前へ目次 次へ 64/82 光。 生き急ぐ光は 彗星のように 流れ星のように 真っ直ぐに駆けてゆく 一瞬の光は 何光年の道のりを 歩んだのだろう 駆ける光 その残像 秒速三十万キロの 短くて長い道のりを 三百六十五日を 何回繰り返して この夜の空に 瞬くのでしょう どうしてたったそのためだけに 夜の黒を掻き分けるのでしょう 幾千幾万の光が 夜の闇を掻き分けて 目立ちたがっているように 瞬いている 一直線の光は 数秒も保たない残像を残して また長い長い道のりを 何光年もかけて駆けてゆく