悪目立ちのダークエルフ
冒険者ギルドに着くと昨日よりもさらに早い時間だったために混んでいた。しかもルイと同伴だったうえに、俺を初めて見る冒険者たちもいたせいか、無遠慮な視線だけではなく、小声で噂している者もいる。これ訴えたら勝てるんじゃないか、と思うところがあるが、異世界ではそんなことは成立しない。ゴーダ公国の法律しらないけれど、この感じじゃ無理だろう。
「ギルマス呼んで来ますから待っててください」長い髪が揺れらしながら受け付け内の階段をあがっていく。後ろから見る獣耳もいいし、額に汗をかいているルイはなかなか魅力的に見えた。ギルドの騒ぎはイヤだが良いこともある。
ルイの笑顔がトラウマを思い出させたので素直に従って待つことにする。ついでにゴーダの魔石も用意しておいた方が良いか、と受付テーブルにゴーダの魔石10個とジャイアントドーダ?と思われる少し大きい魔石1個を置くと周りが騒ついた。
「なんでリヒトさんはジッとしていないの!!」と戻ってきたルイに明らかに怒られる俺。
「いや、『気がついてイイ人ね』ってならない?」
「なりません!!!」だんだん、ルイに素で接しられている気がする。
「難しいもんだね」
「で、これがその魔石か」と髪の前線が幾分後退したオッさんが話す。雰囲気はのんびりした感じだが、鍛え上げられて肉体からは静かながらに強者の雰囲気がある。騒がしかったギルド内の温度が下がったように感じる。
「はじめまして。リヒトと言います」胸に手をあて挨拶をする。ギルドマスターには覚えられたい。
「おう、確かにダークエルフにしては珍しいな」とギルドマスターは苦笑いしている。
「それではこちらに来てください」と魔石を集めたルイに案内される。どうも別室での対応となるみたいだ。




