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未定  作者: ちゅう
46/50

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「樹くんは…あれ?…」


放課後

今日は…なんか時間が過ぎるのが早かったな

まぁ、朝に嬉しいことがあったしね

それにしても、樹くんいないなぁ


「天笠くんならもう帰ったよぉ?」

「へ?」


久しぶりに登場の理沙っち

探してる私を見て察したのか、そう声をかけてきた


「そう…なんだ…西之宮くんと帰った感じ?」

「いやぁ、今日は1人だけだったと思うよぉ…彼女さん、置いてかれちゃったね」

「そ、そんなんじゃないって…」


そりゃ、寂しいかどうかって言われれば…ちょっぴり寂しかったり…するような…しないような…

って、そうじゃなくて!


「…まぁ、帰ろっかな」


久しぶりで…ちょっと違和感感じながら帰ったのです



電車に揺られる

この道も…もう何回と通ったことだろうか

慣れた駅を降り、寄り道どころか脇見も振らずに目的地を目指す

その道中、無言どころか携帯を一瞥することもない

今時の高校生とは思えない姿だ


ジャー…キュッ


水が溜まった桶と柄杓、花を持ち、戒名が並んだ集団の中へ

その1人の前で立ち止まり、膝をつく

優しい子どもの目は、変わらずに見つめていた


「…終わったよ…終わってないけど」


よく実家の匂いと表現される、そんな香りが煙と共に

花と水をプレゼントし、語りかける

普段からは想像できないくらい、穏やかで、でも、寂しそうで


「…俺は、相変わらず…目が変わったってさ…」


反応は、ない

返ってくるはずがない


「…じゃ、また」


立ち上がり、歩き出す

振り返りはしない

余分なことは言わず、淡々と


夕陽が照らすその姿は、いつもより小さく見えた

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