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第25話

【視点:水無月篝みなづきかがり


「ちょっとあの子に用事があるから。」


そう言ってフユトさんはあの子の元へ行ってしまった。


「お嬢様?」


相坂あいさかちゃんが心配そうに私を見ている。


「何でもありません。行きましょう。」



■■■




中庭に着いた。ちょうど日陰のベンチが空いていたので三人で腰かける。


「ほら、相坂。」


モトキさんが相坂ちゃんにハンカチを差し出す。


「何?」


不思議そうに相坂ちゃんがモトキさんを見上げる。


「ベンチ、そのまま座ると汚れるだろ。」


よく見ると、ちょっと汚れた場所を自ら先に選び私とモトキさんに綺麗な場所に座らせようとしたみたいだ。


「いらないわ。」


そのまま制服のポケットから自分のハンカチを出す相坂ちゃん。


「・・・むむむ。」


くらえ、目力めじから


「・・・。」


見下すような目で私を見る相坂ちゃん。


「・・・。」


「はあ。仕方ないわね。」


独り言のように本当に小さな声でそう言うと、ハンカチをモトキさんから奪い取る。


「使ってあげるわ。」


「お、おう。」


なぜかモトキさんが困惑している。


まさか、この二人・・・・。


「お譲様、顔がニヤけていますよ?」


速攻でばれてしまった。


「どうしたの?篝ちゃん?」


モトキさんも不思議そうだ。


「いえ、お二人は何かちょっと関係が変わったのかなと思いまして。」


「こっ!」


『このっ!』って言いそうになった相坂ちゃんはその言葉を飲み込む。


顔が赤いから、あながち間違いじゃなさそう。


「ど、どういうこと?」


モトキさんは耳が少し赤くなっている。


「いえ、何でもありません。お気になさらないでください。」


すると、太ももに激痛が走る。


「っ!!!」


いたっ』と言いたいところを必死に抑える。見ると、相坂ちゃんが私の太ももをつねっていた。


「お譲様、どうかされました?」


「い、いえ。」


覚えててよね・・・。本当に痛い。


それにしても、遅いな。フユトさん。


私はそっと屋上を見上げながらフユトさんが中庭に来るのを待っていた。

©2017,2018,2025 すたじお・こりす

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