02-03 砦の復興
父ティーモ、母ハンナ、兄ニコラス、姉ミア、主人公マティアス(マティー)
姓アイヒェンドルフ
原木放り投げてた六人、率先して下に降りて戦った兵士
兵士:アベル
兵士:バメイ
兵士:エアニー アベルの弟、ルイーサの彼氏
兵士:イエーガー 弓が上手い
兵士:ルイーサ バメイの妹、エアニーの彼女
兵士:ウルマー 狼の征服者という二つ名を持つ
王家がアイヒェンドルフ呼び出しを決めた頃、ベシュッツァー(砦のある村)では復興作業を開始して一週間が経過していた。主に死体や破損した柵、投げた物資、瓶の欠片など様々な物を回収し、その結果アイテムボックスのLVが4に上がった。
機能が増え、範囲指定することで一度に一気に回収できるようになった。十m四方程度の広さが一度に回収できる範囲で、回収された後はそのままの状態で管理することも出来るし、分類ごとに仕訳して保存することも出来た。とはいえ狼の死体から魔石を抜くとか血抜きするなどは出来なかった。
土も回収することが可能になったので、先の戦闘で石油や狼の血が染み込んだ土は悪臭の素になるため全て回収した。
+より左はリアルでの値
+より右はスキルによる補正値
名前:マティアス・アイヒェンドルフ
年齢:1歳
職業:なし+調理師
LV:36+86
HP:420+360
MP:1040+180
SP:510+86
攻撃力:108+86
防御力:108+86
素早さ:108+86
知力:214+86
運:47+8
ユニークスキル:ゲームにログインLV1
スキル:言語理解LV2、アイテムボックスLV4、ステータス確認LV2、火魔法LV1、水魔法LV1、雷魔法LV1、土魔法LV1、風魔法LV1、光魔法LV1、闇魔法LV1、他多数
称号:ウルフキラー
マティアスのレベルは少しだけ上昇していた。マティアスはもう少しLVが上がっていても良いんじゃないかとも思ったが、ある程度LVが上がったことで成長速度が鈍ると考え、ゲームならば当たり前の仕様であるため成長速度の鈍化はそんなものだと納得していた。
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マティアス及び守備隊の隊長は今後の方針について検討を行っていた。
「森の木の伐採、砦の塀を石壁に変更、ぶどう弾の作成、矢の作成、破壊された柵の作成、狼の再利用、が直近に作業すべき内容となります」
守備隊の隊長から今後の主要項目と作業とその作業が出来る人についての説明があった。ぶどう弾作成は村人の女性に任せ、鍛冶師は鍛冶業務に専念、それ以外は村人と兵士が作業担当した。森の木の伐採と石壁などは日中作業、矢の作成は夜間作業とし、柵の作成と狼の再利用は後回しとした。
「砦の防御は石壁だけでは頼りないから堀も作りたい」
「マティアス様、それは作業量が更に増えるので簡単にはいかないと思います」
「そこは大部分を僕が受け持つよ」
石壁は現在の塀よりも三百mほど先に設けられた。土魔法使いが土台部分を少しずつ作って回る。定期的にピタパンを食べて魔力を回復しながら作業を行うことで早い速度で石壁の土台が作られていく。マティアスはその土台の手前の土を十m四方回収し、土台が崩れないよう堀の側面に対して、石を魔法で生成して補強していった。
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「お父さんから手紙?」
ティーモからマティアス宛に手紙が届いた。内容は王家から今回の件について猜疑が掛けられており、その説明のため呼び出され王都まで向かう事、大群に攻められた状況、どうやって倒したかの説明と証拠を求められている。
マティアスの能力が知られると王家に拉致される可能性があるため、兵士や住民に口止めするよう指示してあった。一応戦い終了後に住民や兵士に対してマティアスの存在を秘匿するように依頼はしていたが、改めて徹底することにした。
「明日から伐採作業は中止して狼から魔石を取り除く作業を最優先しよう、証拠として出せるのは魔石か死体位だけど、僕以外が死体を運ぶのはかさばるし大変なので魔石を用意するのが良いと思う」
マティアスの号令のもと三十人の要員が魔石取り出しに割り当てられた。全員門の外に出て現在作成中の石壁の間で作業を行った。マティアスが円を書くように狼の死体を出していく。一定間隔個度に狼の死体を三十体ほど置いていく。三十体ほど出す頃には一体目の魔石取り出しは終わっているので、死体をしまってから別の死体を取り出していく。
「早すぎだろ。こんなにグルグル回ってたら溶けちゃうぞ」
エアニーは石壁の当たりで周囲を警戒しており、少し離れたところからマティアスの行動を見て驚いていた。マティアスは物凄い速度で狼の死体を回収しては置くを繰り返し一周を十五分程度で終わらせていた。その様子から小さい頃に聞いた童話を思い出して呟いていた。
十六周分繰り返した後昼休憩を取ることになった。流石に周囲は血だらけで皆汚れているので、少し場所を移動してからアイテムボックスから水が入った樽を複数設置し手洗いに利用した。
原木を二本置いて椅子代わりにし、真ん中には購入した木材を置いてテーブルとして活用する。ビールと余っていた料理アイテムのフォカッチャに交易品のハムを薄切りにしてサンドイッチのようにして食べてもらった。
「やっぱりこのビールうめぇ!!」
「血みどろになったけど、このためなら何度でも頑張れる!」
「このフォカッチャというパンも良いな」
「ハムをサンドするとめちゃ美味い」
四時間も解体作業を黙々とこなしていたが、ご褒美を兼ねた食事に皆満足していた。
「羨ましい。俺もビール飲みてー」
エアニーは思わず本音が漏れてしまった。
「何言っているの! 護衛中でしょ!」
ルイーサはエアニーのつぶやきにツッコミを入れる。
「分かっているよ、言ってみただだけじゃん。でも美味いんだよなあのビール」
エアニーは硬いパンをかじりながら、水筒の水を口に含む。口の中でパンを柔らかくして飲み込んだ。作業者との食事の違いに少しだけ不満を持っていた。
エアニー達は食べながらも周囲を警戒し続ける。石壁も土台部分があるだけで、高さもないし、将来門の予定地には何も無いので防衛力は皆無な状況であった。
そのため、石壁予定地の更に先にヤギなどを紐でしばって囮にしてあった。魔物が来ても囮が襲われている最中に砦へ逃げ込む算段である。
「マティアス様、今後ビールを与えることはお控え下さい。他の者が妬む可能性があります」
マティアスは守備隊長から指摘を受けた。
「えっ! てっきり良かれと思ってやったんだけどまずかった?」
「はい。マティアス様の出すお酒は物凄く美味しく価値があります。飲めなかった者は、自らの現状を顧みず、周囲を妬む気持ちを抱くと思います」
「そうなんだ。気をつけるね。じゃあ午後の作業の後に全員に服をあげようと思ったんだけど止めたほうが良い?」
「はい。解体作業はこちらから指名して作業をさせています。別に他の者が嫌がって割り当てから外れた訳ではありません。解体作業者だけに服を与えるのは良い結果につながりません」
「分かったよ。じゃあ村人と兵士全員に服をあげるのはどう?」
マティアスの問いに、守備隊長は少し考えを巡らせた。
「服は高価です。他の村の兵士や村人に妬まれる可能性がありますので、控えた方が宜しいかと」
「そうなんだ、難しいね」
マティアスはビールくらい安価で全員に提供しても問題がなかったため、気軽に振る舞ってしまった。今後は慎重に行動しようと決めたが、でも数少ない服が血まみれになって駄目になってしまった事に対して申し訳なさも感じていた。
「午後は全員に手伝ってもらう。魔石の確保はお父さんの嫌疑を晴らすのに必要だから最優先作業とします。そのため皆を強制的に作業を割り当てます。その結果服が血で汚れるけどそれは補填します。全員に新しい服を与えるのは助けてくれたお礼でもある。でどうかな?」
「…まあ良いと思います。厳密にこれが駄目、これが良いという基準は無いですがこれなら問題ないと思います」
昼食後は小さな子供を除いた兵士四十六人住民八十人が解体作業に参加することとなった。人数が多くなったため円の内側と外側に人を配置し、一度に出す狼の死体を五体に変えた。
朝からの作業で四百八十個、昼からの作業で千八百九十個、合計二千三百七十個の魔石を取り出すことが出来た。夜には村内で昼間と同様にビールと食事が振る舞われ、皆それに満足していた。
ぐるぐる回って溶ける話は、たまたまの一致です。
こっちの世界でも誰かが考えたんでしょうね。
娯楽は少ないので、物語は多かったと思いますよ。
それとブックマークをお願い。そうするとこの小説にポイントが付くの。
ポイントが増えればランキングに入って、もっと多くの人にこの小説が目に触れる機会が増えるの。
そうなればやる気が出るから、小説がエターナルにならずに済むと思いたい。




