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武器育成イベント!? 地下格納庫攻略編その九

 左足を下げ、体を横にずらして振り下ろされる刀を避ける。余計な装飾が一切なく、鍔も楕円形をしたシンプルなもの。しかし光を反射してキラキラと光るそれは、綺麗と言うよりも恐ろしささえ感じてしまう。


『その武具は、かつて勇者が身に纏っていた物のようです。刀は人ならざる物を祓う力を纏っているらしく、おそらく主には厳しい物かと』


 だよねー、解る解る。刀が迫る度に、嫌な予感がひしひしと。って感じだし。多分、私が獣人という種族だと言うことよりも、称号の効果で、なんというか妖狐みたいなものになっていると言う部分が大きいのだと思う。


 そのお陰で物理攻撃は無効化できる様になったのだけど、この手の攻撃にはめっぽう弱く。危機察知能力がなかったら本当にヤバかった。


 下げた左足をそのまま振り上げ、体を捻るように回転させて右足を振り抜くように攻撃を試みる。しかし、狙い通り当たるかと思われた頭部のスライム状の物体は、寸前の所で亀のように鎧の中に身を潜めてしまう。


 亀と表現したけど、どちらかというと、ゲームセンターにある動物を叩くゲームみたいだよなぁ。私はあれが苦手なのです。だってさ、いっぱい出てくるのにハンマーは一つだけなんだよ? 数の暴力には勝てないっての。


 あれってさ、動物一匹対プレイヤーの一対一の方式になったりしないのかな? 例えば、叩いたときの威力を判定するとか。……いや、それってただのパンチングマシーンじゃん。


 なんて一人ボケ突っ込みで気持ちを切り替え、ならばと、左足を振り上げた際に飛ばし、鎧に付着させて置いた金属を爆弾に変化させる。


「爆破っ!」


 その衝撃は強く、エレベーターブロックを揺らすほど。他のブロックにもその振動は伝わっていたようで、通信機からはレンチの静かな苦情が響き渡っている。


 どうやらウォーセとしーちゃんが驚いてしまい、その隙に猫面が一人、エレベーターに乗り込んでしまったらしい。


 その行く先は何処なのか。衝撃により壁へと打ち付けられた鎧武者が、何事もなかったように立ち上がるのを視界に捉えながら、私はエレベーターにも注意を向ける。


 そして、到着を告げる音と共にその扉が開いた。


 ――正直、そこからの展開は訳が分からないものだった。


「僕の頭を使うんだっ!」


 そんな声と共に、猫面は自身のお面を剥がすと私に向かって投げて寄越した。それを何故か、私は素直に受け取り顔に填める。


 そしてら何故か、私の武器である足に着けた具足が輝きを放ち、転移と見間違うような速さで鎧に接近。鎧に足の裏を押し付けるやいなや、鎧武者は小さなボール状に圧縮され、小さな破裂音と共に弾け飛んで消滅してしまったのだ。


「あぁ、これで一つ、目的を達することが出来た」


 そう言い残し、ひび割れ砕け散る猫のお面。具足も輝きを失いいつも通りの姿を見せているし、やっぱり鎧武者の姿は無くなっている。


 私は、しばし茫然と立ち尽くした後、静かに通信機に向かって声をかけた。


「解析、出来た?」

『データは取れています。タツノ達がコードを繋げている間、少しお話ししましょうか』


 電力が通れば、此処の攻略も終わりが見えるのだろうか。でも終わったところで、……問題は山盛りだなぁ。

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