3 メンタル強め発動!お義母様仰っている意味が分かりません
勿論私は、いつに間にか婚約させられていたと分かった中等部の頃から、何度も婚約の解消を訴えた。
しかし親と祖父母たち、それにボケ茄子の家族も了承しなかった。
浮気や少しの遊びくらい許してやれとのことだ。
「私はノア様に気持ちは全くないので、浮気くらいなら良いですが、それに付随する性病や財産の減少リスクは忍耐でどうにもならないです!それを今後絶対に私のせいにしないでくださいね!」
と言って検討してもらえるようになったのは、あの役立たずがやらかしてからだった。
奴は孫に弱い義祖父母の老後資金を派手に使っていた。娘が弄ばれた!と訴えてくる貴族家への和解金の支払い複数回分も含めてだ。
ある日、義両親は義祖父母に呼び出された。
「私たちが今まで通り、老後も貴族らしいゆとりある生活が出来るように、これからはお前たちが支えるようにね。
何しろ私たちはお前たち夫婦が仕事に集中出来るように、お前たちの息子を、多額の金を投じて支えてやったのだから」
突然に高額資金援助を命じられて、義両親は初めて事態を把握したのだった。
ついでに言うと、その際に私は、義母から理不尽な連絡を受けている。
「あなたが、夫となるノアちゃんの手綱をしっかり取らないから、私たちがどれだけ困ってると思っているの!これだからいつまでも娘気分のワガママなご令嬢育ちは!良い?あなたは我が家に入るのだから、我が家のやり方を覚えなさい!あなたのせいで無くなった我が家の資産は、我が家の会社で働いて返してもらうからすぐに明日から住み込みでいらっしゃいね!」
「そうですか!今まで散々婚約解消のお願いをした際に提出した書類に目を通されていないようですね!良い眼科をご紹介しましょうか!浮気と散財を繰り返すノアさんの行動を見張らせていただきましたが、お義母様の夫であるお義父様と同じ宿泊施設をご利用でしたので、そちらの家のやり方に従って私も夫になるノア様の浮気や使途不明金については、見て見ぬ振りをしてまいります!」
「ちょっと待ちなさいよ!宿泊施せ…」の辺りで私は言いたいことは言い切ったので電話を切った。ついでに電話線も引っこ抜いておいた。
だって利用施設については前に資料で提出していたし。その場で「女から婚約解消を申し出るなんてなんて恥知らずな!」とか言ってお義母様はビリビリに裂いていたけど。
ああいや住み込みで働けとか訳のわからないことを言っていた件についても明確に拒否したかったところだが、どうせあのお義母様は一度ヒステリーを起こすとそれまで以上に話が通じないし、どうせ会話したことをきちんと覚えておく脳みそもないので放っておいた。
脳みそにキツツキが穴でも空けているのかと思うほど話が通じないコミュニケーションは母も息子も共通している。血って怖いなとしみじみ思った。
自分の家を飛び越えて婚約相手の親に資料持参で婚約解消を願い出る女なんて、それこそ手綱が握りづらいだろうに。
おまけに自慢のノアちゃまはモテるのだから、本性を見極められる大人の女性に成長する前に、さっさと適当な大人しい子女を婚約者に据えれば良いだろうに、何故か両家は婚約解消をしなかった。




