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ユニークスキル<ゲームにログイン>で魔王退治  作者: ぐわじん
2章

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02-12 王都02

父ティーモ、母ハンナ、兄ニコラス、姉ミア、主人公マティアス(マティー)

姓アイヒェンドルフ

 翌朝酒場の前には数人の男たち陣取り、見物客を追い返していた。男達は皆アイヒェンドルフに快適に過ごしていただきたいという思いだった。そんななか一人の男性が酒場に通された。食事を終えたティーモ達はお茶を飲んでくつろいでいるところで、酒場のマスターが通された男を紹介する。


「彼はカウフマンです。馬の泊める場所を提供した者になります」


「おお、私はアイヒェンドルフである。この度は大変助かった感謝する」


「滅相もございません。英雄であるアイヒェンドルフ卿に微力ながら一助になれたら幸いに存じます。私は商人をしておりますのでこれを機会になりかしら取引の観点でもお力になれたらと」


「そんなに畏まらないで欲しい。商人か、魔石の買取を行っているか? であれば、魔石を幾つでも良いので引き取ってほしい」

 ティーモは酒場の中に持ち込んでいた樽の一つを持ってきて、蓋を開けて見せた。そこにはこぶし大の魔石が沢山入っていた。


「おお、これが噂の黒色狼の魔石ですか。実に立派な大きさですね。数ヶ月前なら買取大銀貨十八枚というところでしょうか。これ以外にも大量に在庫があるのですよね?

 現在魔石の買取価格が値下がり傾向にあります。先日の襲撃によって大量の魔石が市場に流れるという噂があり、まだ市場には魔石が出回っていないものの、買い叩きが起きています。

 また一度に多くの魔石が市場に流れても消費が追いつきません。なので大量に買い込んだ場合、他の商売に回すお金が無くなってしまうため、高い金額、大量の購入というのは難しいです」


「そうなのか、今はこの魔石はいか程になっているんだ?」


「買取が大銀貨十二~五枚、販売が大銀貨二十五から三十枚程度かと」


「安いな、今は売らないほうが良いかもな」


「そうですね。現金が入り用でなければ。もう少し待てば在庫が無くなって買取価格があがる可能性もあります。ただ数年前から東側の開拓でも低品質から中品質の魔石が数多く出回っており、以前から値下がりの傾向にはありましたので何とも…。

 何か品物を買っていただけるのであれば、その代金として魔石でのお支払いも可能です。何かご入用なものはございませんか? 今年は麦が不作でしたので食糧はいかがでしょうか?」


「食糧は十分足りている。そうだな、矢は取り扱っているか?」


「普通の矢は銀貨三枚で、在庫の確認が必要ですが百本はご用意出来るかと。

大銀貨三十枚なので魔石二個でよろしいでしょうか。

 また知り合いの工房に在庫があるか確認します。最大何本くらいまで確保すれば良いでしょうか?」


「おおそれでも助かる、矢は全然足りていないのでな。今回は運搬する手段が無いから最大でも千本かな。受け取りは明後日になるが準備出来るか?」


「はい可能な限り確保します、魔石二十個分までですね。あと新素材の矢は如何でしょうか? スライムを原材料にした矢を最近取り扱い始めました。東側の開拓ではスライムが多く出没し、素材の活用の方法はないか試行錯誤を行っていた結果出来上がった製品になります」


「スライム? 魔物のか? あんなものが矢のシャフトになるのか? ぶよぶよだぞ」


「はい。特殊な加工が必要ですが加工することによって、硬く、かつ、しなりのある矢となります。見本として直ぐに十本献上致します。もし気に入られましたら追加で発注いただければと。値段は銀貨一枚となります」

 スライムの矢は型に流し込めれば均一の太さと長さのシャフトを大量に作り出すことが可能であった。現地からの王都への輸送費込でも、安価に提供することが出来た。

 ティーモはカウフマンと一緒にカウフマンの店に向かう。通り側に面した場所には広めの店があり、通りからすこし奥まった場所に倉庫があった。カウフマンは倉庫の中からスライム製の矢を取り出し、ティーモはそれを受け取って、硬さやしなり具合などを確認する。


「実際に試射してみないと分からんが触った感じは良さげだな。もし大量に欲しいとなったら、どれくらい用意出来るものなんだ?」


「今は国から大量発注が掛かっていますので、今直ぐであれば百本。半年後であれば納品も大分落ち着く見込みなので、それ以降であれば、月産五千本ほど確保出来ます」


「分かった。まずは性能を確認してからになるな。発注は後日になると思う」

 ティーモはカウフマンと別れ、しばらく時間を潰してから王城に向かう。午後からは王と私的な会合が予定されていた。




「遠路はるばる、よく参ってくれた」

 王は恐縮するティーモに対して、席を立ってティーモが座るべき椅子までエスコートし気軽に接するように伝えた。王城の庭園にあるカフェテラスには王とティーモの二人で、少し離れた場所にはメイドと護衛が待機していた。


「明日の衣装はその革鎧か? この後に服を渡すから明日はそれを着て参加するように。褒美にもならんが貰っておけ、今後式典に参加する機会も増えるだろうしな」


「ありがとうございます」


 この世界この国では魔物が多く出現し、貴族といえども裕福な暮らしはしてていない者が多い。舞踏会や夜会といったものも無く、着飾るという風習も無かった。

 互いの近況について話した後、別の場所に移動し式典の流れの説明と服の試着が行われた。その日は王城に泊まることとなった。

矢は買うと高いです。人件費、材料費、運送費、大都市だと木も簡単に手に入らないし。

なので自前で造るのが基本です。税として物納させるところもあると思う。

という脳内設定です。

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