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調薬する火曜日


 泥のように眠った後の朝は、爽快というわけでもなく、ぼんやりと重たい頭を動かして、俺は瞬きした。

 すっきりしなかった。

 昨日の出来事を思い出しては、切り離されるように帰されたことがのしかかって、少し憂鬱になった。

 なんだか仲間はずれな気分になったのだ。

 よく分からないながらも、結構ナヨとは長い間居たつもりだ。だから、自分の知らないナヨのことを知る火釜さんや、富士野が羨ましく感じたのだ。


「行きたくないなあ」


 もやもやとした気持ちのまま学校に行く気がおきなかった。布団をめくって壁掛け時計を見れば4時過ぎ。昨日は帰ってすぐ寝たから寧ろ寝すぎたくらいだろう。

 全然食べていなかったと思うと、急にお腹が空いてきた。昨日のご飯は残っているだろうか。のそりと起き上がってみる。

 ジョウロはいつの間にか消えていた。かわりにナヨから貰ったミサンガが目に入る。昨日のことは事実あったことだと、理解した。

 少し日が差してきた窓のカーテンを眺めて、一呼吸。ご飯の前に空気の入れ替えをするのも、頭が冷めていいかもしれない。

 そう思って、窓を開けてみれば、隣から異臭がした。

 いや、異臭は言い過ぎかもしれない。不快とは言い切れない微妙な感じの、抹香みたいな臭い。


 ナヨの家からだ。


 窓から隣を覗くが、隣は不思議なことにガランとしていて人がいる様子は見えない。ナヨの部屋に入るとベランダには物が干していたり吊るしていたりするのに。

 ナヨの家はやっぱり異空間にでもあるのではなかろうか。

 しかし、この時間帯にナヨの家から臭いがするのは気になった。

 今までの記憶の中でも、こんな早朝に何かが臭ってくることはなかったと思う。

 ナヨ、どうしたんだろう。

 昨日帰りながら腕につけたミサンガを見下ろして考える。

 何か、あったのだろうか。

 考え出すと、いても立ってもいられなくなって、俺は家を飛び出して隣のナヨの家へと向かった。スウェットのままだったけど、相手はナヨだ。問題ない。

 ナヨの家のドアからは、俺の部屋から臭ってきた抹香の臭いがした。

 ナヨは起きているのだろうか。チャイムを押してみる。


 ピンポン。


 数度押してみたが、返答がない。じれったくなって、ドアノブを握って回すと、ドアノブが動いてドアが開いた。鍵はかかっていなかった。


「ナヨ、ナヨ、いる?」


 俺の言葉に、返事のかわりとでもいうかのように物音がごとごとした。部屋の奥からだ。


「お邪魔します」


 玄関でおざなりに靴を脱いで、部屋へとあがる。相変わらずごちゃっとしたキッチンを抜けて部屋へと入るが、人影はなかった。


「ナヨ?」


 音はしたからいるだろう、そう思って声をかけてみる。

 すると、部屋の隅にあった押入れから物音がした。あの押入れは、少し前に富士野が使っていた。場所と場所をつなげる空間になっている、とナヨは言っていたが、ひょっとしたらこの中にナヨはいるのだろうか。

 押入れの前に立って待ってみる。

 ごとごとと音をさせ、押入れの戸が揺れた後、ゆっくりと押入れの戸が開いた。

 出てきたのは、くたびれた様子のナヨだった。


「……ヤクサ、なんでいる」


 身をかがめてナヨは押入れから出ると、首を回してから、俺を胡乱な目で見下ろした。


「あ、えーと、その、臭いが」

「臭い? ……ああ、そうか。お前は鼻が良かったな」


 一息ついて、ナヨは部屋の真ん中にあるテーブル近くに座った。俺も倣って近くに座る。

 黙って、テーブルに用意していた小さなヤカンをとって、お茶を出してくれた。安心する匂い。

 ナヨの匂いは、色んな生活臭だと、ふと思った。住み慣れた家の、落ち着けるもの。


「昨日は眠れたか?」


 自分もお茶を作って、ナヨが湯のみをすすりながら聞いてきた。

 眠れたかというならば、ばっちりだ。記憶がないくらいぐっすりだった。頷いて返事をする。


「うん、おかげで早くに目が覚めて……あのさ、昨日のって」

「昨日のは、概ねコンロが悪い。それから不死身の。お前は、不注意だったことくらいだ」


 湯飲みを置いて、ナヨはテーブルに肩肘をつく。いつになく疲れているように見える。くせっ毛もいつもより跳ね、目元にはくまがうっすらと見えた。


「ヤクサ、お前は自分が思うよりも度胸がある。甘っちょろいところは、良し悪しだが、お前の魅力でもある。頭も悪くない。だから、引き返そうと思うなら、今のうちに言うといい。お前は別に、こちらに来ずとも上手くやれる奴だ」


 遠くを見ながら言うナヨの言葉は無感動に響いた。

 どうして急にそんなことを言うのだろう。

 いや、急にではなかった。今までだって、やめたくなったか、嫌になったか、そう言って何度もナヨは確認してきた。

 だけど、今のように、拒否の含みをこめた言葉は初めてだった。


「どうしたの、急に」

「俺にだって、面倒ごとに巻き込んだ罪悪感くらいはわくものさ」


 ナヨはまた一息ついた。


「もし、お前が小さい頃に会わなければ、もし、お前の鼻が良くなければ、もし、お前が関わりを持とうとしなければ。話はもっと簡単だったのになあ」


 額に手を当てて、くせっ毛を掻く。

 それはつまり、ナヨは俺を多少なりとも気に入ってくれていたのだろうか。

 ナヨ。名前を呼ぼうとしたところで、カチリ、とどこかでスイッチが入ったような音がした。

 音がしたと思ったら、すぐにナヨは反応した。すっくと立ち上がって、台所に向かう。俺も立って、後ろからついていく。

 どうやら音がしたのは、換気扇のようだった。プロペラが回っている。そのプロペラをナヨが睨んでいた。

 この換気扇を俺は知っている。そして、ナヨの家にある物だから、もちろん普通のものではない。

 台所の換気扇のスイッチを押すと、商人を呼び出せる。幼心ながらに、なんで、どうして、とナヨに聞いたことがあったが、そういうものだからという答えが決まって返された。

 その商人はいつも黒尽くめでトレンチコートを着てアタッシュケースを持っていた。その姿は何度か垣間見たことはあるけれど、顔は見たことがなかった。

 なかった、のだが、今はじめて見たかもしれない。

 つるりとした面のようだった。凹凸が少ない顔立ちで細筆で書いたような目と眉があった。笑っているのか笑っていないのか分からない、不思議な顔の男だった。

 さらにその隣にはもう一人小太りの男が立っていた。

 黒尽くめの男と比べると、随分と人間味あふれる男だった。愛想よくにこにことこちらに笑いかけている。黒尽くめの男と似たような格好だが、コートは明るいカーキ色で、さらに二人を正反対のように印象付けている。


「やあやあやあ! 鍋師どの、おはようございます!」


 朗らかな声で言ったのは、小太りの男だ。もみ手をするように手を合わせてナヨを見ている。


「朝早くに何の用だ」


 ナヨのつっけんどんな言葉にも、小太りの男はにこにこと笑って流している。


「いやはや、貴殿ほどの腕前をもってすれば、簡単につかまらないのも頷けますな。方々《ほうぼう》を探し回って、今ようやく辿りつけました」

「アキナイ」

「教えなければ、仕事を干すと脅されたもので」


 しれっと黒尽くめが答える。ナヨは機嫌悪そうに黙って睨んでいる。黒尽くめはナヨの渾名でアキナイというらしい。きっと商売人からとったのだろう。

 居心地が悪い。きっと訪問者の二人には死角になるだろう位置から、台所を伺う。


「なあに、お話を聞いていただけるならすぐですよ。後継のお話です。魔女の技術の粋を集めた調合の数々を、そろそろ次代に任されてはどうか。昨日ははぐらかされましたからな」

「だから薦めた候補者を弟子に取れと? その話は断ったはずだ」

「素養も申し分ない者たちではありませんか」

「選ぶ権利がこちらにもあるだろう」

「それは……」


 黒尽くめのアキナイさんが言って、顔を動かした。細めた目がこちらを見た。


「あちらの坊ちゃんは?」

「なんだ、鍋師どの、客人が?」


 二人の視線が台所の先に突っ立った俺に刺さる。ナヨが溜息をついた。


「……彼にはまだ何も教えてはいない。いらんことに巻き込むな」

「防護の編み糸をつけていながら? 随分と苦しい言い訳のようで」

「アキナイ」


 涼しい顔で言うアキナイさんは、俺の手元を見ていた。昨日ナヨから貰ったミサンガだ。さっと俺は両手を後ろに隠した。


「ほう? ほうほうほう、この少年、鍋師どのが見出したのですかな? 君、ええと」


 ずいっとこちらの部屋へ入りそうな小太りの男の前にナヨは立って腕を組んだ。


「ヤクサだ。それ以上近寄るな」


 小太りの男は柔和な顔をして俺を見るが、ちっとも安心できなかった。ナヨが前に立っていてよかった。この男、臭いのだ。

 抹香臭い、それ以上の、埃とカビの嫌な臭い。


「ヤクサ君というのですか。はあ、また随分とお若い。彼はどのような経緯があってここに? 素養は? 出はどこの者で?」


 立ちはだかるナヨの間から顔を出そうとする様子は滑稽に見えるが、近くに寄ろうとするたびに鼻がもげそうだった。

 鼻をかばうように押さえると、ぽいっと紙袋が投げ込まれた。紙袋は俺の足元に当たってかさりと音を立てた。

 誰が投げたのかと見上げれば、ひらりと手を振った富士野が小太りの男とアキナイの背後に立っていた。富士野、呼んでもいないのに、いつのまに。


「おやまあ、早朝から皆さんおそろいで。いやはや、年寄りは朝が早くて嫌になっちゃいますねー」


 ぱちんとウインクをしてみせて、富士野はちょいちょいと俺の足元をさした。

 紙袋のことか。

 拾って中を開けると、マスクと四つ折にした紙切れが入っていた。

 マスクはありがたい。さっとマスクをかけてから、紙切れを広げる。

 紙切れは中々丈夫な厚紙だった。上等な紙なのかもしれない。手触りのいい紙面には、インクでミミズののたくった文字が並んでいた。

 いや、今は多少なりとも読める。


「幸せ、掴む、薬」


 読み上げて顔を上げれば、振り返ったナヨがわずかに困った顔をしていた。


「富士野! 魔女に使役されていたお前が何故ここにいる。どこから入ってきた」

「玄関からですよ。あと、そりゃ魔女がいなくなったからに決まってるでしょうに。契約主に殉じる柄でもないですからねー」

「ああ、そうであったな。お前は魔女を食べたのだから。よくも我々の前に堂々と顔を出せたものだ」

「だから、それは死後で事前の承諾もあったんですってば。口出し無用のはずですよ。まだ根に持ってるんですか、小さい男です」


 紙切れのことを聞こうと思っていたのに、台所のほうでは富士野と小太りの男が言い合いを始めてしまった。まくし立てる小太りの男は柔和な顔が一変して赤黒く吊り上がった表情になっている。対照的に富士野はどうでもよさそうに流している。


「……富士野、これをどこで手に入れた」


 黙っていたナヨが富士野に問いかける。

 言い合いをしていた二人はナヨの言葉にとまり、富士野はにこりと笑んだ。


「魔女からいただいたんですよ? 幸福薬、とっても死ぬほど、退屈で面倒くさい調合なのでしょう? これを一日で作り上げたのなら、八草君は非常に価値があるということの証明になりますよね?」

「一日で? 幸福薬はまともに作るのも至難と聞くが、この少年がか?」


 訝しそうに言う小太りの男に、富士野は大仰に頷いた。


「八草君にかかれば、出来ますよ。お前が用意した者たちよりもずっと優秀でしょうからね。ですが、初心者ですから呪い師の手ほどきはいるでしょうけど」

「初心者? 作ったことがないのに?」


 言い募る小太りの男の横で、アキナイさんは一人ぱん、と手を打った。廊下の上の空間に巻物みたいな布みたいな物体が浮かんだ。あれは、俺の使い魔と同じく使い魔なのだろうか。

 アキナイさんは、変わらず笑ってるのか笑ってないのか判別付かない顔で口を開いた。


「記録いたしました。当方が証人となりましょう。いかがですか」


 アキナイさんが問いかけたのは、ナヨだ。ナヨはちら、とこちらを見る。


「ヤクサは……」

「やっ、やります!」


 今言わないと、切り捨てられるに違いない。こんな嫌な臭いの男がナヨの周りをうろついていると知ると、どうにかしたかった。


「おい、ヤクサ」

「俺、やります!」


 ナヨが言う言葉に被せて声を上げる。アキナイさんは通路の奥から俺を見た。


「それでは、ヤクサ様は初心者ということですので、呪い師様の口頭での指導のみ許可をいたします。材料のほうは、お持ちでない場合工面いたしましょう。期限は本日早朝5時から明朝の5時まで。監視係として、当方の使い魔コヨリを残します」


 平坦な声で述べたアキナイさんは続けて小太りの男をみた。


「いかがでしょう、烏合(うごう)様。この試しに残れば、またとない人材の発見。外れれば貴方の子飼いを薦められる、損はないかと存じますが」

「ふうむ……富士野が出張ってきたことも気になるところだ。鍋師殿、この試し、乗りましょう。ですが、私は出来ないことを祈るばかりですな」


 ちらりと小太りの男と目が合ってしまった。こちらから逸らすのは悔しいのでじっと見つめると、男は柔和な顔なのに冷めた目でこちらを見て、背中を見せた。


「ではまた明日、お伺いします」


 アキナイさんが頭を下げて、かちりと換気扇のスイッチを引っ張った。

 あっという間に、換気扇に吸い込まれるように二人の姿は消えていった。臭いは後引いたが、やがてするすると収まっていった。


 二人の姿が消えたのを確認して、ナヨはまず富士野の頭をお玉で叩いた。

 ぱこん。

 軽い音をさせた頭をさすって、富士野は少しむくれた様に頬を膨らませた。


「なんですかもう。助けてあげたじゃないですかー」

「お前のは余計なことを助長したんだ。第一、お前とあれの相性は最悪だ」

「向こうが勝手に嫌って勝手に思い込んでいるだけですよ。そろそろちょっかいがうざったくなってきたので、丁度いい機会と思いまして」


 お玉を持ったまま腕を組んだナヨは、苛立たしげに指をとんとんとさせた。

 俺は、二人がいなくなったのをいいことに台所のほうへと顔をのぞかせた。富士野にぺこりと頭を下げておく。マスクはありがたかった。臭いが今は引いたので、マスクをスウェットのポケットにしまう。


「ヤクサ、お前も簡単にやるなんて言うな。お前がやらなくても、他にやりかたはあった」


 ナヨがじろりと見下ろしてきた。険のある視線にたじろきそうになったが、富士野が「まあまあ」と援護をしてくれた。


「それって、呪い師があれの子飼いを弟子としてとった後で、隠し弟子として八草君を保護することでしょう? 面倒くさい面倒くさいという割りに手をかけちゃうんですね?」


 笑顔の富士野と対照的に、ナヨはしかめっ面だ。


「最初から目をかけて保護を買って出るくらいなら、とっとと弟子と認めて公表してしまえばいいんですよ」

「それが出来たら苦労しない。俺とは勝手が違う。素養はあっても、帰る家がある。出来るなら、ヤクサは普通でいたいだろう」


 そう言うナヨは、珍しく憤っていた。傍によって立つと、ナヨは指をとんとんとさせるのをやめた。


「3年。あの時、あの薬が作動していたら、ヤクサは保護の代償で力をなくすはずだった」

「純粋に呪い師を待ち続けた八草君は、力がなくならず俺に見つかった。結果として再会して、弟子候補になった、と。よかったです、力があって。なくなっちゃったら育てる楽しみってのもないってものです」


 まとめてくれた富士野にはありがたいが、最後は余計だった。

 富士野は今はこうして俺の使い魔のポジションに収まっているけれど、最初は俺を食べようとした奴だ。それに昨日は俺に向けたある言葉を話せなくする行為をした。むせかえるくらいの花の匂いも時折鼻に突く。

 だから、いい面ばかりじゃないだろう、まだ狙っているのではないか、そう思って聞いてみる。


「……それはあの、もしかして食用的な」

「はい。他に何が?」


 ためしに確認してみたら案の定だ。


「そもそも力があるものって、栄養がたっぷりで魅力的なんですよ。人間だけじゃなくてその他色々にも。だから、力が簡単になくならなかった八草君はご馳走なわけです。鼻もすこぶるいいから珍味として特にね。フェアリー系男子の俺ですら釣られちゃう一品ですよ! 誇ってください」


 俺の魅力を語ってくれたのはいいのだが、あまり嬉しくない。微妙な顔をしてみせた俺とは逆に、富士野はビー玉のような深緑の目を細めて人差し指を立てた。


「呪い師、八草君。時間が迫ってますよ。手伝い、いるでしょう?」


 ぴっと指差した先には、カチコチと音を立てる柱時計があった。

 時間は5時前。アキナイさんが指定した時刻はもうすぐだった。俺はナヨを見る。


「……ヤクサ、髪か爪か血が出せるか」


 なんだその3択。でも、ナヨは真面目に言っている。俺は、髪をぷつりと一本取って差し出した。


「富士野」

「はいはーい。後でご褒美くださいね」


 ナヨから受け取った富士野は、それを口に入れたあと手で顔を覆った。

 俺の髪の毛を食べたことにもドン引きだが、それ以上に驚くことが起きた。

 ぐずぐずという音を立てた後、パッと富士野が顔を上げると、そこには、富士野の顔はなかった。

 俺の、顔だ。

 顔が俺の、八草香の顔になったと思ったら、今度は髪の色が黒く変わり、最後は縮んでいった。

 数秒後には、そっくりな俺が目の前に立っていた。いつの間にか服も俺と同じものを着ている。


「では、俺はこれから八草君のお家に行って、今日は風邪で一日寝ているということにしておきましょう。ここ1週間ほど八草君の行動はある程度見ていたので、ばっちりですよ」


 嫌なことを俺の顔で、それも笑顔で言わないでほしい。声が富士野の声のままということはまだマシか。


「さて。あとは、声ですねえ」


 喉元に手をやって、指が埋まるくらい強く自分で喉を掴んだ。痛くないのかと思ったが、前に富士野が不死者は痛みに鈍いと言っていたのを思い出す。よって、平気なのだろう。けれど見ているこっちが痛い。


「あー、ああー、あー。どうです?」


 まるで俺の声がそのまましゃがれたような感じだった。これなら風邪だといえば、父さんと母さんは疑わないだろう。


「うん、凄い」


 頷けば、俺の顔をした富士野は嬉しそうに頷いた。


「俺はハイスペックですからね! 任せてください!」

「さっさと行ってこい」


 ナヨは富士野の背を押すように足で追いやる。


「わっ、もう、そんなことして。乱暴者は嫌われますよ? では、また後でお会いしましょうねー」


 蹴りだされた富士野は、手を振ってドアの向こうへ消えた。元は富士野だと分かっていても、俺の姿が蹴られているのを見るのは複雑である。



 富士野が俺の家へ向かった後、ナヨは仕切りなおしというように、俺を見下ろした。


「……こうなった以上は、やってもらおうかヤクサ」

「任せて! と、言いたいところだけど……あのさ、ナヨ」


 ついつい口を突いて言ってしまったものの、俺は重要なことを忘れていた。


「やり方も、何も、全然わかんない。どうしたらいいと思う」


 言ったとたん、ナヨはほらみたことかと言わんばかりに呆れた顔をした。

 ぽこん、と軽く頭をお玉で叩かれる。音の割りに、痛い、地味に痛い。


「考えなしの浅はか者だな、まったく。たまたまお前の能力なら大丈夫なものの……時間がないな。いいか、ヤクサ、よく聞け」


 ナヨは姿勢を正して俺を見る。


「5時になったら、アキナイの記録が始まる。その前に、お前の能力をよく考えろ。道具や材料は家にあるもので足りるし、作り方を説明することもできるだろう。ただし、俺は手は出せないからな」

「俺の能力って」


 回復と促進。回復は分かるけれど、促進がいまひとつ掴めていない。

 火釜さんみたいに燃焼という分かりやすい能力ならまだしも、はっきりしない。補助系の何かだとは思うが。


「幸福薬は作成に、半年は軽くかかる。至難と言われるのは材料をそろえること、数ヶ月は鍋をかき回し続けねばならないことからだ」


 それじゃあ、間に合わない。期限は明朝5時だ。

 俺の情けない顔を見て、ナヨは「だから」と続ける。


「失敗して材料が足りなければ、使い魔を通してアキナイが用意する。それに、良く考えろといっただろう。出来ないと思うな、必ず出来る」

「そんな自信どこから出てくるの」

「俺は何故お前が分からないか理解できないがな。促進の意味はなんだ」


 意味って。

 ナヨに言われて、考える。

 促進は、物事を進める、促す、早める……そこまで考えて、ぴんときた。

 俺の能力ならば、数ヶ月を早めることが可能なのではないか。


「薬の時間を早送りすればできる……時間短縮!」


 俺の答えに、ナヨは頷いた。


「ただし力を使うと疲れる。お前は使い慣れていないから、すぐにばてるだろう。その場合の回復方法は、お前も分かるはずだ」


 この答えはすぐ分かった。俺のもう1つの能力は回復。もちろん、ばてているのに自分へ能力を使うことは……回復することは出来ない。

 けれど、俺は俺を回復する手段がある。

 判別の木の実を使う。

 俺の適正を調べたときに出来た木の実。これが出来たとき、ナヨが言っていた。

 人に与えれば、回復を手助けするだろう、と。

 ナヨと目が合えば、ナヨは唇に弧を浮かべた。


「さあ時間だ。準備を始めるぞ、俺の弟子候補」

「了解、師匠!」


 ナヨの言葉に、俺は力強く返した。





《記録を、始めます》


 アキナイさんが呼び出していた使い魔、コヨリが突如俺の近くに現れた。

 時刻はきっかり5時。

 コヨリという使い魔を改めて見る。やはり、喩えるなら巻物に近いかもしれない。ひらりひらりと浮かぶ物体は、開けた方を俺のほうに向けてついて回る。

 ナヨは、コヨリの言葉が聞こえたと同時に、台所のあちこちからぽいぽいと材料を取り出した。

 瓶詰めに入った、へどろみたいなもの。同じく瓶詰めに入った、乾燥した木の実らしきもの。2つの四角い調味料箱に入った、黄色の粉末と白の大粒の結晶。一升瓶に入った茶色の液体。束ねた枯れ草。使い古した鍋。お玉。すり鉢とすり棒。計量スプーンに計量カップ。隅の方には、俺の判別の木の実が入った瓶が置いてある。

 広いとはいえない台所の調理台は、あっという間に埋まってしまった。

 そうして次々と出した後ナヨは、事務的な口調で指差した。


「この瓶を鍋に半量。カップで400だ。火はまだつけるな」

「はい」


 一升瓶を取って計量カップで計ってから鍋へ。透き通った出汁みたいな茶色い液体だ。匂いは甘ったるかった。


「すり鉢で木の実を2つ潰す。しっかり粉末になるまでだ。このとき、旧式言語で、砕く、鮮やか、と念じること。呪い師が作る薬は、旧式言語がないと成り立たない」


 なるほど。だからナヨはあれほどミミズ文字を覚えろといっていたのか。


「はい」


 納得しながら、すり鉢を手にとって瓶詰めから木の実を二つ取り出した。色褪せた橙の実は、干し柿に似ている。

 旧式言語は、片言とはいえ、富士野の勉強もあってそれなりに出来てきている、と思う。砕く、鮮やか、は覚えている。

 脳内でミミズ文字を並ばせながら、丹念に潰す。


「白い結晶を大匙山盛り2杯。同じすり鉢に入れて擂り混ぜながら、混合と念じる。しっかり潰せ」


 計量スプーンで白い結晶を取り出して、すり鉢に移す。氷砂糖みたいで、綺麗だが、ぷんと薄荷の匂いがした。

 薄いオレンジ色となった粉末を見て、ナヨは鍋を指差す。


「鍋の中に入れて、火をかけろ。中火で沸騰しそうになったら弱火に変える。お玉で左方向へ混ぜながら、溶ける、と念じる」

「あ、と、はい」


 粉末を入れて、火にかける。左方向へ回しながら念じるのも忘れずに。


「粘り気がでたら、コケ泥を入れる。緑の瓶詰め、それだ。大匙3杯」


 ナヨの言うとおり、どろりとした茶色い液体は、正直綺麗とはいえないが、匂いは甘ったるいものから程よい甘さの匂いに変わっていった。菓子屋に入るとする匂いに近い。

 へどろみたいなのを3杯いれる。


「いれたら、右方向へ回す。同じく、溶ける、と念じる。色が黒に変わったら、お玉でなく枯れ草束で右方向に回す」


 ぐるぐると今度は念じながら右に回し続けると、茶色が灰色に変わり黒になった。すかさず枯れ草の束に変える。


「色が透明度を持った黒色の液体になるまで、混ぜ続ける。ずっとだ。休んでもいいが、10分以上鍋を離れると失敗する」


 それは至難だ。きっとこの段階が長く鍋を回し続ける段階なのだろう。ナヨを伺うと、意味ありげに隅に置かれた俺の実をみた。

 なるほど、今か。自分の道具を念じて呼び出しを計る。

 来い、俺の道具。

 銀色をした俺の家のジョウロを思い浮かべつつ、ミミズ文字でジョウロと頭のうちで唱える。

 枯れ草を回す腕とは反対の開いた手に、ふっと重さを感じる。

 銀色の小さめのジョウロが手元に出てきた。よし、順調かも。

 ジョウロと鍋を比べながら、ジョウロの注ぎ口を鍋に近づける。

 鍋の中の時間、早まれ、早まれ。

 むむむと鍋とにらめっこしながら、ひたすら回す。次第に粘度が薄れてもとの液体に近づいてきたところで、頭がちかちかした。

 あ、これが力をつかってばてるということなのか。

 思いながら両方の手をとめて、俺の木の実をとろうとしたところで、俺の手が落ちた。

 あれ、なんで。

 思うように力が入らない。もう一度、伸ばそうとした手はあがることなく、ナヨを見ようとして俺はくらりと座り込んだ。

 視界が明滅する。


「あ」


 視界が暗転する前に見たナヨの顔は、僅かに眉をしかめて口をぱくぱく動かしていた。

 なんだろ。

 お、そ、す、ぎ。遅すぎだ。

 ちょっとは、心配してくれてもいいんじゃないだろうか。わずかに落胆しながら俺は意識を落としたのだった。





 ふ、と目を開けて、蛍光灯は光る天井が目に入ったところで、俺は飛び起きた。

 俺は台所の奥の部屋でタオルケットをかけられて寝ていたらしい。起きたと同時にタオルケットが落ちた。


「何時!?」


 ナヨはすぐ傍のテーブルに座って、呑気にお茶を飲んでいた。


「ナヨ、今何時!?」


 呆れた顔で時計を指差される。壁にかけられた受付時計の時間を見ると、8時半ごろだった。

 あれから3時間半くらい寝ていたのか。そう思って周りを見ると、朝日が入っていないのに気づいた。

 まさか。


「旧式言語で念じること自体、力を使う作業だ。道具も呼ぶことも、そうだ。お前が倒れている間に材料補充は出来ている。やれるか」

「今、夜?」


 ナヨは黙って、否定しなかった。つまり、夜なのだ。

 慌てて立ち上がる。


「やる。すぐやる。次は大丈夫」


 俺が言ってみせると、ナヨは台所を顎で指した。


「材料は出ている。鍋の中身は使い魔を呼び出して空にしてから使え」


 小走りで俺は再び台所へと立つのだった。


 マルーを呼んで、鍋を空にする。中身がまるっと消えたのを確認して、拝んで送り返す。明らかに害がありそうな液体なのに、嬉しそうに飲み込んだマルーは凄いかもしれない。

 感心はそこそこに、はやく作業だ。俺は腕まくりをした。

 先ほどと同じように指導を受けながら、やり直しをはじめた。今度は間違えない。

 最初に俺の実をすぐ手元において、枯れ草で鍋をかき回す段階の前に口に入れた。

 回復したのかわからないけど、腹は膨れた。甘酸っぱい、見た目通りの李みたいな味。

 もう一度ジョウロを握り、念じながらひたすら混ぜる。混ぜる。

 カチコチと時計の音と鍋のコトコト音を聞きながら、混ぜる。

 どろりとした液体は、やがて水のようにサラサラになっていく。後ろでそれを見たナヨは口を開いた。


「手を止めて枯れ草束は捨てろ。お玉に持ち替えて、黄色の粉末を1掴み。幸福、と念じながら鍋の中に星ができるまで混ぜろ。右でも左でもいい」


 幸福、幸せ。頭の中でミミズ文字を引っ張り出して念じる。

 黒い透き通った水は、夜空のようで、俺はこれに既視感を覚えた。よく、見ていたものだ。

 暗いのに、不思議な安心感のある、夜闇。やがてちかりと見え出した光にはっと気づいた。

 これは、ナヨが、初めて俺にくれた薬だ。あの時、餞別にくれた薬だ。

 後ろからナヨの声が被さる。


「星が広がるまで、念じろ。ゆっくり、混ぜる。ゆっくり」


 はっとして片手のジョウロを下げる。下げた拍子にまた、ふらりとしたので、すぐ近くに置いた俺のみをまた口に含んで飲み込む。


「自分が幸福だったこと、正の感情、楽しい思い出、なんでもいいから考えろ。それを薬に移すように、思い浮かべて、ゆっくり混ぜろ」


 そんなのはもう思い浮かんでいる。

 ナヨが俺にくれた薬、その場面を思い浮かべる。ナヨの調子っぱずれた歌を思い出した。


「……とんとん、からから。お鍋が、とろり」


 口ずさんだ俺の言葉に、ナヨが目を丸くして、小さく笑った。


 とんとん からから お鍋がとろり。

 とんとん からり お鍋がとろりん。


 俺の口ずさむ歌とちがって、調子外れの声が混じる。相変わらず、へたくそだ。

 こみ上げる笑いを抑えて、俺は口ずさみながら鍋を回し続けた。

 そうこうして、どれくらい回したのだろう。

 腕は痺れが走るくらい疲れている。

 鍋の中は、眩いくらいの星空が広がっていた。ふうふう息をついて口を止めれば、ナヨはそっと離れて、戻ってきた。

 手には、手のひらサイズの小瓶。


「手を止めていい。よくやった」


 渡される小瓶を受け取る。


「ゆっくり、掬ってみな」


 いつか聞いた言葉とそっくり同じ言葉を言うナヨに頷いて、そっと掬う。

 ああ、あの時と、同じだ。

 液体を掬い上げようとすると、変化が起きた。星空が、桜の花びらが舞う様へと変わる。


「こぼさないで、そっと入れるように」 


 言われるままに、小瓶へそっと注ぐ。

 小瓶の中で、夜空が浮かぶ。夜空には花びらがひらひらと舞っていた。

 一緒に渡された黒い蓋を嵌めて、俺は息をついた。


「ナヨ」


 ナヨは答える代わりに、ぐしゃぐしゃと頭をなでてくれた。それで、俺は十分よくやったのだと分かった。


「コヨリ。アキナイへ出来たと報告を。これで終わりだ」


 ナヨは上へ浮かんだ、使い魔へ声をかける。コヨリはふわりとその身を揺らした後、しゅるしゅると音を立てて巻物を閉じていった。


《直ちに、報告を行います。記録を転送いたします》


 すうっと溶けて消えていくコヨリを見送って、俺は小瓶をそっと調理台に置いて座り込んだ。

 腕が盛大にしびれたのだ。


「ねえナヨ」


 座ったままナヨに問いかける。

 ナヨは台所の後ろの壁にもたれ掛かって俺を見た。


「ナヨが鍋を回しているときに歌うのはなんで?」


 聞くと、ナヨは顔をしかめた。


「……癖だよ、単なる。俺の師匠が歌っていたのを見て育ったからな」


 ぶっきらぼうに答えたナヨは、目を逸らす。決まり悪そうだ。珍しい。


「ふうん。いいんじゃない、やりやすかったよ、俺も」


 じーっと見ていたら、睨まれた。仕方ないので話題を変える。


「ナヨ、これであのおっさんを撃退できる?」

「一旦はな。代わりにお前に擦り寄ってくるかもしれんが。まあ、この間みたいなことは恐らくないだろう」

「この間……襲われたときの?」


 顔がただれた犬と蝙蝠らしき大群を思い出してしまった。


「ああ、あれはあの男の身内が仕掛けたものだろうとは見当がついている。大体魔女の一族はろくでもないもんだ。あれは富士野がお前についてると知っていたから、やったことでもあったんだろうな」

「富士野さん?」

「契約主が死ねば使い魔は自由になると、前にも言ったろう。あの男の場合は、まあ、単なる私怨みたいなもんだ。富士野に巻き込まれたな」


 ということは、あの時俺は命の危機だったのか。今更ながらにひやりとした。


「あの後釘は刺しておいたから、その件もまあ、心配しなくていい」


 朝、ナヨがくたびれた様子で押入れから出てきたのを思い返す。つまり、あれは釘を刺してきた後なのだ。

 こうして考えると、俺は非常にナヨに大事にされているように思えてそわそわした。嬉しい。漠然とそう思った。


「あのさ、ナヨはどうして」


 どうしてここまで気にかけてくれるのか。

 言いかけたところで、カチリと音がした。

 換気扇が、回る。

 はっと換気扇を見上げると、換気扇の近くにすうっと黒尽くめの男が現れた。

 能面のようにつるりとした顔に、笑っているのかそうでないのか分からない表情を浮かべてこっちを見た。


「はい、確かに。記録、品物、拝見いたしました。時刻も数時間を残しての完成。またとない人材のようで」


 淡々と述べる言葉は機械のようだ。


「魔術、まじないは言葉に重きを置きます。烏合様も文句は言えないでしょう。私としましても、呪い師様の機嫌を損ねずに済んで何よりです」


 調理台に置かれた小瓶を手にとって、アキナイさんはゆっくりと頭を下げた。


「呪い師様、ヤクサ様。またの機会にお会いできることを心待ちにしております」


 そう言って、アキナイさんは現れたときと同じく静かに消えていった。消えたと同時に換気扇も止まる。


「ヤクサ、さっきの続きは何だ?」


 ナヨが俺を見てくる。男性的ではない、なよっとした顔立ち。

 さっき言いかけたことは、アキナイさんが来たおかげで飲み込んでしまった。今思うと、冷静になれてよかったかもしれない。自惚れよくない。ナヨは優しいほうだ。扱いがぞんざいでも、それでも優しい。

 俺は首を振って、腕に力を入れて立ち上がった。


「ん、なんで鍋師っていうのかなって。ナヨ、終わったらのど渇いた。おなか空いた」

「通称だよ。仕事しているうちに付けられた。茶なら出してやる」


 部屋へと抜けて、テーブルにナヨが座る。テーブルの上にあるヤカンを手に取った。

 俺も近くに場所をとって胡坐をかく。時計を見ると2時だった。そんなにあの鍋混ぜていたのか。いつも鍋を掻き回しているナヨの腕は結構凄いのかもしれない。


「仕事……ナヨの職業って何?」


 そう聞くとナヨはヤカンからお茶を注ぐ手を止めて、湯飲みを置いた。


「……今は呪い師だな」


 視線を空へあげて、それから俺へと視線が帰ってくる。


「今? 前は薬屋とか言ってなかった?」

「そうだっけか。まあ、似たようなものだろう。弟子を取った呪い師。ほら、お茶」

「ありがとう。お腹も減ったんだけど」


 湯飲みを受け取って、更なる要求をしてみれば、軽くお玉ではたかれた。


「茶だけしかない。そう言っただろう」

「言ってないよ」

「言った……ほら、これでも喰っとけ」


 ナヨは面倒くさそうに、いつものエプロンのポケットから干した芋みたいなのを取り出して投げた。


「芋かー。ナヨって相変わらず食べ物のセンスは年寄り臭いよね」

「お前より年だからな」


 自分もポケットから芋を取り出してかじっている。


「ナヨ、これで俺は弟子だよね? また来ていいよね」

「お前が弟子じゃなかったら、また面倒になるから、そうしてくれ」


 ナヨの返事に俺は笑って頷いた。


「しょうがない師匠」


 言ったとたん、またぱこんとお玉の音が鳴った。

 だけど、悪くない。いい気分だ。



 時刻は深夜2時過ぎ。

 遅いお茶会をしながら、俺は呪い師の弟子候補から弟子になった。





≪了≫



これにて、このお話はひとまず終わりです。

まだ続くような、尻切れトンボ感漂う感じですが……

機会があれば、またなんぞ書けたらいいなと思いつつ。

拙い作品を読んでいただき、ありがとうございました!

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