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異世界は神様と共に  作者: 腹巻
24/42

24話 タカシ

短めですが。



皇帝との謁見は玉座の間で行われた。

異世界より召喚されたコウキ達3人は、用意された礼服で皇帝の前に跪いている。

「お前達が勇者か?」

「はい。そうです。」

代表してコウキが答えた。


「これから隣国との戦争も控えている。精々手柄を立てるがいい。」

皇帝の話は予想範囲内だが、直接言われると言葉に詰まる。

「!?・・・はい。」

「ちょっと待って下さい!」

戦争という言葉を聞いて七海さんが声をあげた。

「戦争なんて聞いてません!」

皇帝はナナミをジロリと睨むと、不機嫌そうに側近と何か話をして出て行ってしまった。


「西野さん、怒らせたらまずいよ。」

「ちょっと秋川君までそんな事言うの?信じられない!」

そう言って部屋に戻って行った。

タカシはまた何かブツブツ言っていた。



この後ちょっとした騒動があった。

皇帝の寝室にナナミが呼ばれたのだ。

もちろん目的はひとつしかない。

これを聞いたクルー団長が、皇帝を諌めてくれたので大事には至らなかったが、次の戦争に強制参加が決まってしまった。


戦争まで約1ヶ月。なるべくLVを上げるために訓練も厳しくなった。




◇    ◇    ◇




タカシは毎晩のように城を抜け出し酒場に来ていた。

酒を飲みたい訳じゃない。スキルを奪う機会を探しているのだ。

見方を変えれば勤勉とも言える。



皇帝に会った時、戦争が近いと聞かされた。

コウキやナナミは嫌がっているが、俺は戦争が待ち遠しい。

戦場なら【奪取】を使い放題だからだ。

後は【解析】があれば完璧なんだが。



だがその機会はすぐにやって来た。


帝国の労働力の半分は他国から連れて来られた奴隷だ。

こいつらは逆らう事も許されず、主人の為に死ぬまで働くだけの存在だ。

使う事の無いスキルなら、奪い取っても良いだろう。


偶然入った酒場の奴隷女が俺を見て固まったていた。

間違いなく【解析】を使っている。

そう確信した俺は【奪取】を発動させた。

思った通り【解析】を持ってやがった。



【解析】を取ってからは効率が爆上がりだ。

攻撃スキルを奪うとバレ易いが、補助系スキルはバレ難い。


これは俺の持つスキルの組合せだから判明した事だが、同じスキルは重ねられる。

【剣術1】と【剣術1】を重ねると【剣術2】になる。

とは言っても修練度があるらしく同じ【剣術1】でも結構な開きがあった。

街で適当に集めた【剣術1】では6つ合わせてやっと【剣術2】になった。

多分【剣術1】の修練度は1~10。

【剣術2】は1~20となり上がり難くなる。

だが【奪取】がある俺には問題ない。

そして、【解析】を取った事により、魔獣からも奪える事が分かった。


昆虫系の魔獣は状態異常スキルと耐性スキルを持っている。

動物系の魔獣は身体強化とステータス+を持っている。

ゴブリンやオークは個体によるが、武器スキルや魔術スキルを持っている。

魔獣のスキルを奪うと力を封じる事になり、倒しやすくなるという効果もあった。

俺はいつの間にか傭兵ギルドでBランクにまで上がっていた。

ステータスも相当上がっているはずだ。


Name :タカシ・サトウ

LV :24

HP:980

MP:1210

STR :159

DEX :147

AGI :128

INT :170

MND :137

スキル :【火魔術3】【水魔術2】【土魔術2】【風魔術3】【氷魔術1】【雷魔術1】【奪取】【解析】【短剣術1】【剣術4】【拳闘術1】【棒術1】【毒耐性4】【麻痺耐性3】【身体強化】【加速1】【STR+36】【DEX+24】【INT+32】【MND+14】

加護 :女神イリアス


これから戦争が始まるまで、奪いまくってやる。

強くなれば稼ぐ事ができる。そうなればこんな国に居る必要ないしな。


傭兵ギルトからの帰り、酒場に立ち寄り傭兵どもを物色していると、場違いな程貧弱そうな男が声を掛けて来た。

「タカシ・サトウ様ですね。はじめまして、帝国で商売をしておりますナシュモと申します。」

「・・・」

「ああ、どうぞお調べ下さい。」

Name: ナシュモ・マレ

LV:3

HP:120

MP:90

STR:16

DEX:16

AGI:16

VIT:16

INT:16

MND:16

スキル:【棒術1】【土魔術1】

加護:―


「俺に何の用だ。」

「いえね、わたしなら貴方の手助けが出来るんではないかと。」

「必要ない。」

こんな弱そうな奴に何が出来るというのか。

「そうですか。では気が変わりましたらいつでもご連絡下さい。欲しいものは何でも用意いたしますよ。」

そう言って屋号と名前の書いた紙を俺に渡すと帰ってていった。

胡散臭い奴だ。

しかしなぜ俺の名前を知っていたんだ?

急いで外に出たがあの男は見当たらなかった。








帝国はマツヤ王国に対して宣戦を布告した。



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