セルドのイーブン
※※ 少し前のサブストの概略 ※※
”ベグード”としてエルフに転生したクラスメイトが、スキル奪って強くなりましたって話です。
ベグード(強者)参上!!って感じです。
俺はさっきまで座っていた席に戻り、セルドはルイが座っていた席につく。ドアは固く閉められている。
「それで坊主はどうしたいんだ?」
「どうしたいって?」
「腹の探り合いは面倒だ。なにが目的だ?」
セルドの圧力が上がり、部屋の空気が重い。だが、グウェンに比べたら大したことはない。グウェン、マジで子供相手になにやってたんだろう・・・。(トオイメ)
「真面目に分からないんだ。俺も探り合いはできないから先に言うが、俺は知りたいだけだ」
「なんだそりゃ、答えになってない」威圧を解いたセルドが壁に寄りかかる。
「ガキみたいだが、すべてを知りたいし、もっと強くなりたい」
「マジでガキだな。神にでもなるつもりか?」
「魔王に会いに行けるくらいは強くなりたい」
「おいおいおい、知合いみたいに言うなよ」
「知ってるって言ったらどうする?」
俺じゃなくて向こうが知ってるらしいけれど。
部屋に長い沈黙が流れる。
「おまえは敵か?」
「いや、敵じゃない。ってか俺は自分の都合で動いてる冒険者だ」
「なんっだそりゃ!!」セルドは吹き出している。
そんなことよりも確認したいことが俺にはあった。
「納得しなければそれで構わない。ただ、1つ確認するがあの魔法陣はルイに悪影響は?」
俺は本気の圧力をセルドに向ける。以前絡んできた3人組なら死ぬレベルだ。
「ない・・・少なくも俺は無いと聞いている」静かにセルドが答える。
「もしあったらおまえと術者を殺すぞ」
「それはまぁ物騒だ」
「そうだな、物騒な世の中だ。だから強くなりたいんだ」
静けさの中に俺の圧力が混じっている。古びた椅子がカタカタしている。
「ふぅー。分かった。一応、術者には確認しておく」
「頼む。術者の名は聞かない。ただ、きちんと教えてくれたことは感謝している。ルイのことも、半分は目の前で魔法陣を試した俺のせいだ」
思いつきにすぐ飛びつく悪い癖が出た。罠があるとつい踏みたくなる傾向が俺にある。
「さぁ、帰って勉強だ!!」と席を立ち上がる。
「リヒト、この圧力のまま部屋を出るなよ。職員たちが失神する」
「あっ、ごめん」
もう解決したのに圧力を放っていることを忘れていた。それにしても、セルドはAランクなのだろうか、さほど効いてる様子はない。自分がまだまだなのを改めて知る。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
リヒトが去ってもしばらく俺は立ち上がれなかった。
「もう引退して10年以上経ってるのにアレを思い出すか・・・」
以前会ったダークエルフの圧力を思い出した。戦闘中に光る赤い目、ブルーシルバーの髪、緑魔法と風魔法を操り、触ることも難しかった。パーティー全員がなんとか生き延びれた時、全員が違和感を覚えたほどだ。相手は1人だったのに俺たちを見逃したのだ。
「あぁ〜、ギルマスなんてガラじゃねぇ!!」誰もいない部屋で愚痴る。
約束もあるし旧友に確認の手紙を送らなければならない。あいつは敵じゃない。
ただ、旧友がどう判断するかはべつなのが悩ましい。
また白髪が増えそうだ。
本編と関係ないですが、第47部分のタイトルが回文になってます。
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