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ユニークスキル<ゲームにログイン>で魔王退治  作者: ぐわじん
1章 異世界転生

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01-07 兵士と自警団

父ティーモ、母ハンナ、兄ニコラス、姉ミア、主人公マティアス(マティー)

「あれ坊っちゃん。珍しいですね」

 副官と兵士、自警団の計三十一人が集まっているところに、ティーモ、ハンナ、マティアスが合流した。


「これから門外に行き、新しい武器について説明を行う」

 ティーモが本日の目的を伝えるが武器らしいものが見えず、みな(いぶか)しく思っていた。そこで自警団の一人が思わず尋ねた。


「新しい武器はどこですか?」


「それは門の外についたら説明する」

 ティーモは詳細は説明せず全員で門外に向かった。街道を百mほど進み一m位の大きな石があったので、そこで一旦止まる。マティアスはアイテムボックスから火薬の入った樽を取り出した。


「樽が急に出た!?」

 突然の出来事にみな驚いていた。


「これは火薬という物で非常に危険な物だ。火に触れると爆発する。近くに居たら巻き込まれて死ぬぞ」

 ティーモは五百g程の火薬を持って石まで行き、石の下にあった窪みに火薬をおいて全員五十mほど離れた。ハンナはファイヤーアローの魔法を唱える。ファイヤーアローが石に当たると轟音ともに爆発して石が大きくわれた。


「ヒエー」「たまげた」「爆発した」「ファイヤーボール大じゃ無かったよな!?」

 兵士と自警団は、爆発の概念はある程度理解している。ファイヤーボールは爆発も伴う魔法であり、使い手が何人かいるためだ。


「火薬は火気厳禁という事に理解してもらえたと思う。水に触れると効果が発揮しないので水にも注意してくれ」


「確かに強力な武器だな」

「でもどうやって火薬を相手の側に持って行くんだ? 俺はファイヤーアローを使えないから、遠くから火をつけられないぞ」


「火薬は新しい武器で使う消耗品で、実際に使うのは火縄銃だ」

 ティーモの発言に合わせて、マティアスは火縄銃を取り出した。


「また何もないところから棒が出たぞ!?」

 街道を更に進んで丘の麓までいき、その手前に新品と穴の開いたプレートメイルを設置した。当然みな困惑している。

 ティーモは三十m離れた場所で彈の込め方含めて説明を行う。そして狙いを定めて火縄銃を撃つ、大きな音ともに彈が発射されるが鎧には当たらず、丘にめり込んだ。

 再び装填して撃った彈は鎧に当たり、大きく凹んだ。更に五回繰り返し鎧には穴が二カ所ほど開いていた。穴の開いた鎧をみな触ったり叩いたりして銃の効果を確認した。


「これは凄いですね!これなら魔物にもダメージを与えられそうです」


「でも相手は動くからなー、当てられるだろうか?」


「これからみなには火縄銃の練習をしてもらう」

 マティアスは更に火縄銃十丁を取り出した。ティーモは兵士に渡して再度彈の込め方、撃ち方、取り扱い時の注意点を説明する。


「外れた彈は三百mは飛ぶと思ってくれ。だから練習する時はこの様な大きな障害物がある場所で行う。外れてもそこで止まるからだ。だけど石など硬い場所に向けて撃つと彈が跳ね返って危険な事があるので、しばらくはこの場所で練習をしよう」


 副官と兵士十一人を横に並べて、片ひざ立ちで構えて銃を放つ。二発が鎧に当たった。十発ほど繰り返したところで鎧は穴だらけになっていた。


「この様に多人数で打てば、誰かの彈は当たる。勿論狙って当てられればそれに越したことは無いが、まずは打てる様に練習しよう。じゃあ次は自警団に変われ」

 全員が十発ずつ練習したところで帰路についた。兵士には一人一丁の銃を割り当て、自警団は日を決めて合同で練習を行う。


 翌日ティーモとマティアス、兵士で魔物の被害にあった村に向かった。そして家畜小屋に豚を三頭放つ。


「樽はどこから」

「明らかに樽よりも豚の方が大きいよな」

 農民はおかしな現象に驚いている。


「この豚を育ててくれ。絞める時は立ち会うので声を掛けてくれ」

 マティアスは牛と鶏も取り出した。


「こちらも育てて欲しい。小屋は済まないが任せる。手間賃としてハムを置いてく」

 更にハムの樽をとりだした。


「こんなに! ありがとうございます!」

 ハムは貴重であり、提供されたハムは豚一頭分は有あった。先日オークの肉は手に入ったが、ハムは旨さが異なるご馳走だ。工賃として村人に分け与えればそれだけで家畜小屋位は直ぐに作れる。


 この村の常駐兵と自警団にも火縄銃の取り扱いを説明し、十丁と火薬一樽と鉛弾を渡した。他の三つの村にも同様なことを繰り返した。そして南西にあるベシュッツァーに向かった。

 ベシュッツァーは闇のデル・ドゥンクレ・ヴァルトから出てくる魔物から人間の生活圏を守るための砦を兼ねた村である。アイヒェンドルフ家は魔物が他の地域に広がるのを防ぐための役割を担っており、言い方を変えれば襲われるための囮のような存在でもあった。

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