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天来  作者:
超越者達
90/102

黒蝕.7

鏡無は攻撃をせず、ただ城を眺めているだけに見える。

「何をしてるのじゃ!?」

ルクリエルはその意図が読み取れない。

「まだ兵士たちが逃げ切れてないからね。」

「ほう?我がエクスカリバーを前によくそんな戯言を…。」

「王女様は国民を守らなきゃね。」

「そんな事を言っておるのではないのじゃ!兵士達は命を落とす覚悟を持っている!貴様はそれを侮辱するつもりか!?」

「言っただろ?この戦争を止めに来た。戦争をしに来たわけではない。」

「何っ!?」

「…そろそろだな。天明の護符!」

鏡無は札を投げる。

エクスカリバーは巨大な腕を振ってそれを打ち落とす。

「甘いわ!」


シリウスとアシュラがぶつかり合う。

大剣と槍が擦れ合って金属音を鳴らす。

6本の腕のうちの一つ、槍を持っている腕がシリウスの脇腹を狙う。

「!」

シリウスは咄嗟にそれを手で掴んだ。

「っ!」

しかし両手で支えていた槍が片手のみで支えることになってしまった。

大剣が押し潰されそうになる。

「竜技…」

シリウスに力が集まる。

「!」

「竜魂烈波!」

シリウスを中心にエネルギーが湧き上がる。

エネルギーは爆発となってアシュラごと周りを吹き飛ばした。

「アシュラは6本腕。奴の間合いで戦うのは無謀だ。」

爆発の砂埃で視界が見えない中、突然銃声が聞こえる。

氷の弾丸がシリウスに迫った。

「竜技・紅蓮!」

炎がそれを溶かす。

気がつけば、すぐそこにアシュラがいた。

アシュラは大剣と槍で交互に攻め続ける。

槍一本しかないシリウスには捌ききれない。

しかし、離れすぎると二丁拳銃の間合いになる。

「…よくできてる」

シリウスはそう言った。

その時、アシュラの槍がシリウスの槍を弾き飛ばした。

「っ!」

丸腰になったシリウスをアシュラの大剣が容赦なく襲いかかる。

シリウスは咄嗟に大剣の内側に入り込むようにアシュラに近づき腹部を殴る。

少し、アシュラが退いたがあまり効き目が無さそうだ。

「竜技・堕天!」

口から火球を吐き出す。

そして2人の間で爆発が起こる。

「ゲホッゲホッ!」

あの距離ではシリウスもタダでは済まなかった。

「火傷…頭が吹き飛んでないだけマシか…」

シリウスは落ちた槍を拾った。

「竜技・竜閃乱舞!」

真空波を複数、アシュラに飛ばす。

「バーニングブラスト!」

アシュラは炎を飛ばしシリウスの技と相殺させる。

次の瞬間、槍がアシュラの目の前に飛んできていた。

予想外の攻撃に反応が遅れ、肌を掠るほどの距離まで侵入を許した。

そのアシュラにもう一つの飛来物に気づけるはずがなかった。

槍を防いだアシュラが横目でシリウスを捉える。

「っ!?」

シリウスは拳を固めている。

さっきのやり取りでシリウスの拳の脅威など取り除いていた。

アシュラは拳を受けた後でシリウスを大剣で打ち砕くつもりだ。

「竜技・紅蓮!」

シリウスの拳が炎を纏う。

シリウスは腕を振り切る。

アシュラは吹き飛ばされた。

「ガハッ!」

宙に浮かんだ槍をシリウスは手に取った。

(利き手じゃない手で殴った。それに骨は折れてない。…問題ない!)

アシュラは立ち上がってくる。

「やっぱりそう簡単にはいかないか…」


アシュラ

生誕の雷を受けスライムとして生まれる。

しかし、生誕の雷の莫大なエネルギーを受け止められる形を作る事ができなかった。

そこで自身の魂と体を3つに分ける事で人形としての安定を図った。

その後、ルクリエルに拾われ共に歩むことになる、

ルクリエルと共に過ごす中、アシュラとして存在する事ができる肉体を創り出す事ができるまで成長した。

そして、今シリウスという強敵を前にアシュラは改めてこの世に生まれた。


「…この喜びを、この世界に生まれた喜びを。我が全身全霊の力、ここで使わずしていつ使うか…」

アシュラの魂の力がより強く溢れ出す。

「トライディザスター!」

アシュラが3つに分かれ、シリウスの周りを取り囲む。

「っ!?」

「スパークルランス!」

シリウスの背後にいたキルシカの化身が雷を纏った槍を突き刺す。

シリウスは即座に背後に向き直って攻撃を受ける。

「バーニングスラッシュ!」

バクラの化身はキルシカに意識を向けた事で、シリウスの背後から技を出せるようになる。

炎を纏った大剣がシリウスに襲いかかる。

「竜技・竜魂烈波!」

不利な状況を脱するため、シリウスは自身の周りを吹き飛ばす。

「アブソリュート・ゼロ!」

セルファの化身が放った氷の弾丸は大技を放ったシリウスの隙に刺さった。

「っ!」

シリウスの腹部が凍りつく。

「竜技・紅蓮!」

自身の氷を溶かす。

(強い…!だが、他の敵がいるかもしれない以上、奥義は使えない。どうする…!)

シリウスはアシュラの表情を見た。

分かれた3人は楽しそうに笑っていた。

アシュラは自身の力を思いっきり振るえるこの戦いを心底楽しんでいた。

シリウスは後先を考える事をやめた。

「奥義・双天!」

アシュラの3体の化身は澄み渡る青空、現実から逸脱した異空間に飛ばされた。

「これまで、使わされるとは思わなかった。君は強かったよ。」

シリウスはアシュラにそう声をかけた。

「…あぁ、そうか。我も楽しんだ。ありがとう、シリウス。」

アシュラは自身の敗北を予感していた。

『天没・対消滅』


アシュラはシリウスの技を喰らい、倒れた。

シリウスも力を使い果たし、地面に倒れる。

「大爆発が起こったから来たけど、竜人さん大丈夫かい?」

「誰…?」

「泥阿、来る途中にあっただろ?」

「あぁ、父さんの弟子か…」

「運んでくよ。敵が来たら危ないし。」

泥阿はそう言って、シリウスを担ぐ。

「ありがとう…アシュラは…?」

「アシュラ?あぁ、あの六本腕のやつか。あいつは禮が運んでった。あんたら本当に無茶するよ。」


禮は激しく動く城から離れた場所にアシュラを運んだ。

「万封院…おばあさん達のご先祖に技を教えた人。その実力、見せてもらいます。」

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