コタツでミカン
『あら、おばあちゃんとアックは知り合いなの?』
「まぁ…この子は覚えちゃいないよ。」
『ふーん…あ、はい。アックから頂いたわ。』
「今日は仙桃はないのかい?」
『もう、おばあちゃんたら。座りましょう!アック。』
「失礼します。」
小さなコタツに3人が座る。僕としてはこの距離感はかなり近くて緊張するな。
「………。」
「……………。」
「…………………。」
かなり気不味い。どうしよう…。
「ばあちゃん!お茶持って来たよ!」
愛くるしいタヌキさんが、お盆にお茶とお菓子を持ってきてくれた。
「ああ、ポン太かい。ありがとね。」
「こんにちは、ポン太くん。」
「!!…こんにちは。」
ポン太くんは、お茶を置いたら、サッといなくなってしまった。人見知りなのかな。
「アックは相変わらずじゃのう。そういう所は治らんかったのか?」
「えっ?」
「ポン太は女の子じゃ。」
「なっ!ポ、ポン太ちゃーん!」
僕は、慌ててポン太ちゃんを追いかけた。
その後、廊下で泣いていたポン太ちゃんに謝り倒していたらトメさんに見つかり、女泣かせの二股野郎と罵倒されて散々お説教されるのだった。
ことちゃんは柱の影からこっそり覗いていたのだが、何故か助けてくれない。
結局小一時間の説教の末、やっと解放されたのであった。
ポン太ちゃんは僕の謝罪を受け入れてくれて、笑顔になった。
トメさんは、沢山お話しが出来て満足顔だ。
ことちゃんは、テレビドラマの続きが見たい女子高生の顔。僕とことちゃんは繋がりが強いので、感情が丸わかりで悲しい。
「まったく…一人増えただけで、えらく騒々しくなるもんだねぇ。」
おばあちゃんは一人、コタツでお茶を飲んでいた。




