相場で勝ち続ける聖杯ってあんの? の回
聖杯とは
聖杯とは下記の事物を指す。
キリスト教の儀式である聖餐に用いられる杯。カリス(羅:Calix 英:Chalice)。
キリスト教の聖遺物のひとつで、最後の晩餐に使われたとされる杯(英:Holy Chalice)。
中世西ヨーロッパの聖杯伝説に登場する杯(仏:Graal 英:Holy Grail)
Wikipediaより
相場で勝ち続ける聖杯は、あるやなしや。
相場においては、長期保有で勝つのはある程度容易く、短期売買で勝つのは困難である。さらに、みんなが目指す、短期の勝ちの積み重ねを長期で続けることは、世界のトップに君臨する外資系のプロ中のプロのファンドマネージャーですら困難であるとのデータが出ている。インデックス(株式指数)に勝っているファンドマネージャーは、5年後には22%しかいない。最初は成績が良くても、だんだんとインデックスを上回るリターンが出せないファンドマネージャーがほとんどであり、これは、今も昔も変わらない。
証券マンからディーラーになったお話を以前にしたが、ネットの中にだけ生息する、短期売買で利益を出し続ける個人投資家なんてのは、そうそう簡単に存在するものではないのである。ネットの中には不思議なくらいな頻度で「株で億を稼いだ」「株で悠々自適な生活」みたいな人がいるが、私のそこそこ長い証券人生において、実際の口座を拝見できる立場の人として、短期売買で、億以上稼いでいらっしゃる人は見たことはない。意味深な書き方をしたが、短期売買以外でなら「株で億り人」はいた。
改めて、今回は、相場で勝ち続ける聖杯はあるのか!? のお話。
色々と分解してお話をしたい。まずは、短期で「勝ち続ける」のは、ほぼ不可能であろう。長期保有で「勝つ」のは可能性が高い。『聖杯』は「時間をかければ」という条件次第では『ある』と思われる。
短期で「勝ち続ける」のが難しい理由として、私の意見だが、テクニカル分析手法により「買い」だ「売り」だとやっても、天変地異・政局・決算発表・地政学リスク等により平気で前提条件がひっくり返るからである。そして、その前提条件がひっくり返った時には、すでに、ロボットによる自動売買で値動きが加速しており、損失は多大なものになっている。
フィボナッチや移動平均線、一目均衡表やボリンジャーバンドなどテクニカル分析には様々あるが、私も短期で勝てる聖杯がないか試行錯誤をしたこともあった。けれど、やはり、無理なんだ。いったんの売り買いの目安にすることは出来ても、それでエントリーが決まり、高い勝率を残せることは出来なかった。イベントで極端に動くようになってしまった現代金融取引においては、参考程度にするべきでしょう。
長期保有で「勝つ」のが可能性が高い理由はいくつかある。いくつかあるんだが、条件がある。それは、「長期」「分散」投資をしていることと、「長期」「積み立て」投資をしていること。
分散投資については、読んで字のごとく、国や地域を分散することで、リスクを分散させることを目的とした手法である。長期分散投資をした場合、15年以上保有した際に、マイナスになったことがないとのデータがある。後でもお伝えするが、世界は成長しているんだ。世界の株は長期で上昇している。
長期積み立てについては、毎月・一定額を買い付ける手法である。ドルコスト平均法ともいう。この積み立ての効果・効能だが、積み立てをバカにすると痛い目にあう。
日経平均に毎月3万円づつ30年間、積み立てをした場合、投資元本1000万円が2000万円になった。投資先を変えて、米国の代表的な指数であるSP500に積み立てをしていた場合、投資元本1000万円が5000万円になったんだ。これはリアルタイムで現在進行形の話である。
この日米の成果の差について説明をするが、積み立て期間中の30年で、日米の差は大きく2点あった。それは「人口が増加していたか」「GDPが増加していたか」である。この2点の差で、ここまでの差になった。
日本は少子高齢化。人口が減り続けている国である。米国に関しては、先進国で「唯一人口が増えている国」である。この人口増が、米国の強さを担保していると言っても過言ではないかもしれない。
GDPについて。これについては、誰もが目に見えてわかる方法がある。Googleで「GDP 日本」や「GDP 米国」と検索していただきたい。この30年以上における成長率が分かる。これを見て初めて、なぜ失われた20年とか30年とか言われてるのかが理解できる。見たら、差にびびるから。
GDPとは、国内総生産のことである。その国で生産されたモノやサービスの総額で、経済の規模を表すモノサシである。GDPが増えれば、その分、その国の企業の利益が増加していることとイコールになる。そして、GDPが増加している国は、その国の株価はGDPに連動して上昇している傾向にある。
この30年間で、日本はバブル期の高値を超えられていない。それに比べて、米国の株価は10倍以上である。さらに、世界の株を1つにまとめた指数、世界株インデックスは6倍以上になっている。
『日本以外の世界は成長しているんだ』
だから、結論として、長期分散投資で世界株に投資をしていれば、15年以上の長期保有では負けていない。30年前に買っていたら投資元本は6倍以上に増えている。積み立て投資をしていた場合、15年以上の長期積み立てでは負けてはいない。積み立ての投資先を間違えてなかったら、投資元本は5倍以上に増えている。
株で億を作った人の話のからくりは「持株会」である。これも長期積み立ての類である。優良企業に就職し、毎月給料天引きで自社株の買い付け。これで、退職時に自社株で億以上になっている人ならば何人も見た。けして、短期売買での億ではない。繰り返しになるが、短期売買で億をつくった人は、私は実際に、この目では見たことがない。




