19話 優しさ
現在グレイとラッシュは学園の帰りであった
「グレイ、なんで、俺たちはSクラスに移動することになったんだ?」
「そんなこと知らんわ!俺だってFクラスのままで学園生活を続けるつもりだったよ」
今二人の話題は先ほどのSクラスへの移動についてだった。
「ククッ、もしかしてグレイなにかしくったんじゃないか?」
「そんなはずないだろ!だが、俺もこれからは俺なりの真面目さでやっていくつもりだったからちょうど良かったのかもな。ミリアとの約束もあったんだし」
「ククッ、そうだな、こうなったらどうしようもないグレイはせいぜいミリアちゃんをがっかりさせるなよ」
「わかっとるわい!!」
そのあとグレイは自宅へラッシュは学生寮へと帰っていったが一人になったグレイはというと未だに先ほどの自分たちのSクラス行きに疑問を持っているのかグレイはそのことについて考えていた
(俺が手紙に書いたのは俺たちが退学にならないようにするためのものだったはずだ。それにいくら『武神』の名前を使ったからといって、あの学園長たちが俺たちをSクラスに上げるわけがない。ならなぜだ?なぜ俺たちは依頼を失敗したにもかかわらずSクラスなんかに移動なんだ)
そのまま思考にふけっていたがいつの間にか家の前を通り過ぎようとしていると玄関から声が聞こえてきた
「お兄ちゃん!どこ行くの家はこっちだよ」
「あ、ああっミリアかなんだ俺のことを待ってくれていたのか!お兄ちゃんは嬉しいぞ」
玄関で待ち構えていたミリアの声によってグレイは思考の海から戻りいつもどおりの調子に戻っていた
「そうだよ!心配してたんだから」
「おおっ!なんて嬉しいことを言ってくれるんだミリアはそうかそうかそんなにお兄ちゃんのことが大事だったのか!」
グレイはミリアの言葉に感動していた。高校生になってからはミリアはグレイに対してだいぶ冷たくなっていたのだ。そんな妹にそんなことを言われたグレイはもうどうなってもいいと思っていたが
「お父さんたちが今日のことに詳しく聞かせろだって。それに私も聞きたいことがあるんだからね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・せっかく大好きなお兄ちゃんに戻ったんだもん」
「オーマイガット!?まさかの父さんたちからだと!これはどうなるかわかったもんじゃない!即刻逃げなくてわ」
グレイは最初の一言で相当焦っていたようでミリアの最後の言葉は全く耳に入っていなかった
「そういうことだミリア。お兄ちゃんは少しのあいだ旅に出る。寂しいかもしれないが探さないでくれ。じゃあな」
「お兄ちゃん!待って!」
「済まない妹よこんなお兄ちゃんをゆ」
「そっちにわ、お父さん達がいるよ」
「へっ?」
つい間抜けな声を出したグレイはその直後に何かにぶつかった恐る恐る視線を上に上げるとそこにはグランの顔と後ろには笑顔の後ろに般若が見えるエミリーがいた。そのあとは当然のようにグレイはグランたちに連れられ家の中へと引きずり込まれていった。
それから家の中に連れ込まれたグレイはグラン、エミリー、ミリアの三人と向かい合って今日のことについて説明していた
「そうか、そんなことがあったのか」
「そうなのねそんなことが」
「「頑張ったな(のね)」
「えっ、怒らないの?」
グレイはグランたちに怒られるのかと思っていたのでその言葉にはびっくりした
「なんで怒らないといけないんだ」
「ええっ、危険なことしたにはかわりないけど、ミリアのことをしっかりと守った。そして今まで秘密にしていたことも打ち明けたこれで二人共前みたいに戻ったんだしいいことだわ」
「そうだよ。お兄ちゃん」
グレイは皆の言葉に感動していた。そして、改めて両親たちの暖かさを認識したのだった
「あっ!でもお兄ちゃんギルドランク私と同じBランクなんでしょなのになんでFクラスに何かにいたの?」
「あ、その・・・な。そのことについては・・・・その、話せないんだごめん!!」
ミリアのフッと思った疑問はグレイにとっては大事なことだった。だからまだ話すことはできない。そう両親ですら知らない自分の秘密。自分が招待を隠さなければいけない存在一年前に姿を突如消した『武神』であるということは
「そうなんだ、残念、でもいつか聞かせてもらうからね、覚悟してよ!お兄ちゃん」
「おう!」
元気に言うミリアの姿を見て絶対にいつかは話せるようにしようと決心したグレイだった




