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異世界転生、俺だけソロ活動から!!  作者: とかじぶんた
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ギブリの常連と魔法使い

 ギブリに「また明日来いよ」と言われていたのに夕暮れ時になってしまった。


 俺は店の前に立ち尽くしていた。ドアを開けようとすると怒鳴られた昨日がフラッシュバックする。でも、助けてもらったんだよなぁ、と命の恩人に対して敬意が少ないかもしれない。そんなことを考えていると横から「邪魔だ」と声を掛けられた。


 「ごめんなさい。そういう言い方ってダメよ、ソウ」と一緒にいる女の子が替わりに謝罪する。俺の思考はギブリに占有されていて、女の子の謝罪がちょっとシャレになっている事に気がつい・・・ソ、ソウ?


 「ウソウ!!」とか俺は言ってしまう。今日はもう懲りない!!


 そこには少し長身かつマッチョになった男が立っていた、ゲジ(まゆ)の懐かしい男の顔だ。異世界に来て余計に顔が濃くなってる。


 「邪魔だ・・・おまえ、良い刀を持ってるな」ともう1回邪魔と言われたが愛刀を褒められる。

 「そうだろ、なかなか見る目があるな」

 「まさか、ここのか!!」と目を見張るソウ。


  それに答えずに店に入ることにした。店先で大声を出されてもギブリに怒られるのがオチだ。


 「ちわー」

 「リヒト、遅かったじゃねぇか。そっちのと一緒だったのか?」とギブリが言う。

 「いや、店先で偶然会っただけだ」

 「そうか。ソイツに売ったからもう無いぞ」とギブリがソウを見て言う。ソウもこの刀を買う気だったのか・・・絶対に譲らん!!!


 「リヒト、刀を俺に売ってくれ」

 「イヤだ。ぜったいに売らない」

 「この通りだ。頼む」と直角にお辞儀をするソウ。

 「ねぇ、ちょっとソウ、もうやめなよ」とオトハが声をかける。あまり慌てた様子は無い。こっちは慌てっぱなしなんだが。



 「それがあれば、世界一の剣士になれるんだ。鷹の目のように」とお辞儀の姿勢のままソウが言う。


 「あ”ぁ!?ゾ○さまだって言ってるだろ!鷹の爪じゃねぇっ!!!」と反射的に答える。


 「えっ・・・ケント?」オトハが驚いている。

 「おまえ・・・ケントなのか?」ソウは直立不動で見る。

 「リヒトですがなにか?」

 「おい、おまえらいい加減にしろ!!うるさいから帰れ」とカウンターから出てきたギブリがラッセルの要領で俺らを店から追い出した。



 「とりあえず、俺は帰るわ。じゃぁな」と二人に声をかける。

 「なにそれ、ちょっとケントでしょ?」オトハが怒るのは珍しい。

 「その刀を」

 「だれが譲るかボケ!」

 おまえには絶対に譲らん!!!普通に考えて今日デビューしたばかりの愛刀を渡すはずが無いだろう。


 「あのさ、その人は誰なの?」と暗くなってきた路地から声をかけられる。

 「カナデもいるのか、良かった無事だったんだな」

 「えっ、誰!ねぇ、これ誰なの?」長身になったカナデは相変わらず慌てている。おっ、獣耳ついてる!!


 「それじゃ、また」とカナデの獣耳を軽く揉みしだき、『ハイド』で退散する。



 少し離れたところで確認したが3人とも周りをキョロキョロしていた。

 

 ある程度様子を見てから宿に戻ることにした。


 なんか、皆の表情がちょっと暗かった気がするが無事でほんとうに良かった。特にカナデが元気なかったかな。

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