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異世界転生、俺だけソロ活動から!!  作者: とかじぶんた
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ドワーフの矜持

 鍛錬は就寝前、起床後を欠かしていない。さすがに昨日は動揺が隠せず、魔法の鍛錬で宿を破壊するかもと心配したが、どんな時でも平静で要られる訓練にはなった。たぶん、自主トレでは最大級のメンタルトレーニングだった。


 剣の鍛錬が終わる頃、ソウも朝の鍛錬をするらしく擦れ違った。

 「おはよう、昨日はどうだった?」とソウから話しかける理由が分かった。

 「うるせぇな。そっちこそ2人どうするんだよ」と返しの刀。

 「知らん」と短い返答で理解する。


 もう会った頃のソウとは別人だ。太刀筋も力強く、ここまで振れるなら片手でもいいのでは?


 「なぁ、盾は装備しないのか?」

 その方が安全率もあがるし、ソウなら盾で殴ったりできそうだ。胸板が俺2人分はある。

 「そうだな・・・考えても良いんだが、二人の装備の方が先だな」


 それぞれが役割が決まっていて厳しいところもあるのあろう。



 「なぁ、今日の予定って決まってるか?」と声をかける。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 テーブルで朝食を食べながら定位置(俺の横)にいるメイプルにお礼をする。メイプルに教えてもらった服屋やマナーお陰で楽しい時間が過ごせた。メイプルにあげた服も気に入ってもらえたみたいで俺にニッコリと笑う。


 「それで落とせたの?」真顔のメイプルが俺に聞く。


 目の前で食事をしていたソウが吹いた。


 「きったねぇ」と俺も言うが、お茶をこぼしそうになったから同じようなものだ。オトハは『答えは?』と目で確認をしてくる。きちんと言葉にしなさい&そんなことを聞くな!!!



 「みんな早いねぇ〜」とカナデがお腹をかきながらテーブルに着く。メイプルがカナデの食事を取りにカウンターへ向かった。なんというかメイプルのプロ感が半端ない。


 「ありがとう、メイプル」とすでに常連感が出ているカナデ。

 ある意味、異世界にお前が一番馴染んでいる。


 「それでリヒトが一緒に朝食ってどうしたの?」

 「ソウと朝鍛錬で一緒になったから今日の予定を聞こうと思って」

 「なになに、ルイさんとのデートダメだったの?」

 「そうみたい」オトハが賛同する。

 「おまえらぁあああ!!全員、蹴飛ばすぞ」


 話をぶった切って俺の考えていたことを伝えてもいないソウが言う。

 「リヒトが俺らに武器を買ってくれるらしい」

 「ほんと!?リヒト、やっぱりイケメンは違う」

 「私が慰めてあげよう」と冗談でカナデが飛び込んでくる。


 その後、3人の最近の討伐結果や戦闘の仕方を詳しく聞く。内容だけを聞くとCランクパーティーになる日も近い気がする。俺の近況は北の森に言ったことを話したが、「危なかった」ことを重点的に伝えると「リヒトでも危ないのか」とソウが唖然としていた。


 俺なんてまだまだだ、オッさんオークにはまだ勝てそうな気がしない。そういう意味でもギルドの魔物ランクがよく分からない。それと3人はケイトとも仲良くなったらしく、今度ご飯を食べる約束をしているらしいことも分かった。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 ギブリの店に行くと、俺に気がついたギブリが直角に折れて謝罪をした。


 「リヒト、ほんとうにすまなかった!!!」

 「ごめん、ギブリ、意味が分からない」

 「あの鎧の見立てを誤った。あのままワシが修繕してたらと思うと情けなく」

 「いや、俺なんて何の革かも分からなか」

 「ワシは武器屋だ。客の物を間違っては命に関わる!!」


 武器屋なんだよな。それならいんじゃね?と俺は思うのだがギブリは違った。というか、冒険者の命を預かる武器・防具を誤って扱うことが許せないのだと分かった。俺の「いんじゃね?」がギブリをますます悲しませることも理解できた。


 「謝罪を受ける。それでお願いがあるんだけど」


 オルトロスの爪3本を静かにカウンターへ移動してから置く。ソウ達3人も俺がソッと置くので、何なのか目を凝らしてカウンターを見ている。ギブリはゆっくりと丁寧に手に取る。


 「これで何を作ればいい?」ギブリは意図を汲み取ったようだ。

 「この3人にそれぞれ武器をつくってもらいたい」

 「うむ、分かった。得物は何がいい?」ギブリが3人を見る。


 3人とも驚いた顔でこっちを見ている。武器を買ってくれると思っていたが、さすがにオーダーになるとは思っていなかったようだ。


 「先に言っておくが、材料が材料だけにちょっとした魔剣よりになる」

 聞いた瞬間、ソウの目がキラキラしていて怖い。オトハは俯いて考え出し、カナデは周辺の武具を見ている。


 「俺の刀より強くなる?」

 「おまえのは材料も特別だから超えん。それにわしの師匠が打ったものだ」


 おぉ、そんな大事なものを売ってくれたのか、しかも金貨3枚ってやっぱり値段が安すぎる。


 「やっぱりすごい品だったんだな。抵抗なく斬れたよ。一応、点検をお願いしたい」

 

 ギブリが刀を受け取る。それから3人はそれぞれ武器の選択をし、ソウは剣、オトハは魔法の杖、カナデが弓と短剣を選んだ。ソウはすでに片手剣の重心と握り、鍔の大きさなど細かい話をしていた。


 男子たるもの武器が好き

 女子たるもの甘味は神


 適当にそんなことを考えて武器を見ているとギブリに呼ばれる。


 「なぁ、リヒトよ。杖に使えそうな魔石ないか?」

 「魔石かぁ、元が魔法使えた方がいいの?」

 「いや、大事なのは魔石であって、ウィザード系が良いわけではない」


 マジックポーチから1つの魔石を取る。


 「これを使ってくれ。あと、ソウの剣の合金材料にこれ使えるか?」

 リザードソードの魔石と譲ってもらった剣をギブリに渡す。


 「いいのか?」ギブリは剣の由来を知っている。

 「あぁ、頼む。かっこいいのにしてくれよ、俺のじゃないけど」


 無言でギブリが受け取ってくれた。


 「とりあえず7日は欲しい。それ以上かかるかも知れんが、7日後に店を来てくれ」

 そう言うと店じまいを始めるギブリに前金を渡すことを言うとグーで殴られた。なにかに触れたらしい、真面目に怒られた。おかげでシャンとすることができた。


 「つぎは防具屋だ」と一緒に追い出された3人に言う。


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