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武器育成イベント!? テーマパーク満喫編 とあるボート

 アクティビティエリアは四つの面を持つ島に造られており、それぞれの面で体験できるレジャーが異なっている。海水浴が出来る場所、釣りが出来る場所、マリンスポーツ等が楽しめる場所、ダイビングが楽しめる場所。島の大きさはかなりのもので、人が多く集まろうとも、混み合うことはないだろう。


 島の中央にある動物園と水族館がロータリーのようになっており、そこから島を周遊するように走る三輪自動車に揺られれば、気分はまるで異国に来たこの様な錯覚をも感じる。


 植物園、と言うものは此処にはないのだけど、自生する植物は多種多様で、天然のそれとも言って良いだろう。いるだけでも楽しめる。それがこのアクティビティエリアである。


 とりあえず島を一通り回ってみようと考えている私は、最終目的地を島の中心部とし、先ずは周りからせめようと、三輪自動車のタクシーに乗りマリンスポーツが楽しめる海岸へとやってきていた。


 昼間ほど明るくはないけれど、一際明るい月に照らされた海は柔らかに明るく、時間は違えどマジックアワーのような幻想的な空間に思えてしまう。星の並びはどことなく、様々なポーズを取った猫を形取っているように見えた。


 水が噴き出るボードに乗って華麗に空を舞う人達や、サーフボードにのって豪快な波に果敢に挑む人達、無軌道な風を操りウインドサーフィンを楽しむ人達。互いに場所を決め合って行っているのか、ハラハラするような場面は見受けられない。


 日中のように暑くはないけれど、どこか生温い砂浜に手を入れて不意に出て来たヒトデに驚きつつ、散歩をしていたらしいぬーちゃんとレンチを途中で伴いつつ、私はどこまでも続く海を見つめる。


 ――黄色い何かが、視界を横切った。


 それは乗客を振り落とした後のバナナの形をしたボートであり、軽くなったそれはバンバンと跳ねながら海面を走っている。


「……なんで、バナナの形をしているんだろう?」

「それは――」


 ネットで調べたのだろう、いきなり答えを言おうとするレンチに手の平を向けて制し、片手からずり落ちそうになったぬーちゃんを抱え直す。


 別に、答えが欲しいわけではないのだ。私が欲しい答えはそれではないのだ。私より先に此処へ来ていて、多少の知識があるであろう彼女たちから聞きたい答えは、それではないのだ。


「私が思うにね、あれにはある陰謀が隠されていると思うの」


 語り出す私の顔を、ぬーちゃんが円らな瞳で見つめている。


「例えば、テレビで見た食べ物が魅力的で、食べたくなることってあるでしょう? 遠く離れた場所のロケ映像で、同じ物は食べられないけど、それに似たような物を近所で探して、買ってしまう。そんなことがあると思うの」


 それはテレビだけに限らず、今見える景色になぞらえて、ネットサーフィンをしていたときにも言えるだろう。ふと目に入った美味しいスイーツに目を奪われ、ちょっくらコンビニにでも行ってみようかな、と。思ったのは私だけではないと思いたい。


「なので私はバナナが食べたい」


 レジャーよりも、食欲重視な私なのである。


「海の家のような場所に、バナナジュースならありましたよ?」

「え、チョコバナナとかは?」

「なかったです」

「もぎたて完熟バナナは?」

「ないですよ」

「バナナオムレットは未体験です」

「懐かしい感じのスイーツですね。ないですけど」


 ……なんかちょっと違うなぁと思いつつ、大量に買ってお金を使いつつ、ストックを確保する私なのであった。

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