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未定  作者: ちゅう
41/50

メイドカフェ

時間が少し飛びます



うぉぉぉぉ!!!

いらっしゃいませぇ


歓声と客寄せの声が入り混じる

ここは、樹達が通う高校で、本日は体育祭兼文化祭最終日

数年前前までは別々にやっていたものを、時の校長が一緒でいいんじゃね!?ということで同時に開催

もちろん規模が大きくなってしまうため、木曜から日曜までの4日間開催される

一般向けにも解放され、集客は増えたとか


「ブラック2でぇす」

「ん…」


樹のクラスは喫茶店

文化祭のレベルを優に超えた珈琲が格安で出される

マスターがここのOBということで、毎年協力してくれているのだ

しかも、今年はウェイターの腕が例年より格段にいい


「よ!結構お客さん入ってるじゃん」

「ん…そっちは?」

「たこ焼き作り過ぎて腕痛い、めっちゃ熱いし…」


疲れた腕を振る薫

地元に本社を置く金タコが協力してくれているのだが、毎年社員のほうが張り切っていて、ある意味名物になりつつある


「交代はまだ?」

「もう少し…だけど?」

「茜ちゃんのクラス、メイドカフェやってるっていうから行こうぜ」

「…好きだな」

「まぁな、この薫さんだぜ?」


ドヤ顔の薫に呆れ顔の樹

仲の良さが伝わってくる光景だ


「樹さん、ヤッホー…って、普段と変わらないじゃないですか?」


薫を尻目に、紗希が話しかける

いつものあぁちゃん達も一緒だ


「ん…来てくれてありがとな」

「みんな楽しいことが好きですから…うん、いい香り…」

「紗希ぃ、サッカーの試合始まっちゃうよぉ」

「はぁい…じゃ、まったねぇ」

「ん…また」


軽く手を振り、あぁちゃんの元へ

それに対し、樹も軽く手を振り答える

その姿に…


「い・つ・き・く・ん…どういうことかな?」

「ん?…バイト先の子」


引きつった顔で樹に詰め寄る

同じような反応は樹のクラスメイトにも出ていた

茜相手であれば慣れてきたところだが、他の女子と樹という組み合わせは新鮮で意外なのだ


「くそぉ、こんな近くに思わぬ刺客がいたとは、予想外だったぜ」

「…樹は桁違いだろ?…次、頼むな」


クラスメイトにエプロンを渡し、薫と共に教室の外へ

どこもお客さんでいっぱいだ

そう、先ほどの紗希達のように、体育祭も同時開催のため、お客さんも生徒も忙しいのだ



「お帰りなさいませ、ご主人様、お嬢様」


最近の文化祭では定番…なのかな

メイドカフェ

特に女子達はいつも以上にはしゃいでて…恥ずかしさもあるが、それ以上にテンションが上がるらしい

ウェディングドレスを着たいと思う心境と似てるんだろうな

男子はというと…こちらも執事の格好でテンションアップ

至る所で女子も男子も自撮りや記念撮影をしている


「茜ちゃん、来ちゃいました」

「んもう、ホントに来た…ん…い、樹くん!?」

「ん…忙しいとこ悪いな」

「あ、あ…だ、大丈夫、だ、けど…大丈夫じゃない!」


ピューっという音が聞こえてくるように、バックヤードへ下がっていく茜

今の自分の姿に顔真っ赤で、恥ずかしさマックスで…


『うそでしょぉ…こ、この格好で樹くんと…話せる訳ないじゃん!』


オロオロと戸惑う茜

まぁ、ヒラヒラピンクいっぱいのメイド服だし…それでも、先ほどまでは女子達とはしゃいでいたんだけどね


「茜、お客さん待ってるよ?」

「うぅ…ちーちゃん、行かなきゃダメ?」

「彼でしょ?…可愛さアピールして来なさい!」


お節介…応援…両方の意味が込められ、言葉通り背中を押されテーブルへ


『彼じゃないのにぃ』


「い、いらっしゃいませぇ」

「やっぱ恥ずかしい?…俺は可愛いと思うけどなぁ」

「か、薫くんはみんなにそう言ってるでしょ?」

「う〜ん…当たらずも遠からず…かなぁ」


ニヤニヤしてる薫に赤面しながら話す茜

その茜も、ずっとチラチラと樹の方を気にしている


『うぅ…お、思い切って…』


「い、樹くん…ど、どう…かな?」

「ん?…」


恥ずかしくも、クルッと回って見せる茜

…まんざらでもないんじゃん!


「うん…可愛い…似合ってる」

「んっ!?!?!?…あ、ありがと…ございます」

「…なんか俺の時と反応が違くない?」

「う、うるさいなぁ…なんか飲む?」

「まぜまぜふぅふぅしてくれる?」

「し・ま・せ・ん!」

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