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最強チートで無双してるのに、美人で可愛くてスタイル抜群な三人のヒロインから“キモいセクハラ野郎”と罵られ続ける俺の異世界冒険記  作者: トワイライト
第1章 異世界転移&チート持ち──確かにハーレムだけど、想像してたやつと全然違った件

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第22話 三日でSランクになるため“入った瞬間に死ぬ最恐ダンジョン”攻略を決意

 翌日の昼。


 カナタは街の中央にある冒険者ギルドの前に立っていた。


 石造りの大きな建物は昼間でも人の出入りが多く、扉の開閉のたびにに中から冒険者たちの話し声や金属の装備がぶつかる音が聞こえてくる。

 

 昨日の酒場で決まった三日でSランクになるという賭けを思い出しながら、カナタは軽く肩を回した。


(まあ、とりあえずランクの仕組みの再確認からだよな)


 そう考えながら扉を押して中へ入る。

 

 広いホールには掲示板の前で依頼を選ぶ冒険者たちや、受付で報告をしている者たちの姿があった。昼間ということもあり、ギルドの中はかなり賑わっている。


 カナタはその光景を軽く眺めたあと、まっすぐ受付のカウンターへ向かった。


「すみません」


 カナタが声をかけると、受付の女性が顔を上げる。


「はい。どうされましたか?」


 受付の女性は事務的だが丁寧な対応で、カナタは気軽な口調で質問する。


「冒険者ランクってどうやったら上がるの?」


 受付の女性は一瞬だけ驚いたような顔をしたが、すぐに仕事用の表情に戻った。


「基本的には依頼の達成実績です」


 落ち着いた声で説明が始まる。


「依頼を継続的に成功させ、一定の期間活動を続けること。それに加えて、評価や実力などを含めたギルドの審査によってランクが上がります」


 カナタは腕を組んだままその説明を聞く。


「つまり、たくさん依頼をこなして評価が上がればいいってこと?」


「はい。簡単に言えばそうなります」


 受付の女性は小さく頷き、少しだけ表情を引き締めて続けた。


「特別な方法などはありません。基本的には地道に実績を積み重ねるしかない仕組みになっています」


 カナタはその説明を聞きながら、静かにため息をついた。


(なるほど……普通にやってたら三日じゃ絶対無理だな)


 しばらく黙っていたカナタは、何気ない調子で口を開いた。


「じゃあ、三日でSランクになる方法ってある?」


 その瞬間、受付の女性の表情がわずかに固まった。


「……仕組み上難しいですね」


 受付の女性は困ったように言葉を続けた。


「三日どころか、普通は何十年もかかります。

 そもそもSランクは世界でも数えるほどしか存在しない特別な階級ですから……」


 まるで冗談を聞いたような反応だった。


 だがカナタは特に気にした様子もなく続ける。


「じゃあ、ギルドマスターと話せる?」


 受付の女性は首を横に振り、少し言葉を濁した。


「ここは本部ではありませんので、ギルドマスターはいません。この支部には支店長がいますが……

 基本的にはアポイント制です。事前の予約が必要になりますので、簡単にお会いすることはできません」


 受付の女性の説明を聞き終えたカナタは、少し考えるように顎に手を当てたあと、懐から小さな袋を取り出した。


「これ、チップ」


 受付の女性が一瞬驚いたように袋を見て、カナタは話を続ける。


「あと、この支部に十億円寄付するから。支店長に会わせてくれない?」


 今度は受付の女性が完全に固まり、思わず声が小さく裏返る。


「……じゅ、十億ですか?」


 数秒の沈黙のあと、彼女は慌てて姿勢を正した。


「寄付という形であれば、支店長にお取り次ぎすることは可能です」


 だがすぐに真面目な表情に戻る。


「ただし、念のためお伝えしておきますが……お金で冒険者ランクを上げることはできません」


 カナタは軽く肩をすくめ、その表情にはまったく焦りがなかった。


「大丈夫」


 受付でのやり取りのあと、カナタはギルドの奥へ案内されていた。


 階段を上がり、冒険者たちが行き交う広いホールを抜け、関係者用の廊下を進んでいくと、やがて重厚な木の扉の前で受付の女性が足を止める。


「こちらが支店長室になります」


 そう言って軽く頭を下げたあと扉を叩き、「失礼します。寄付の件でお話がある方をお連れしました」と中へ声をかけると、すぐに落ち着いた返事が返ってきて扉が開かれた。


 部屋の中は思っていたよりも広く、壁には地図や資料が整然と並び、中央の机の奥には中年の男性が座っていて穏やかな表情でカナタを見ている。


「支店長のローレンです。話は聞いています。寄付の件だとか」


 カナタは特に緊張した様子もなく部屋の中央まで歩いていく。


「うん。とりあえず寄付で」


 軽い調子で言いながら懐から袋を取り出して机の上に置いた。

 袋の口が開いた瞬間、ぎっしり詰まった金貨の光が机の上に広がり、それを見た支店長の目がわずかに見開かれる。


「……これは」


「十億G分、この支部に寄付するよ」


 カナタは気楽な声で答えた。


 支店長はしばらく言葉を失ったように金貨を見つめていたが、やがてゆっくりと息を吐いてから顔を上げる。


 カナタはそのまま間を置かずに本題へ入った。


「でさ、聞きたいんだけど。三日でSランクになる方法を教えてほしい」


 その言葉を聞いた瞬間、部屋の空気がわずかに止まり、支店長はカナタの顔をじっと見つめる。


 冗談を言っている様子はなく、本気で聞いていることだけはすぐに分かった。


 支店長はしばらく黙ったまま考え込み、やがて腕を組んで椅子に背を預けながら


「……三日でSランク、ですか」


 そして少しだけ思案したあと再びカナタへ視線を戻し、慎重な口調で言った。


「……普通の方法では三日でSランクにはなれません。短期間で異常な功績を挙げる必要があります。」


 カナタは特に動揺した様子もなく、軽く笑みを浮かべた。


「分かってる。どんな方法でもいいから教えてほしい」


 支店長はカナタの顔を見つめ、小さく息を吐いてから静かに口を開いた。


「それなら――四大ダンジョンのどれかをクリアすればいいでしょう」


 カナタが眉をわずかに動かす。


 支店長は静かに言葉を続けた。


「Sランクどころか、神になれます」


「神?」


 カナタが少し前のめりになり、支店長はゆっくり頷きながら説明を始めた。


「この世界には、特別なダンジョンが四つ存在すると言われています。いわゆる“四大ダンジョン”です」


 そう言って壁に掛けられた地図へちらりと視線を向ける。


「どれも誰一人として攻略したことがなく、内部の詳細もほとんど分かっていません。

 入った冒険者は例外なく帰ってこないため、一般的には“入ればすぐに死ぬダンジョン”とまで言われています」


 カナタは黙って話を聞いており、支店長は淡々と続けた。


「もし誰かがそれを攻略したとなれば、世界中の国家がその人物を英雄として扱うでしょう。

 また、このダンジョンのクリア報酬を手に入れることができれば、神になれると昔から語られています。」


 そこで支店長は少し言葉を止め、表情をわずかに引き締めた。


「ただし問題があります。その四大ダンジョンは、現在すべて入ること自体が禁止されています」


「禁止?」


「はい。理由は単純です。誰が入ってもどうせ死ぬだけだからです。国家にとっても危険すぎる場所で、もし中で何かが起きれば周辺地域に被害が出る可能性すらあると言われています」


 支店長は椅子に背を預けながら、ゆっくりと言葉を締めた。


「つまり――Sランク冒険者であっても、許可は出ません」


 支店長の説明を聞き終えたあと、カナタはゆっくり立ち上がった。


「なるほど。ありがとう、参考になったよ」


 軽い調子でそう言うと、懐からもう一つ小さな袋を取り出して机の上に置く。袋の口がわずかに開き、中の金貨がきらりと光った。


「あとこれ、さっきの話とは別でチップ」


 支店長は一瞬驚いたように袋を見たが、すぐに困ったような笑みを浮かべる。


「いえ、そこまでしていただかなくても……」


「いいっていいって、面白い話聞けたし」


 カナタは気楽そうに手を振り、支店長は少し迷ったあと、静かに頭を下げる。


「……ありがとうございます。ですが念のため申し上げておきますが、四大ダンジョンは本当に危険です。これまで何人もの冒険者が挑戦して、誰一人戻ってきていません」


「そうなんだ」


 カナタは特に気にした様子もなく頷いた。


 その反応に支店長は少しだけ言葉を詰まらせたが、それ以上は何も言わなかった。


「それじゃあ、失礼します」


 カナタは軽く手を上げて挨拶すると、そのまま部屋を出る。


 廊下へ出ると再びギルドの喧騒が耳に入ってきた。冒険者たちの声、依頼の説明をする受付の声、装備の金属音。昼間のギルドは相変わらず賑やかだった。


 カナタはそのまま建物の外へ出ると、昼の光が街の通りを明るく照らしていた。


 三日でSランクになる方法。普通に考えれば、ほとんど存在しないに等しい。四大ダンジョンなど、挑戦することすら許されていない場所だ。


 だがカナタは特に焦った様子もなく、ゆっくりと通りを歩き出す。


(さて、どうするかな)


 そんなことを考えながら、カナタは次の行動を探すように街の中へと歩いていった。

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