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異世界転生、俺だけソロ活動から!!  作者: とかじぶんた
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宿から某に

 宿:ピコ鳥の休息に着くとソウ達はすでに夕食のテーブルを囲んでいるところだった。


 「なんか浮かない顔してるけど大丈夫か?」

 新しい防具を着て街を出るまでは3人とも明るい表情だっただけに気になった。


 「世話になりすぎてるなぁ〜って」カナデが言う。

 「あぁ、そのことか。俺も3人が成長するとメリットあるから気にしなくていいぞ」


 ソロで北の森に行くのをギルド職員に止められた概要を話す。


 「それならウチらがBランクに上がればリヒトも北の森の探索ができるわけだ」

 「すぐにそこまで行ける気がしないな」

 「おっ、ソウは珍しく冷静だな」

 「そうやって煽るのやめてよ。こっちはただでさえ恩を感じてるんだから」


 「ごめん、オトハ。でも、気にしないでくれ。ぶっちゃけ、抜け道があってBランクを1人でもパーティーに登録してしまえばBランクパーティー扱いにはなるんだ」

 「なるほど」

 「それでウチらの装備を強化したってこと?」


 カナデが不安そうに言う。ソウとオトハもちょっと俯いている。


 「ん?いや勘違いしてないか?登録してもらってもソロで北の森に行くぞ」

 「なにそれ!!私たちをなんだと思ってるの?」オトハが珍しく声を(あら)げる。

 「だから怒るなよ。メリットは俺にもあるって話と実際に実行するかは別だからな。考えとしてアリかなぁってくらいのレベルだ」


 ソウが握りこぶしを固くしている・・・。


 「あと侮辱する気もない。もし、俺がギルドを立てるとしたら、そういう方法があると思っただけだ。これはガチで」



 なんか余計にテーブルの雰囲気が悪くなったな。


 「それに北の森云々(うんぬん)のまえに、10日過ぎたら街を出るかもしれない」


 「なんだそりゃ」

 なぜか割り込んできたのはダライだ。


 「そこでなぜダライが話に入るかな?」

 「いや、聞いてないし」

 「そんなに言うもんか?冒険者だぞ」

 「・・・そうだな」笑いながらすぐにダライは納得した。


 冒険者とはそういうものだ・・・多分。だって、貯金とかしないんだぞ。その日暮らしが往々にしてあるし、明日生きていられる保証すらない。『自由』という言葉がぴったりだが、自分の実力が無ければ絶対に届かない『自由』でもある。こっちに来て自分がこれほど冒険者に合ってるとは思いもしなかった。


 「なんで?せっかく会えたのに?」カナデが泣きそうな顔をする。

 「ん。じゃぁ、聞くけどカナデはずっと3人でいるつもりか?」

 「えっ・・・分からない。考えたことない」


 「ちなみにダライ、仮にカナデがパーティーを探したとしたらすぐに見つかるか?」

 「実力の確認さえできればCランク以下なら喜んで引っ張るだろ。風魔法使えて索敵できるんだろ?」

 ダライの評価は正しく、索敵できることまで分かるのは流石だ。


 「じゃぁ、ふたりは?」もうダライに代わりに話してもらおう。

 「まず、ソウはもう実力はCランクだな。うちのリーダーとあれだけ撃ち合えたら十分だ。オトハは水魔法を使えるだけで十分だが回復魔法も使えるんだよな?ハッキリ言うとそれだけでBランクでも入れるぞ」

 ダライはなぜか饒舌(じょうぜつ)に話を始める。まるで自分のパーティーみたいな話し方である。


 「補足するがそれぞれが有能なんだ。それだけに自己管理能力を怠るなよ。下手したら攫われるぞ、特にオトハは」


 オトハがビクッと反応する。


 ん?なんか地雷踏んだか・・・。


 「ソウ、守れるだけの実力をつけたくても絶対に焦るなよ」

 「それだけは分かった。感謝してる」無愛想(いつも通り)のソウが答える。



 「いますぐ進路を決めろって話じゃない。俺の最初の目的は3人に会うことだったんだ」


 メイプルが近くにやってきた。トレイに配置された夕食をテーブルの上にキレイに並べる。今日は難しい話だと感づいてすぐに去っていった。ほんとうに賢いメイプル嬢である。


 「それで3人にも無事会えた。今は次の目標も見つかったところなんだ」

 「だから街を出ると」そう言うオトハの表情は理解してくれている様子だ。

 「そうだな。そういうことになる」出ようと言いながら決意する。

 「そっかぁ〜、なんかリヒトはずっと待ってくれると思ってた」



 「おいおい、カナデ。いつからそんなに甘えん坊になった」

 「ちょ、そんな話してないでしょ!?」

 「おまえらウルサイ」斥候職のビューリ(女性)が絡む。


 どうもビューリは男女系の話になると無駄に消化にかかる気がする。自分はリーダーが好きなの丸わかりなのに。


 「ビューリ、好きな人バラすぞ」と忠告してお


 ビュン


 矢が顔の真横を飛んだ


 「ばっかリヒト!!!おまえ何してくれるのよ」ダライが俺を叩く。

 「てめぇ、いまなんか言ったか?」完全に目が座ったビューリが近付いてくる。


 あ、あ、圧力が・・・グウェンなみ?


 「すまん、逃げる」隠密セットを全力で起動し部屋に戻る。



 あぁ、異世界はやっぱりまだまだ広い。


 これなら冒険のしがいもあるだろう・・・奥歯をカチカチ鳴らしながら毛布にくるまった。まじごめんビューリ。


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