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天来  作者:
超越者達
83/101

久しぶりのクリエイター

皆は彼を覚えているだろうか。

なんと、彼はep8から登場していない。

しかし、その功績はシリウスの家を建てるという有能っぷりである。

彼の名はセント・ロット、材料があれば好きに造形する事ができる能力を持つ。

セントはよくヴェルタナの屋敷で寝ている。

「セントさん、また寝てるの?」

セントと登場回数が比にならないクロが話しかける。

セントは体を起こす。

「あぁ、そういえば今日は仕事頼まれてたんだった。」

出番はなくても仕事はある男。

彼の能力を重宝する者は多い。

「仕事?」

クロがそう言った。

「そうだ、大人は大変なんだよ。」

「へぇ、ちょっと気になるかも。」

「子供は来ちゃダメだ。」

「えー?」

クロは駄々をこねる。

「行かせてあげればいいのに…」

「これだから出番が少ないんですよね。」

ヴェルタナとケインが部屋の外でコソコソと話している。

「テメェらうるせえ!俺だって気にしてんだぞ!」

「ほらほら、いい大人を見せないと。」

ヴェルタナはセントを揶揄った。

「…しょうがないな、変なことしたらすぐに帰すからな。」

「大丈夫よ、流石にそこまでクロは悪い子じゃないし。」

「そうそう」

クロもヴェルタナに乗っかる。

「調子のいい奴らだ。ほら、行くぞ」

「はーい!」

クロはセントについていった。


セント達はとある村に訪れた。

その村のほとんどの家屋が大きく崩れている。

「おぉ、来てくれましたか。」

村人の1人がセントに声をかける。

「来たよ、爺さん。また台風に巻きこまれたか。」

「そうなんだよ。家屋が吹き飛んでしまってな。」

「そっか、じゃあさっさと済ませよう。」

バラバラに崩れた家の破片が宙に浮かび、新しい家を形作った。

「はい、終わり」

「おお!ありがとうございます。」

「いえいえ」

「これは、お礼でございます。」

その村民は金貨を一枚手渡した。

「…」

クロはそのセントの作業を黙々と見ていた。


「あの村はな、よく台風が来て家が吹き飛ぶんだ。」

屋敷への帰り道で、セントはそう言った。

「その度に直してるの?」

「暇ならな」

「へぇ、セントってすごいんだね。びっくりしたよ。」

「そうだぞ、ヴェルタナとケインにも言っておいてくれ。もっと俺の扱いは丁寧にした方がいいって。大事な時に手を貸してやらんぞってな。」

「そう言ってなんだかんだで困ってたら助けてそうだけどね。」

「そうかもな」

セントは笑いながらそう言った。

「ヴェルタナとは長い付き合いなんだ。」

セントは話を続けた。

「実はな、俺の方がヴェルタナよりも年上なんだ。」

「えっ!?」

「驚くよな。俺は昔からヴェルタナの事を知ってる。昔と比べればあいつは随分丸くなった。色んな奴と関わり合うようになったからかな。」

「そうなの?」

「あぁ、昔はどこか近寄り難い、周りを威圧するようで端的に言えば怖かったんだ。でも、今は違う。きっとお前達のおかげだな。お前達はヴェルタナの心の支えなんだ。ずっと支えてやってくれ。」

「うん、分かった」

クロは景気良く返事をした。

「じゃあ、分かったらさっさと帰りな。ヴェルタナ達が待ってるぞ。」

「はーい!」

そうして、セントはクロを屋敷に帰した。

「…」

それを見届けて、セントはまたどこかへと歩く。


セントが向かった先はスニレイク王国。

世界で見てもここまで発展した国はそうない。

「流石に、ここに子供を連れてくるわけには行かないからな…」

そうしてセントは王国の中心、女王の城へと向かった。

「セント・ロットだ。ルクリエル女王から聞いているだろう?」

城の門番にそう言うと、門番は門を開けた。

「助かる」

女王の間にセントは来た。

そこには女王がセントを見据えている。

そして、近くにいる3人の従者がセントを睨みつける。

「そんなに警戒しなくても、何もしねえよ。」

「許せ、我が従者は血気盛んなんじゃ。」

「まぁ、いいけど。仕事の話を聞かせてもらおうか。」

その言葉を聞いて、女王は不敵な笑みを浮かべた。


しばらくして夜になった後、セントは城から出てきた。

そこにはヴェルタナがいた。

「来てたのか」

それを見てセントはそう言った。

「そりゃあね。あんたがクロを引き離そうとしたがってたから。そうする理由はこれくらいしかないわよ。」

「いいのかい?紅玉の吸血鬼さんがこんな街中にいて。」

「いいのよ。夜でも賑わってるみたいだけど、暗いと赤は見づらいから。」

「へぇ…。それにしてもあの王女様は何考えてるか分からん。」

「また、彼女の趣味?」

「そう、何をする気なのやら。」

そう言って、セント達は歩き出す。

セント達は夜の闇の中に溶け込んでいった。

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