グリーンオークと森の異変
再び森に戻り隠密セットを発動する。西の森だとオークが多いらしく、先ほど遭遇したことから脳内マップの敵の気配がおおよそわかる。正直、結構な数がいることに驚いた。あいつらパーティーはグリーンオーク1体でツイてた方になるだろう、他は2体以上のグループになっている。
とりあえず、1体を不意打ち、もう1体は剣のみで戦うことにする。もう魔獣扱いが確定したので躊躇なく不意打ちをする。魔法はさきほど魔法使いが使っていた『ファイヤーボール』だ。
「『ファイヤーボール』」と初めての魔法なので詠唱する。
グゥゥワァアアン
と明らかに空間に異なる熱の塊が発生した音がし狙いへ飛ばす!!
『ん、発生音?』
次の瞬間
バッグウゥウウウウンン!!!
轟音が森中を掻き乱し
爆風は樹々に鈍い音をさせる
遠くから鳥たちの悲鳴によく似た
鳴き声と飛び立つ音が聞こえる
命中先を見ると小さなクレータみたいに抉れている。たまたま距離を取っていたのが幸いした。いつものファイヤくらいの距離なら間違いなく巻き込まれていた。魔力の使用量も『ファイヤ』の比ではなく、結構な量を使った感触があった。
「これ、さっきの魔法使いが使ったのと同じ魔法だよな」と独り言ちる。先ほどの戦いではグリーンオークが簡単に棍棒で弾いてた魔法である。もし、俺のを弾こうとしたら武器ごと吹っ飛ぶことになる。2体並んでいたのにどこにも痕跡が残っていない。
「これ使う相手ってどんなやつだろ」と最近独り言が多くなったことに自覚を覚えつつ、今日はとことんダメな日だと割り切り街に戻ることにする。
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西の森でケヴィンは突然の轟音に悲鳴をあげた。やっと自分がCランクにあがり、パーティーメンバーのランクをあげるために森に入ったタイミング、しかもグリーンオーク1体でギリギリ勝てるかどうかという戦力のため全力で警戒にあたっている最中であった。
ケヴィンはすぐに悲鳴を上げたことを後悔した。悲鳴を聞いたグリーンオークが近づく可能性が高く、仲間を振り返るとメンバーは腰を抜かして動けない者、ケヴィンと同じく悲鳴をあげてしまった者ばかりだった。「すぐに森の異変をギルドに伝えるぞ!!」とパーティーリーダとして英断し、腰を抜かした者に手を貸し街へ全力疾走を始める。
「明らかな異常だ。コッカトーリーですら鳴いて飛び立っている」と先ほどまでいた森を見ながら全力疾走をした。




