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天来  作者:
超越者達
96/102

黒蝕.13

「イノセントカオス」

闇はヴェインの周囲を無差別に喰らい尽くす。

「くっ!」

ヴァーデンは自身の周りを暗黒物質で覆い隠した。

「ホーリーレイ!」

エルノアは光線を放つが、ヴェインの闇はそれすらも飲み込んだ。

「太極図、発動!」


エルノアの太極図は相手の魂を測った後、太極図内の白と黒の割合が等しくなるように模様が変化していく。

そして、それが等しくなった時、真に太極図は完成する。

完成すれば、エルノアは光と闇どちらの耐性をも身につけ、攻撃性能も他を凌駕する。


「これが…エルノアの本領か…」

ヴェインは笑っている。

それは何か面白いものを見る子供のような、好奇に溢れた顔だった。

「オメガ」

大地に侵食していた闇がそのエネルギーを解放して爆ぜる。

「ディバインシールド!」

エルノアの周りに出現した光が攻撃を遮断する。

「ブラックホール」

エルノアの光でさえ、逃れられないヴェインの闇が侵食してくる。

「ジャッジメント!」

高密度の光が十字状に出現し、果てしない闇に僅かな穴を開ける。

エルノアはそこから這い出るように脱出した。

(ヴェインの闇を削れない…。やはり、ヴェインの闇は僕の極光の力より強い…!それもあの神器のせいか…!)


『神器・冥界の命』

『闇の超越者』ヴェイン・ウラヌスの神器。

その効果は単純で闇の力の増幅。

ヴェインは天使から堕天使に堕ちる過程で、極光と極暗の二つの魂を得るに至った。

その上で神器の効果が上乗せされる。

つまり、ヴェインの闇の力は今、極を超えている。


「インフェルノゲート」

X状に闇が凝縮され、放たれた。

「ジャッジメント!」

エルノアの光とぶつかる。

ヴェインの闇がより強く、その黒い輝きを見せる。

エルノアの技が破られた。

「っ!」

エルノアの体に傷がついた。

血が滴り落ちる。

(奴を葬るには…僕の最大火力をぶつけるしかない…)

「ディバインパニッシュメント…」

エルノアは力を貯めている。

「ここで、そんな事をするか…呑気なものだな。当たるわけないだろう?」

ヴェインは余裕を見せている。

エルノアが力を貯める前に屠るか、技を放たれようとも避けられる自信があるからだ。

「シャドウバインド!」

ヴェインを黒い鎖が締めつける。

「っ!?」

ヴェインは身動きが取れなくなる。

「貴様にエルノアを殺させはしない!」

「っ!ヴァーデン!」

ヴェインの余裕が消えた。

この拘束を解くのに集中してしまえば、エルノアの一撃を避けられるかは怪しくなる。

しかし、拘束を解かなければ確実に大ダメージを受ける。

ヴェインは鎖の除去を優先した。

だが、鎖の効果が途絶えるより先にエルノアの攻撃が放たれる。

「っ!」

強烈な光がヴェインを焼き尽くす。

光が収まり、目が視界を取り戻していく。

ヴェインはまだ立っていた。

「まだ、立っているのか…!」

エルノアは目を疑った。

この一撃は確実にヴェインを消し去る事ができると思っていた。

「エルノア…私はまだ立っているぞ…。私は消えはしない…」

ヴェインは鎖を解いていない。

技で威力の減衰すら行ってはいなかった。

ただ、ヴェインの身一つであの攻撃を耐えたのだ。

「お前は…お前はなんなんだ…ヴェイン!」

エルノアのとある感情が蘇る。

かつての…1000年前に植え付けられた感情…自身の存在を揺るがす程の恐怖、葛藤、混迷、その混沌が。

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