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最弱雷属性?触れたら詰むんだが?〜接触特化で最強になった俺、近づいた瞬間に全てを終わらせます〜  作者: ゆる弥


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4.ならず者たち

 学院を出たあとは、別に行くところがないから、そのまま紹介されたギルドへと向かうことにした。


 俺は、隣の隣街の出身でここの王都の土地勘が全くない。学院に来た時はデカかったから、迷いようがなかったんだが。


 見渡す限り見たことの無い光景。

 人が行き交う通りなので、大きい通りなんだと思うんだけど。

 剣を腰に指した冒険者風の男が通りかかった。


 まぁ、こういう時は聞くに限るよな。


「あのー。すみません」


「ん? なんだ?」


「あのー、ローグっていう冒険者ギルド知ってますか?」


 その言葉を発すると同時に、ビクリと体が跳ねて目が泳いだ。その男性は、視線を彷徨わせると震えながら口を開いた。


「い、いや。私は、何も知りません! すみません!」


 何度も頭を下げながら、焦ったように立ち去ってしまった。ギルド名を出しただけでこの反応って、一体どういうことなんだ?


 でも、聞かない訳にも行かないしなぁ。場所がわかんねぇから。


 馬車で野菜を売りに来ていた人にも声をかけてみようと歩を進めると急に片付けだしたのだ。そそくさと店を畳むと去っていってしまった。


 えっ?

 俺避けられてる?

 なんで?


 いつの間にか、道行く人は俺を避けるように通行していた。なんの効果だかわかんねぇけど、これはどうすりゃいいんだ?


 呆然と立ち尽くしていると、しばらくしてからだろうか、ざわめきが聞こえ始めた。


「奴らが来たぞ」

「アイツが奴らの名前なんて出すからだ」

「見ちゃダメよ!」


 人混みがパカッと割れて三人の男女が姿を表した。


 真ん中の一人は彫りの深い顔で黒の長髪をオールバックにし、首にはタグのような物をぶら下げている。服装は、黒い着流しのようなものを着崩しており、背中には背より大きな太刀を斜めにかけている。


 雰囲気だけで、萎縮してしまいそうな風貌だ。


 右側の男は打って変わって少し小柄で切れ長の目に白髪が逆立っている。首には先程の男と同じようにタグが下げられていた。革鎧を着用し、鎧の至る所にナイフが差されている。


 こちらも、異様な圧を放っており、近付けない雰囲気だ。


 左は唯一の女性。胸の辺りまである赤い髪は目立ち、目鼻立ちのくっきりした顔で妖艶だ。胸元はぱっくりと開き、深紅のピッタリとしたドレスのような様相。


 動きやすいようにだろうか、足には長いスリットが入っていて、男の視線を惑わせる。


 目のやり場に困るなぁ。

 そんなことを思っていたら、目の前までやってきていて、目の前の男に睨みつけられていた。


 俺は、ここでのまれてはいけないと思い、必死に自我を保ちながら睨み返す。


「おまえ、俺たちのギルドを探ってるらしいな? 直接来てやったが、どうしたいんだ? あぁ?」


「別に探っている訳じゃねぇ。場所を知りたかっただけだ」


 必死に虚勢を貼り、自分を弱く見せないようにと必死だった。


 この男に、今弱みを見せたらダメな気がしたからだ。


「あぁん? なんで場所が知りてぇ?」


 俺は無言でバッグからジジイの手紙を取り出して渡す。


 その手紙を怪訝そうに受け取って、開くと眉間の皺を寄せた。


 横の二人も興味津々に手紙を覗いていて、首を傾げている。


「あぁ……先生かぁ。ってことは、おまえ、訳ありか?」


 ってことはってのが、どういうことなのかがよくわからないが。事情は察してくれたみたいだな。


 ここで、自分の話をしてダメだと言われるんだったら、それはそれでしょうがない。別のギルドを探すまでだ。


 少しの沈黙の後に、ゆっくりと口を開く。


「……俺は、雷属性しか魔法が使えねぇ」


 しばしの沈黙。


 真ん中の男は、横の二人と視線を交わせると。俯いた。そして、震え出したのだ。


 ブルブルと震えてなにかに怯えているようだった。


 やはり、俺ではダメだったか?


「クックックッ……だぁーっはっはっはっ!」


 怯えていたなんて大違い。

 笑うのを我慢していただけだった。


「マジかよぉぉ! さいこぉぉぉ!」


 男はしきりに大笑いし、横の白髪の男も大爆笑している。何故にそんなに笑われるのかが分からないんだけど。


 女もクスクスと口に手を当てて笑っているんだが、妖艶で俺は視線を合わせられない。


「ははははぁ。はぁ。いやー。すまんな。事情はわかった。一応だが、ギルドに相応しいか、試験すっぞ?」


 そう言うと、馴れ馴れしく肩を組んできた。そして、体をベタベタと触り頷いている。


「うんうん。相当鍛えてたな。いい事だ。魔法ってのはな、あくまで補助で使うべきだと俺たちは思っている。だから、肉体ができているなら、御の字だ」


 その男は、歩きだし、肩を組みながらだったので俺もつられて歩き出す。


 その横をまた白髪の男と赤髪の女が続いて、通行人はまたパカッと道を開けた。


「おのー、ギルドって何人いるんすか?」


「あぁー。俺たちと、あと二人いるからぁ。今は五人だなぁ」


 こんななりの人達があと二人もいるのかと思ったら、なんだか不安になってきた。


 ここに俺も仲間入りするのか。ならず者達の仲間入りか……。まずは試験で強さを示す。ならず者、上等じゃねぇか。

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