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異世界転生、俺だけソロ活動から!!  作者: とかじぶんた
115/204

解かれる縄、それと痛み

誤記指摘

ブックマ(一般的にはブクマ?)

評価500オーバとは!!


いつもありがとうございます。明日から4月です。

新年度もよろしくお願いします。d(^-^ )

 「クソッ!!」


 そう言って動き出したのはジョイレゾだった。ベニーラに向かって急にタックルをすると彼女とともに地面に転がった。ベニーラの首には小刀が当てられる。


 「ジョイ!!てめぇ、何してる!?」デオドラが叫ぶ。

 「これだからお間抜けな獣人は気楽なんだよ」ジョイレゾの顔が歪む。

 

 ベニーラは青白い顔で短い呼吸を繰り返している。握る魔法杖が青白く光りを放っている。


 「なぁ、おまえ、ケントとか言ったな?」ジョイレゾが俺の方を向く。

 

 俺は後ろを振り向く。


 「てめぇしかいねぇだろ!ふざけんなよ」


 更に険しい表情をあげるジョイレゾ。このままでは眉間が渓谷になりそうだ。


 短く頷き返しベニーラが握るガニラウスの杖を奪う。すぐに上空に投げ『ホーリィエリア』で杖を包む。ガニラウスの杖が赤く光りガクガク震えているのが見えた。


 「どうしたらいい?」すでにベニーラの体から離れたジョイレゾに話しかける。

 「あんた、ほんっと何でも使えるね。バカ獣人とは大違いだ」

 「惚れないように」

 「考えとく」渓谷がなくなったジョイレゾが言う。


 「『ホーリィエリア』」詠唱して結界を強固にしておく。実践では初めて使ったが、呪いの品まで囲えて良かった。『ファイヤ・ボール』で焼却するかの2択だったが正解だったようだ。


 「このまま教会に持っていくのが1番かな」ジョイレゾが言う。

 「えっ!教会に?」オトハが珍しく反応した。

 「呪いの武具などは教会にもっていくぞ。今までどうしてた?」


 ジョイレゾがお前ら常識だろ?って顔でこちらを見回すが、そんな危ない品に出会わなかっただけだ・・・俺は持っているが(トオイメ)。


 「おい、どういうことだ!?」デオドラが叫ぶ。

 「う〜ん、そうなるとこれまでの経緯を全部説明するんだよな?」

 「まぁ、そうだな」

 「それって結局、ウチらも疑われるんじゃない?」オトハがツッコミを入れる。

 「だがそうなると・・・」

 「オイ!!!!」


 デオドラが叫ぶ。獣人の肺活量に任せて叫びやがって非常に(うるさ)い。


 「待て!!」

 「あんた、後で知らないよ」小刻みに震えているデオドラを見るジョイレゾ。

 「逃げ足は早いので。『ホーリィエリア』、『スパーダ』」


 再度、ガニラウスの杖の周りに展開し、結界を強化する。回復魔法の『スパーダ』はアンデット対抗の魔法だが、浄化が明らかに進んでいく。この調子で行けばなんとかなるだろう。


 「デオドラ、悪いけれど説明は後でジョイレゾに聞いてくれ」

 「おっ、おまえ、本当になんなんだ!!」


 デオドラには応えず、横たわっているベニーラに近づいて「『ヒール』、『リカバ』」の回復セットを詠唱する。まだ目覚めていないが顔色は少し回復したように見えた。


 空中から声がこだまする。


 「ヲイキサマ!!!ワレノジャマヲスルナ」

 「『スパーダ』」

 「ヲォオオイイ!!キケ、ワレノコエヲキケ」

 「『スパーダ3』」

 「グッ、ググウゥウ、キサマ」

 「『スパーダ3』」

 「ショウメツスル、ナガキニワタ」

 「『スパーダ5』」一気に魔力が減るのがわかる。

 「ダメカ?」

 「『スパーダ3』」


 杖は結界の中で大人しくなり、ボッキリと折れていた。さっきまで赤く光っていた魔石らしき物も消滅していた。


 「悪いけど焼却する。『ファイア・ボール2』」

 「クッソォオオオ」


 やっぱりいたのか。


 結界内ではファイヤ・ボールがぶつかり超超高熱になっている。


 「オトハ、ごめん。これ結界解けないよな?」

 「ケント・・・」ジト目でオトハがこっちを見ている。

 「おまえもバカだな」なぜか安心しているデオドラにイラっとする。


 しっかし、もう結界の中はマグマのゴッタ煮状態である。まぁ、具材は呪いの杖しかないし、それも残っているのか不明なレベルではある。


 「私の水魔法で干渉すると大爆発だよね?」


 想像したのだろう、苦悶の表情のオトハが言う。


 「海まで飛ばせば?」カナデが言う。

 「それだ!!」

 「怒られないか?」


 ソウの発言を無視してカナデに風魔法を柔らかく使ってもらいながら海へ運ぶ。すでに夕刻に近づいており、ベヒーモスが切り拓いた土地から茜色に変わる空と海が見える。


 ゾゥドオォオオオオオン!!!


 かすかな点にしか見えなくなった結界を海に投下すると凄まじい音が聞こえた。


 「あっ!!はい、ダッシュで撤収!!!!」オトハが慌てて声を出す。

 「ちょ、爪もらってかないと」


 1m近い爪をマジックパックに無理くり入れる。難儀だったが先っぽが入れば後はスルリとしまえた。


 「うわっ、これ間に合わない?」

 「いらんフラグ立てるな!!」


 さっきの爆発のせいで余波がこちらにまで迫っている。


 「ベニーラ、『アースウォール』を使え!!その後、壁前に『ファイヤ・ウォール』、『ウィンド・ウォール』だ」


 デオドラが指示をだす。


 「いきます。『アースウォール』」


 後ろを振り返ったベニーラが唱える。目の前に幅30m高さ3m程度の土壁が出来た。


 「『ウィンド・ウォール』」

 「『ファイヤ・ウォール』」


 続けざまに風火土の順になるよう、カナデと俺で調整をする。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 街道が見える場所まで無事にたどり着いた。


 「やっと安心できるな」デオドラが腰を下ろしていう。

 「説明を頼んで良いか?」ソウから珍しく(ベニーラ)に話しかけた。



 顔色がずいぶんと良くなったベニーラが頷き、少しずつ説明を始めた。


 辺りは暗くなり始めていた。




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