アナログとデジタルの間で
第3回ひとり更新祭開催です!!
いったい誰得なのか!?お付き合いいただいているのか?
あらゆる疑問を振り切り独断と偏見で更新します。
評価を頂けるとガソリンになり、推進力に変換されます。
それではお付き合いください!!(^-^)
ビンタとセットでいい思い出として保存することを忘れない。
野営セットは以前にグウェンが用意してくれていたので、少しの食品を買い足して終了である。あとは調理済み食品としてマスターにいくつか頼んでいたのを支払うだけだ。
「マスター、できてる?」カウンターから覗くと何品もきれいに並んでいた。
「リヒト、これ腐るだろ?」
「いや、腐る前に食べるよ。もったいないから」
湯気のたった料理をポーチに入れて行く。一般的にマジックバックは時間経過がある(俺の作ったものも同じだ)ので料理保存には向かない。ただ、なぜか俺のマジックポーチ(村から持って来た)は時間経過が遅いようで、腐るのがかなり遅い。オウヒメイチゴでも確認していて、これを自分用に作成するのが今後の目標の1つでもある。
ちなみに今のところの目標は、①マジックパックの時間経過を遅くさせた物を作る、②ケイトよりも強くなる、③ベグードの情報収集である。②と③は割と物騒な話だが、②の温度は温かいものの、③については自分で手にかけることも視野に入れている。
宿のお金と料理、それに見合うチップを支払ったところで、マスターにメイプルの光魔法のことを伝えた。さすがのマスターも一瞬動揺したが、すぐに冷静さを取り戻し、「知らせてくれてありがとな」と俺に向かって礼をした。意外だったのは俺がなぜ判別できたのか聞かれなかったことだ。
別れの挨拶をつげ、号泣するメイプルに後ろ髪をひかれつつピコ鳥の休息を後にした。槍を装備している門番がついに敬礼するようになり、「またねー」と声をかけると最初の態度に戻ったのが笑えた。帯剣した門番は「Aランクになるとはな・・・」と少し呆気にとられていたが手を振って送ってくれた。いままでで一番愛想が良かったと思う。
アイルランダーから3日もすればダンジョン近くのサードリアに着く。いよいよダンジョンに行ける!!!
異世界ならではの観光気分、というよりも冒険者として高揚するのを止められなかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
道中は街道もあり、魔物ともそれほど合わないで済んだ。実際には体が鈍るのが嫌なので、朝と夜はわざわざ街道を離れて積極的に戦闘を行った。アイルランダーの北の森レベルはおらず、実戦感覚が鈍らないために戦っていたといえるレベルだった。
それよりも初日の野営時には無視していた。
2日目の野営時に流石に言わなければならなかった。
「なぁ、カナデ、どこまで行くんだ?」なぜかカナデが俺について来たのだ。
「どこまでってサードリアに私も行こうかと」
「なんで?」
「えっ?ダンジョン潜るため」
話を聞いているとどうやら本気でダンジョンに潜りたいらしい。ソウとオトハも誘ったがダンジョンに興味が湧かない、と即答されたとのこと。「ご飯の問題があるから二人は来なかった」とカナデは漏らしていた。案外、本音はそっちの可能性がある。俺も宿(ご飯)だけは本当に心配している。すぐ帰るかもしれない、「やっぱり味噌がないと」とかで。実際には味噌ないけれど。
仕方がないので2人で野営をすることになった。夕飯はマスターの料理を出したところ、「リヒトはなぜ温かいままでご飯がでるの?」とマジックポーチに突っ込みを入れて来た。こういうところの鋭さはカナデもオトハに通じるものがある。村の宝を借りている旨を伝えカナデを納得させた。
3日目の朝練に目を擦るカナデを無理やり起こして模擬戦をした。正直、Bランクに食込むレベルで目が覚めた。
「へへへ、ケントに褒められた」油断しまくっている笑顔のカナデ。
「リヒトと呼べ。カナデって実力隠してたのか?」2人がいないので素直に聞くことにする。
すこし間が空いてカナデが話をする。
「うーん、相手に合わせてたのはあるかも。視野を広げるためにも2人と別れてもいいかなぁって。前にリヒトに言われたけれど、『ずっと一緒にいるつもりか?』って結構な刺さり具合で悩んだんだよね。そうすると『無理』だなって自然と思えたんだ」
「サードリア着いたら他のパーティー探すのか?」
「うん、探そうかと思ってる。ただ、今はお金に余裕もあるし、少し様子見していくつもり」
カナデにしてはまともに考えているんだな、と少し安心した。
「『カナデにしては考えてるな』とか思ってる?」こっちを向いたカナデに言われる。
「獣人になって勘がよくなったよなぁ、カナデは」俺は隠す気さえない。
「ひっどいよなぁ、リヒトは」
「いや、やさしいだろ」
「まぁ、前とあまり変わってないから安心はしてる」
「変わったところは?」
「イケメンすぐるとこ」言い終わる直前にギャハハハと大笑いした。
失礼な奴である。
「正直、そのレベルなら一緒にダンジョン行くか?」
「えぇ!!!マジで言ってる?」
「あぁ、その代わりカナデもいただくけど」
「どーぞ」目がジト目である。
そんなあほみたいな冗談を言いながら街道を小走りに移動をした。カナデからは苦情があがったが訓練になるので無視して続けていた。有酸素運動でダイエットにもなるぞ、と話を振ると「もっとも獣人になって良かったのはソコ!!」と自分のスタイルの話をし始めた。明らかに俺の失敗で、延々と前世のダイエット話を聞かされることになった。パーティーはダメかもしれない、すでに自分の中でフラグが立った。




