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喫茶店。
幻想に揺蕩う。
人外たちが集まった
深い森の奥の一軒家
名前も知らない喫茶店
客の人間は俺だけだが
不思議と拒絶はされなかった
相席の獣人
常連の蛇神
新入りの妖精
店長の骨男爵
皆は俺を見てケタケタと
お前変な人間だなと
陽気に愉快に笑い
俺もつられてそれに笑う
人間社会の鬱憤は
人外社会では小さなものだと
白の魔女に諭された
まだ死ぬには早いぞと
黒の死神に窘められた
まぁ一杯と差し出された
湯気の立つコーヒーを
泣き言と一緒に飲み干した
直後に切れる意識と思考
目が覚めれば家にいた




