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異世界は神様と共に  作者: 腹巻
12/42

死闘


遭難して3日が経ったが、僕らは未だに森をさまよっていた。


とにかく歩きづらいのだ。

森の中は薄暗く、日が当たらないので、方向感覚が狂いやすい。

その上、倒木だらけで、たまにある獣道が救いだが、高確率で獣に遭遇する。

鹿、猪、アリクイ? 遭遇しても慌てず道から外れ、木に隠れれば何もせず行ってしまう。


熊は怖いので歌を歌いながら歩いている。曲はもちろん童謡とアニソンだ。

ミサにも分るように異世界語に翻訳している。しかし歌いながら歩くのは結構辛い。


森を抜けると背よりも高い草が生い茂っている。

鉈で刈ったり、踏み分けながら少しづつ進むしかない。


「ミサ、疲れてないか?少し休むか?」

「まだへいきだよ。」

ミサは歩きにくい道を、小さい身体で一生懸命歩いている。

口数も減って来た。

本当にそろそろ限界に近いかも知れない。


しばらく進んだ所で少し開けた場所に出た。

「ここで休憩しよう。」

「・・はい」

ミサの元気の無い返事を聞いて、無理をさせ過ぎたと反省した。

まだ日は高いがもうここで野営の準備をしよう。


水分補給をしたり、顔や手を洗ったりした。

こういう時、魔術はありがたい。

薪を集めようと辺りを見回すと、遠くで一匹のウサギがこちらを見ているのが判った。

なんとか捕まえられないかと考えていたら、なんとこちらに駆けてくるのが見えた。

ラッキーなどと安易に考えていたのが悪かったのか、次第に近づくウサギの姿は僕が想像していたものではなかった。

え?!ウサギってこんなに大きかったか?

僕が鉈を構えた直後、柴犬サイズのウサギが、僕を目掛けて弾丸のように飛んできた。

近くで見るウサギの顔は、牙が生えていて額には大きな瘤があった。

咄嗟に避けたが、直ぐに方向転換して、こちらに向かって跳躍する。

この世界のウサギは相当狂暴みたいだ。まともに喰らったら大怪我するだろう。

幸い真っ直ぐ飛んでくるだけなので、対処しやすい。

避ける際、ウサギに合わせて鉈を水平に振り抜く。

ガンッと言う音と共に、手にすごい衝撃が来る。

ウサギの頭に鉈が弾かれたんだ。硬っいなぁ。

手が痺れて鉈を落としそうになる。

ウサギは諦める事なく、頭突きを繰り返している。

なんとか回避していると、しびれていた手に力が戻って来た。

気持ちも落着き、考える余裕も出て来た。

これだけ見てれば目も慣れる。次は決めてやろう。

頭から血を滲ませながらも、真っ赤な目をしながら飛んでくるウサギ。

真っ直ぐ飛んでくるだけなら難しい事はない。

僕は鉈を撃ち下ろし気味にウサギに合わせる。

身体が大きい分当てやすい。

ガシュっとウサギの首筋にヒット。

手応えはあまり無い。

首から血を流しながらも諦めないウサギ。

さっきより速度が遅い。

落ち着いてウサギの首に鉈を撃ち下ろす。

今度はクリーンヒット。

ウサギを見れば明らかに弱って、もう飛んで来そうもない。

鉈を構えたままウサギにゆっくり近づく。

血を流し過ぎたのか、その場から動かないウサギ。

しばらくの間、動かないのを確認して、首筋に鉈を力一杯降り下ろした。


ウサギ肉ゲット。


干し肉意外の肉は久しぶりだ。

解体のやり方は組合で習ったが、実際出来るかは別だった。鶏のだけどね。

皮が剥がしづらそうだ。

解体は明日にしよう。




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