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27 偶然ってあるものですね

 まあ何と言うことでしょう!姑が自分を傷つけるために裏稼業の人間に依頼をしていたなんて!


えぇ〜!ビックリです!

「たまたま!」「偶然にも」警備業を開始していて、「丁度ラッキーなことに」、裏稼業に詳しい方々や警察とご縁が出来たところでだったので、犯人を事前に逮捕出来ました。


いや〜偶然ってあるものですね!

元軍人の方々がジャッドの会社で働きたいと言っても、警備業を担うには身体的な問題がある方や、応募過多のケースを考えておいて本当に良かった!


 裏稼業の知識の活用として警察への情報提供を行うエキスパートの役割や、スパイとしての活動のため、今まで表に出ていない罪と相殺するようなことを含めた契約が行われた方もいるのだ。


 それは予想以上に多いらしい。


 勿論、ジャッドの会社にもエキスパートやスパイにも属せない方もいるので、その場合、せっかく足を洗おうと努力した末の挫折とならないよう、公的な支援に繋げている。

そこは市区町村を含めた政治家の方々が、治安向上や福祉の観点から対策を行ってくれている。


そこまで行くとジャッドの手からは少し離れているが、窓口になってくれた人たちからは、何度もお礼を言われて、さすがに誉めすぎではないかとむず痒い気持ちになっていた。


「今まで、連携が全然取れずに困っていたんです!現場の人間はずっと現状を変えたかったんです!

治安を守りたいのに雇用先がなくて何度も同じ人を捕まえる警察も、

雇用先や住所がないと公的なお金を支給できない役所も、

雇用先を見つけて治安を向上する仕組みを作りたいのに、歴史的な背景を見ずに、元犯罪者と一律に捉えて、元軍人の方々を雇ってくれる企業が見つからない政治家も、

それぞれで責任を押し付け合って……、国を守ろうとしてくれた方々が、真っ当に頑張ろうと相談に来られても、たらい回しになってしまって……。

心を折るしか出来ない現場が不甲斐なくて……」


私の手を取りながら話す女性の涙が、私の書類仕事ですっかりカサカサした手の甲に落ちて流れて行った。


 そして今回の私の会社のイメージの上昇を見て、他の会社も受け入れ先として続々と名乗りを上げてくれている。


清掃業、製造業、介護、害虫駆除、様々な企業が前向きに捉えてくれたおかげで、ジャッドが目立ちたがりの女だという斜めな批判で、取り組み自体を否定されることがなくホッとしている。


願わくば、頑張っても頑張っても報われず、居場所もなく、排除される人が、一人でも少なくなると良いと思う。


 私は、自分の人生を重ねて、深くそう思う。


 義母は犯人の自供で、またまたパトカーに乗ったらしい。

以前にレオが、パトカーに乗ってみたいと言っていたけれど、運転席以外では乗ってほしくないなと思うジャッドだった。


今度義母に会ったら感想でも聞いておこう。

「何度も乗られたパトカーってどんな感じですか!?孫のために詳しく感想を教えて下さーい」と。


きっとまた良い茹で具合のタコのようになることだろう。

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