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武器育成イベント!? テーマパーク満喫編 ジェットコースター

 このテーマパーク――全てのエリアを含む――には、お得に利用できるパスポートが幾つか取り揃えられている。


 遊具や飲食、入場料も含まれた一日遊び放題だったり、一週間、一ヶ月と長期のものもある。入場料や遊具の利用料が含まれているだけで、飲食は含まないものも各種あり、客のニーズに応えようと、バラエティ豊かなラインナップが、アトラクションエリア入り口の案内所で取り揃えられている。


 まぁ、入場自体は無料なはずなのに改めて払わされるとなれば、それが罠であると勘付く人もいるだろう。


 お得にテーマパークを利用することが出来る。一見するとお得であり、普通に考えてもお得であるそれは、しかし裏の事情を知ってしまえば、罠というほかないものだった。


 お金を使うことで、イベントを有利に進めることが出来るアイテムを入手できる。だからこそ、お得感を得てしまっては駄目なのだ。ただ貪欲に、浅ましく。餓えてないのにハングリーに。ただお金を払う機械であれ。それが、このテーマパークを満喫する上での鉄則なのだと、私は思う。


 そう考えたときに、効率よくお金を使うにはどうすれば良いのか。アトラクションエリアに限って言えば、やはり素直に、遊具を利用するのが一番なのだろう。


 遊具の利用料は一律で千ゴトー。ただし利用する遊具によって料金体系は異なってくる。


 例えば観覧車で言うと、乗り込むのに千ゴトーかかるものの、一周終えた段階で降りなくてはならない、と言う訳ではない。そこで降りずに乗ったままでいれば、そこからの料金は時間毎に加算されていくことになる。


 何故そうなっているのかと言えば、ゴンドラの中にマイクと曲を流す機械、敢えてぼかして言えば、歌唱施設とも言えるものが備えられているからなのだ。延長料金、と言えば良いのかな。食料や飲み物の持ち込みは自由だから、乗っているだけでお金を消費できる。ある意味キラーコンテンツとも言えるだろう。


 現に、お兄ちゃんとムラマサは食料飲料を買い込み、腕を組んで乗り込んでいった。そこで何をするか、と言うのは想像するのも野暮だろう。あのゴンドラは、プライバシー保護万全のようなので。


 ともあれ、このアトラクションエリアの特色としては、何種類もの遊具が大量にある、と言うものではなく、一種の遊具が様々なバリエーションで設置されている、というところにある。


 観覧車だけでも三機あり、先の歌唱施設搭載に始まり、漫画読み放題で映画見放題の物。もう一つは湯船や足湯、サウナがあるものだったか。リゾート施設が分裂して個室化したもの、とも捉えることが出来るように感じる。ゲームのジャンルで言えば、放置ゲーム。と言ったところだろうけど。


 とても便利なものであるのは確かなのだけど、私個人の考えで言えば、折角アトラクションエリア、つまりは遊園地へ来たのだから、様々な遊具で遊びたい。そんな想いがある。となれば観覧車の利用は除外するとして、私が取るべき方法は、このお金を使うという下品な遊びの攻略法は。――先ずは回転の速い遊具を立て続けに利用する。それに尽きるだろう。


 目指すはジェットコースター。スピードが自慢な物。複雑なコースが自慢な物。座るのではなく宙づりになる物など、現実でもお馴染みの物に近しい物が様々ある。設置数で言えば、他の遊具とは比べものにならない数であろう。まるで、古今東西様々なジェットコースターを集めたような。


 選り取り見取り。それだけで、この夜では全てを制覇することは出来ないだろう。だからこそ、挑むのには丁度良い。疲れたら大人しい遊具を挟んで、目指すは全制覇。そんな目標を掲げるのも、また遊園地の一つの楽しみ方だろう。


 なるべく空いていそうな物を探し、列に並んで数分。遂に私が乗り込む番がやってきた。


「すみませんお客様、お客様の尻尾のボリュームでは、このコースターの利用はちょっと……、周囲のお客様のご迷惑にもなりかねないので、その、無理かと」


 ……申し訳ないので、尻尾を巻いてそそくさと退散します。身から出るのは、寂しさかぁ。全制覇の夢、破れたり。

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