マフラー
今日は、女子会お休みです
でも、私は喫茶店にいて、ちょっと高めのカウンターの椅子に座ってて
もちろん、人待ちです
「あ、樹さんやっほー」
「ん…いらっしゃいませ」
カウンターの奥から現れた樹さん
ちょっとだけ目を丸くして、ボックス席を一瞥して
「今日は1人です」
「ん…いつもどおり?」
「うん…いつもどおりで」
なんか…緊張するかも
カウンター席って、思ってるより店員さんと距離が近いんだね
すぐ目の前にいて、でも、他に目を逸らせないし
「あ、これ、お借りしてた…ありがとうございました」
忘れちゃいけない
これが目的で来たんだから
すごくあったかくて、名残惜しい感じもするけどねぇ
「よかったのに…紗希が使うなら」
「え…だって樹さんは?」
「たまにしか…レディースな感じがあるし」
多分、男女兼用のマフラーだと思う
言われれば女子っぽさが強めかな
「ホントに…いいんですか?」
「ん…似合ってたし、紗希がよければ」
「じゃ、じゃあ…ありがとうございます」
一足早いクリスマスプレゼントが届きました
サンタさんアリガトー!!…って違うか
樹さん、ありがと
「…寒い?」
「あ、いや、その…なんか嬉しくて」
流れ?で早速マフラー巻いちゃいました
うん…やっぱりあったかい
温度とかじゃなくて、心があったかくなる感じ?
樹マジックだなこれは
「お?似合ってるじゃないか、可愛いぞ」
「マスターまで、ありがとうございます」
「モデルがいいからな」
「そんなことないですよぉ、私より可愛い子なんていっぱいいますよぉ?」
「そうかい?…樹はどうだ?」
「ん?…可愛いです、紗希ですから」
「へっ?」
「…お待たせしました」
今…私の聞き間違い?
そうじゃなければ、今の発言って…えっと…
と、とりあえず、ガムシロを…
「じゃ、また来ます」
「ん…ありがとうございました」
お客さんが少なかったので、お見送りまでして貰っちゃいました
今日は、いいことだらけだな
お陰で、首元もあったかです
「多分、絶対…好きになっちゃったな」
あ〜あ、どうしたもんか
自分のことなのに、思いっきり他人事のこの発言
あぁちゃんに話したら目を輝かせるんだろうなぁ
自分でも不思議なくらい、スッキリした帰路だったのです




