表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
853/929

武器育成イベント!? 地下格納庫攻略編その五

 エレベーターから現れる猫面達の襲撃を食い止めるため、私とぬーちゃんはそれぞれ別の階へと移動し、新たに作られているおそれのあるポータルを捜索することとなった。


 猫のお面に膝を突き立て、頭を掴んで遠心力任せに放り投げる。それをまともに受けて体勢を崩す猫面達に向かい、着地の勢いそのままに連続で蹴りを当てていく。


 チラリと横へ視線を向けると、既にぬーちゃんは猫面達を蹴散らし、エレベーターに乗り込むところだった。


 ちぇ。早く乗った方が二階層へ向かうと決めていたから、これで私が向かうのは三階層と言うことになる訳だ。別にどちらが楽かとか、どちらが面倒かなんてものは今のところ解っていない。だからどの階層に行こうが落ち込むことはないのだけど、ね。


 エレベーターの中にいた猫面達に足払いをして体勢を崩し、外へ押し出しながら、タライの落ちる音を聞きながら、私は扉を閉じるボタンを押した。


 ぬーちゃんは普段の私に変化している。つまり戦闘方法もまんまコピーしており、おそらくは衝撃を四方八方へ発生させたことにより猫面達を蹴散らしたのだろう。


 だからこそ、タライが落ちることもなかった。普通の攻撃だったら、制圧していない以上タライが落ちるのかもしれないけれど、私だったらその裏を掻く自信がある。ぬーちゃんもまた、その様にしたのだろう。


 たぶん、ぬーちゃんは衝撃を発するような攻撃をしただけであって、余波で生まれた衝撃はタライ発生に起因しない、とかね。


 対して私は、このイベントを楽しむために作った武器を使用することに重点を置いている。なので蹴りを主体とした戦闘方法を行うしかなく、どうしても単体を攻撃対象とするしかなくなり、タライが落ちてしまうのだ。


 そのタライの音が呼び水となってしまうのにも関わらず。


 エレベーターが三階層に到着するまでの短い時間の中で、私はどうすべきか考えた。しかしどうしても、蹴りを使って多数の猫面のお面を同時に破壊する方法が思い付かなかった。


 縛りプレイ、と言ってしまえばそれまでなのだけど、実際採れる方法はいくらでもあるの。例えば、飛ばして付着させた金属を爆弾に変えて一網打尽、猫面に足跡を付けて転移を繰り返しほぼ同時に全ての猫面に対し蹴りを繰り出す、とか。金属を操れば本当にいくらでも取れる手段はあるのだ。


 でもその手段を行うには、……どうしたって、私は手加減が下手だった。


 むぅ、太極図だったらさ、お面だけを壊すと指定して力を使えばそれまでだったんだよ。だからぬーちゃんは軽々大量に倒して見せた。


 ようは、その簡単な方法に私は馴れすぎてしまっているって訳なの。だから細かな手加減をするためには、やっぱり自分の体を使うしか感覚を掴めないし、転移と併用するとどうしたって力が入ってしまうから、それも控えざるを、と。


 かと言って手加減の練習する気は更々ないし、結論としてはタライが落ちなくなるようになれば良いなー、と願う他ない。


 エレベーターの扉が開く。また面倒な戦いが始まるのかぁと、溜息をついたその時――。


 ガランとした空間が目に入った。


「誰も、いない?」


 声に出していってみても、誰かが現れる気配はない。三つの扉の向こうからも、誰かがいるような気配がない。


 拍子抜けも甚だしいのだけど、この不自然な状況に多少の恐怖を感じてもしまう。だってさ、何もないところに急に何かが現れるのはホラーとかでは鉄板でしょう? それって正にこの状況と同じ様なものじゃん。


『みんなー、三階層に誰も居ないんだけど』


 不安になった私は、慌ててみんなに連絡を取ってみることにした。


『妾がタライを落としまくって敵を誘導しておる。お主とぬーちゃんは気楽に探索をすると良い。ぬはは、お礼はモフモフで良いぞ』


 ……確実にお礼が目当てでやっているよね? ありがたいことなのだけど、どうしても素直に喜べないのですが。なんとなく、私の中のサポエが震えた気がした。


 でも、感謝はせざるを得ないんだよねぇ。だってタツノは、レンチと共に制御室のあるブロックへ向かったはずでしょ? そこはエレベーターブロックへ行かなくても階層を自由に往き来できるはず。


 だったら、この階のエレベーターブロックに猫面がいない段階で、制御室ブロック以外の場所にポータルがないのは確定したって事じゃん。他のブロックにポータルがあった場合、制御室のあるブロックへ向かうなら、このブロックを確実に通ることになるんだからさ。


『ぬーちゃんの方は、エレベーターブロックに猫面いる?』

『いっぱいいるのです!』


 はい確定。おまけにこの階の制御室ブロックにもある可能性は低い、かな。つまり、私は今、完全にフリーの状態にあるわけだ。……ちょっくら転移して、卵でも取りに行けちゃうかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ