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自称普通の高校生は住宅ローン返済に精を出す

 家を買った。

 日本に居た頃、父親は三十五年ローンで小さな二階建ての家を購入した。


 家を買った。二十五回払いで。

 日本に居た頃、父親はせっせと住宅ローンを返済しつつ、家族を養い、学校にも行かせてくれた。


 俺は異世界で家を買った。

 日本にいる父はローンを払い終わった時にいくつになっているんだろうか。





 アーキンドゥさんのところで家を購入した手続きをすませ、ついでにネコの生活雑貨、家財道具を購入した。

 毎月金貨五枚の家賃なら週に数回狩りに行けば十分捻出出来る。

 しかし、俺だけが働くってのもなんか釈然としなかった。

 俺の隣りにいる猫獣人のネコにも何か仕事を与えなければと思う。


 ニートなんて許しません。自宅警備員は仕事じゃありません。


 てな訳で、ネコにはこの家の家事を少しずつ教えていくことにした。

 その日暮らしの生活をしていたので、ネコは何も出来ない。


 掃除、掃除する家がない。

 洗濯、一着しか無い。

 料理、する場所も材料もない。もっぱら残飯漁り。


 悲しくなるほどに壊滅的だ。

 少しは文明的な生活をさせてやろうと思いつつ、ネコに少しずつ教え込んでいく。



 俺が購入した家は、元々は食堂を営んでいた住居付き店舗で、一階が店舗スペース、二階が住居部分になる。

 縦長の長方形を半分に割って、下半分が店舗入口と飲食スペース、上半分が厨房と厨房のスペースがかなり広く取られている。

 ちなみに、二階は二部屋。住居というか事務所スペースと仮眠所みたいな使われ方をされていたみたいだ。

 だけど、ガッツリ住み込むつもりなので、一人一部屋を俺とネコとで割り振ったのだが、ネコは酷く恐縮していた。

 厚かましくなったり遠慮したりとよく分からんやつだ。


 しかし、いきなり今日、すぐの話なので家財の搬入は流石に出来なかったので、今日のところは仮眠室に使われていたベッドのシーツを取り替えて一緒に眠ることになった。

 店舗の裏庭にある井戸から水を汲み、厨房でお湯に変えてから身体を布で拭く。

 井戸で水を汲んでいる時点で風呂なんか超贅沢なのでこの世界に来てから一度も風呂に入っていない。

 俺なら魔法でお湯を生み出せるから風呂に入る事も出来るかもしれない。

 そんな計画を考えながら身体を拭く。

 ネコはネコで妙に恥ずかしがっていたが、見たまんま子供なので昔、幼馴染や妹と家の庭で水浴びしてた感覚しか無いので、無理やり布で擦り付けて綺麗にしてやった。

 「あぁ。汚されました……」とか言っていたが無視した。


 身体を清め終わってから、厨房を使い遅めの夕食を作り始める。

 後ろから覗いてくる料理人も居ないので自重せずに思いっきり料理してやった。


 ネコの口にもあったらしく、おかわりまで要求してきやがった。

 まぁ、いいや、一杯食って、一杯寝ろ。



 大阪出身のバンドの曲名の如く、シングルベットで二人で眠った。

 夜中にネコがうなされていたが、頭をなでてやったら治まった。




 翌日、目が覚めるとネコにメッチャ抱きつかれていた。ていやっ!と軽くチョップをかましてネコを起こして朝食。

 気兼ねなく厨房が使えるって良いな。そこまで料理大好きって訳じゃないけど、美味そうに食ってくれる人が居ると嬉しくなってくる。

 日本に居たころは、母親と幼馴染、妹が美味しい、美味しいと食べてくれていたことを思い出す。



 さて、朝食が終わればネコに掃除のやり方を教えてから俺は狩りへと山へ向かう。

 昼ごろまで狩りをしてアーキンドゥ商店に買い取って貰ってから昼食を作るために自宅へ戻る。


 家財も午前中に搬入されて、ネコが掃除を頑張ってくれたお陰で小奇麗になった家で昼食を取る。

 昼からはネコに洗濯のやり方を教えて、俺は夕食の為の仕込みを開始する。

 昨日はバタバタして出来なかったけど、今日は少し手の込んだ料理を作ってささやかなお祝いをしよう。




 明日からも頑張れるように。

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