表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桃色の夜に、きみがいた  作者: Noct


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
6/42

第一部 桃色の缶と、はじまりの恋 第六章 揺れる距離

あれはなんだったんだろう。蓮も、桃花も、答えを持て余している。

あれはなんだったんだろうな。


あの日以来、彼女の態度がまた変わった。

もしかしたら変わったのは、俺の方かもしれない。


あの日、蓮は桃花を抱きしめた。

思いが募り、だんだん力が入ってしまった。

 「い、痛い」

かろうじて桃花が声を上げると、蓮はハッとした。

 「ごめん!悪かった!!」

桃花は笑う。

 「謝りすぎ!でもさ、彼女がいるんだから、彼女に悪いもんね」

そう諭されたのだった。


帰り道、足はもう恋人の元へ向かっていた。

もう誤魔化すこともできない。

こんなに気持ちが溢れてしまってる。

俺は正直に、恋人に別れを口にするだろう。


あれ以来、蓮との会話がどことなくよそゆきっぽい。

お互いに意識してるのが分かる。

蓮は自分のことをどう思ってるんだろう?

恋人がいる時は、他の人に手を出さない人なんだと思う。

それでもさ、あれは無いんじゃないかな。

自分が恋人だったら、めちゃくちゃ怒る案件だよね!

恋人だったら……あの後どうなってたかな……?


 「ねぇ、また別れたらしいよ」

友人が蓮のことを教えてくれた。

ええ?また?って言うかまさかあの時のあの抱きしめちゃったことを、わざわざ元恋人に話しちゃったとか?いやいや、そんなことはしないか。流石にないか……。

 「おい」

ずっと考え事をしている頭の上から声がした。

上を向くと蓮だった。

 「なに?」

 「この後、時間あるか?」

 「うん、バイトまで30分くらいあるかな」

 「そっか。じゃあ送るからさ、ちょっとだけ付き合って」


なんか静かな場所に進んで行くな。

ここからバイト先まで5分くらい。

時間はまだ間に合う。

なんだろう?人に聞かれたらまずい話かな。

ああ、あれか、恋人と別れて未練があるとか。どうしたら良いかな相談?いやいや今までそんなことなかったし。もう次の恋人いるだろうから。何か贈り物のアイデア募集中とか。待てよ、恋人のことで自分に話をして来たことって、今までに一度でもあったっけ?無いじゃん。じゃあ、なに?


桃花の頭の中は、これからする話題のことで思考がぐるぐるしてる。

その点、蓮の頭の中は、失敗は許されない。

今度こそ、決める。

今度こそ、決める。蓮の中で、何かが固まった夜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ