出会い3
「あ、理沙っち」
「ん?」
放課後
部活に行く人、そのまま帰る人が行き交う中、私は別のクラスの理沙に声をかける
樹くんと同じクラスの理沙に
「天笠くんて…理沙のクラス?」
「うん、いるけど…知り合いだったっけ?」
「いや、ちょっと用事が…」
「ふぅ〜ん…」
不思議そうに首をかしげながらクラスに入っていく
樹くんは…ちょうどバッグを持ったとこだった
目線が合う…うっ…やっぱり冷たい
「………」
「えっと…」
な、なんて話せばいいんだろう
家に泊めて、なんてここで言ったら大変なことになるし
真美の家も考えたんだけど、そうなると昨日からのことも話さなきゃだし…
「うぅ………」
「…とりあえず…行くか」
「へっ?」
周りを見れば、理沙を含めたクラスの何人かがこっちを見ていた
なんか恥ずかしくて、私は逃げるようにその場を後にした
「………」
相変わらず樹くんは無口のまま歩いていく
…なに考えてるんだろう?
「…俺に用事?」
話すタイミングを伺っていたら、意外にも樹くんから話しかけてくれた
「う、うん…」
「………」
「えっと…」
うぅ…どう話せばいいんだぁ
「うぅ……」
「…悪いな」
「へっ?」
なぜか急に謝られた
「俺…話しかけづらいだろ?」
「そ、そんなこと…」
…ある
「薫にも、よくつまんない奴って言われるからさ」
そういえば朝も言われてたっけ
「まぁ…そんな感じだからさ」
そう言いながら、樹くんは少しにが笑いしているように見えた
…こんな顔するんだ
「…樹くん…でいい?」
「ん」
「えっと…樹くん…1人暮らしなの?」
「ん…まぁ訳あってな」
それは…言いたくないってことなんだろうな
「いいな…憧れるかも」
「…色々大変だよ、俺の場合自給自足だからさ」
「そうなの?」
「ん…これからバイトだし…来るか?」
「えっ?…」
夕焼けが私達をオレンジに染めていた
少し…心踊っている自分がいた




