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17 愛情

 先に言ったように引越し先にはベルナール家の使用人も付いて来てくれたし、何よりルイーズとレオ、アルバが付いて来てくれた。


 レオは会社に併設する保育園で元気に遊んでお友達を作ることがお仕事だ。

頑張ってレオ!レオが元気に楽しく過ごせるように私頑張るからねええ!


 レオの母ルイーズは、元々メイドだったので、家政婦サービスの事業に参加してもらうことになった。

今までのように貴族や一部金持ちの家に住み込むのでも通うのでもなく、短時間だけ訪問して依頼された家事だけを行う。


 子供がいて労働時間に制限があった人も働きやすい仕事に出来ることと、小さい子供を留守番させることに不安があれば保育所も活用出来る点、そしてこの国では大抵の女性が出来る家事が仕事になると聞いて募集を開始すると応募が殺到した。


 ルイーズは幼い頃からメイドや雑用として働いていたので、実技その他の観点を見ることが出来たし、今は貴族の愛人として使用人を使う側にいるので、顧客側の視点も持つことが出来た。


 元ブラウン家の使用人たちの中にはこの事業に携わりたいと言ってくれる人材もいたので、彼らにも参加してもらっている。


 アルバは家具インテリアの事業に携わってもらうことになった。


 実力次第で商人の方が貴族よりも資産を持つ時代。

家具インテリアは今までのように何十年もその家で使うことを前提とした重厚なものではなく、使い勝手や見目が良く、収入の増加や勤務地の変化といった引越しの際に運びやすいものの需要が増えていた。


 アルバのように自立して働いている女性も増えており、国も女性の社会進出を推進していることから、女性向けの家具インテリアはこれから伸びていく市場だと判断した。


 勿論前職での仲間たちによるリサーチ済みで思いつきだけではない。


 だから私はおじいちゃんの作った雑貨と息子さんたちが仕入れた家具を、この国で販売することにした。

お詫びの手紙を送るのも、取り引きの停止があった以上、迷惑かもしれないと思ったので、一通だけ短めの文面しか送れていなかった。


 改めて当時のお詫びと取り引きのお願いで伺ったら、おじいちゃんは泣いて喜んでくれた。


私が生きていて良かったといって泣いて抱き締めてくれた。


私が生きていて良かったなんて初めて聞いた。

初めて、私は、誰かに抱き締めてもらった。

心臓の辺りがふわっと暖かくなって、小説の比喩表現は正しかったんだと初めて知った。


 人は愛されると嬉しくて、胸が暖かくなるのだ。


おじいちゃんに抱きつき返したまま、私はしばらくワンワン泣いていた。

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