アックは補習
「はい!皆さんお集まりになったところで、そろそろ始めたいと思ます」
小学校の教室の様な部屋の中で、教壇にはクロ先生、生徒は僕一人。
ことちゃん、ポン太ちゃん、おばあちゃん、トメさんに、ヘラブナ爺さんまで…、後ろに並べられた椅子に座って居る。
「あの…、この状況は何でしょうか?」
「今日は参観日なのです。皆んなアックの補習を観に集まってくれたから、頑張りましょう!」
「……はい。」
『アック!頑張って!』
「保護者の皆さんはお静かにお願いしますね!それでは、1時限目は愛についてですね!」
『あ!それは私の得意分野ね!』
「えー、保護者の皆さんはお静かにお願いします。
愛は当然目には見えませんね?ですが、大切なのは、愛とは概念ではないということです。魚達にとって水がある様に、動物達にとって空気がある様に、私達には愛があるのだと思って下さい。」
クロは、教壇の机の上を右に左にと得意げに歩き回りながら熱弁をふるう。
「この根本的な理解が必要ですね。アックに分かりやすくするために塗り絵を用意しました。プリント係のヘラブナ爺さん!プリントを配って下さい。」
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「はい、皆さん上手に塗れましたか?出来た人は手を上げて下さいね。」
「生徒は僕だけなんですが…。はい!」
「さすがアック!一番早いですね!では前に出て発表して下さい。」
「えーと、お魚の周りは水なので、水色に塗りました。」
『「「「 パチパチパチ 」」」』
「動物の周りは空気なので、透明に塗りました。」
『「「「 パチパチパチ 」」」』
「僕達の周りは愛なので、ピンク色に塗りました。」
『「「「 パチパチパチ 」」」』
『アック!素晴らしわ!』
「お静かに。良いですか?愛とは概念ではないのです。ただそこにあるのだから。そして、魔法とは愛を形にする様なものですね。」
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「それでは2時限目に入ります!さくらちゃん!授業中にミカンは食べちゃダメですよ。」
だが、さくらちゃんはおばあちゃんなので、聞こえていないようだ。
「えー、そろそろ皆んな退屈そうなので、ここでスペシャルな先生をお呼びしました!では!皆さん拍手でお迎え下さい!どうぞ〜!」
『「「「 パチパチパチ 」」」』
「ごきげんよう。今日はよろしくお願いしますね。」
「えっ………神さま!?」
何と、スペシャルな先生とは神さまだった。




