友達と一緒なら、悲しみも乗り越えて行けるのかしら
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バレイベ
「怖くないわ、リラックスしなさい。」
山寺奏は、ハート型の箱を抱えて一人呟いていた。
「行け、山寺奏。勇気を出して、山寺奏~。」
軽く頬を叩き、歩き出した。自然にロボットのような歩き方になってしまっているが、本人は全く気付いていないみたいだ。
「あ、あ~。」
歩き方が普通になった、と思ったら彼女は崩れ落ちた。
「今年もダメだったわ。」
彼女は走って家に帰った、しかしそこに友人が待ち伏せていた。
「その様子じゃ渡せなかったみたいね。」
「分かったよ。」
彼女は今年も、手に持っていたものを友人に渡してしまった。
そして彼女は今年も、ベットで涙を流した。
体育祭、文化祭など、様々なイベントを成功に導いてきた彼女が唯一、何年掛けても成功に出来ないイベント。バレンタインイベント。
毎年チョコレートは、友人の手にしか渡ることがないのだね……。
それでも彼女の想いはとっくに、彼の心に届いているみたいだよ。
彼女がそれに気付くことが、イベント成功の大事な鍵だね。 ではまた来年ね
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皆面白いね。私も早く書き上げたいけど、難しいものだよ。はあ、もうこれでいいかな。
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勇者と魔王……なのです。
ある日俺は、勇者になった。あの日俺は、魔王になった。ある日俺の元で、神はこう告げた。
「勇者は王に頼まれ、魔王を殺すことになるでしょう」
俺は自殺することになる、神はそう言いたいのか? でも俺は常識を破って、勇者と魔王の両方になった男よ! 神の言葉は絶対という常識も、覆してやる。
その四日後、俺は王に呼ばれた。俺が王の元に行くと、こう言われた。
「お前が勇者であるな? 頼むから魔王を倒してくれ」
王などその程度か、神の思った通りに動いたのだろう? だが俺は違う。
「俺に魔王は倒せない」
魔王生存ルートを見つければ、神の言葉を覆せるのだ。
「誰にも魔王は殺せない」
そう言って俺は家に帰った。 おわる♡
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これでいいかな、途中な気もするけど……。いいよね、別に。他のを読もう。こりゃ何かな?
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永遠の夢
貴方の指が 僕の指をすり抜けていったの もうどんなに手を伸ばしても 届くことはないんだね
二人が笑っている写真や 二人お揃いのアクセサリー 悲しいから 捨ててしまおう
永遠に愛が続くと信じていたの だけど現実は残酷で
永遠なんてないのは分かったから 一時の夢が見たいの さあもう一度だけ
綺麗な花も いつかは散っていってしまうわね 長続きはしないから 満開の時楽しもう
大切な思い出が詰まった 二人お揃いの記憶だって 悲しいから 忘れてしまおう
永遠に咲き続ける花などないの だから咲き誇れ一瞬を
永遠が手に入ったとしたならば 一時の夢腐りゆく それは嫌なのよ
二人で笑っている写真や 二人お揃いの夢も忘れてしまおう
永遠に愛が続くと信じていたの だけど現実は残酷で
永遠なんてないのが分かったなら 一時の夢を見せてよ さあもう一度だけ
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歌、詞……っぽくね? 誰が書いたんだろう。あれ、最後じゃなかったんだ。今度こそ最後かな?
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生きていること
ボクは生きています この広い世界で生きています
生きているから何でも出来ます 人を信じることも 疑うことも出来ます
愛することも 憎むことも出来ます
何でも出来ます その可能性の中で、何を選びましょう
何を望みましょう 人の幸せ? それとも悲しみ?
それをちゃんと考えてごらんなさい そうすれば 人は皆 幸せになるのです
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やっぱ最後か。最後のが出た1分後にゲーム終了で、結果発表だったかな。でも、最後のわりに1番短いんじゃない?
「遂に結果発表となった。1回戦を制するのは、果たしてどの世界だ?」
司会者っぽい人の声が聞こえて来て、8位の文字が降って来た。
「8位は……本世界チーム北条花恋作、『将来の夢』だ!」
面白いね、司会者の声に合わせて文字が降って来るんだ。
「7位は……悪世界チームいちご作、『夢の国 実際行くと 夢がない』だ。」
いちごは7位か、私が頑張らないとだね。
「6位! 華世界チーム山中由里作、『世界中の子供達が……。』だ。続いて5位! 悪世界チーム小山雄哉作、『勇者と魔王……なのです。』だ!! おっと悪世界チーム、2人とも出てしまったぞ。そして残念ながら最下位となってしまったのは? 注目の上位は?」
私は5位か、残念だな。真ん中ってとこなのかな? 多分。
「4位は……華世界チーム田中稚夏作、『バレイベ』!」
へえ、あれ稚夏くんのだったんだ。ちょっと意外かも。
「ベスト3の発表でい! 3位は…………本世界チーム北条桃花作、『永遠の夢』だー!!」
桃花くんのだったの!? 何かキャラに合わないな。永遠の夢って、歌詞みたいだったあれでしょ? 意外だね。
「2位は…………本世界チーム北条優花作、『桃太郎』~!!」
ああ、あれは確かに……私的に1番好きだったよ。
「1位は…………! …………これ!! ……本世界チーム斉藤桜作、『サクラ咲ク夜 番外編
』だ~!! 圧倒的! 圧倒的1位だ! そして残念ながら、9位となってしまったのは……。華世界チーム岡田健人作、『生きていること』だ。」
1~3位まで、全部本世界チームじゃん。何かズルい……、よく考えてみれば人数だって多かった気がするし。
「本世界チーム、6ポイント。華世界チーム、-4ポイント。悪世界チーム、-2ポイントだ! 圧倒的に、本世界チームがリードだ。」
マイナスもあるなら、別に人数関係ないか。
「2回戦は……これだ! 知略戦だよ。」
これってどれ?
「この言葉、上手に説明できるかな?」
何それ……。
……早押しのクイズでした。訳分かんない言葉が表示されて、それをいちごが説明してくって感じ。
「結果は……1位! 正解数12問、悪世界チームいちご! 全問正解です。てことで他の人は0問てな。本世界チーム6ポイント、華世界チーム-4ポイントはそのまま! 悪世界チームは一気に逆転、10ポイントだ!」
いちご頭良いもんね。あっ、これはマイナス無いや。じゃあ本当なら、人数多い方が良かったわけだ。
……この後もいろんなゲームを、なんだかんだワーワーやった。
「最終結果! 1位、ジャカジャカジャカジャカジャン! 35ポイント、悪世界チーム。2位21ポイント本世界チーム、3位8ポイント華世界チームとなった。ということは、この時は悪世界に譲りましょう。」
は? 本当に? この土地ってどんなサイズか分からないけど、くれるんだったらありがとう。
「それと、華世界の資源を悪世界に送るように命じる。」
へえ、優しいんだね。どこにであろうと関係なく、そんなことを? 本世界は本当に、どことも手を組んでなかったってことかな。
「次の参加は来月以降となるんで、そこんとこよろ!」
司会者が叫ぶと、周りの風景が変わり街に出た。
「すぃー、王様♡ この辺に兵を置きますぞ。にしても、とても良い場所だとは思いませんかいな。すぃーすぃー☆」
いちご、凄い上機嫌だね。
「そうだね。それに今ので、来月まで勇者は本世界に何も出来ないことが分かったし。」
また私の口が、勝手に喋り始めたよ。もう、誰が動かしているの!? ホント有り得ないよね。
「すみませんが、この辺を私に治めさせて下さいな。後々とても役に立つ場所、必ず作りますぞ。」
勿論いいよ! しかしその言葉が、私の口から出ることはなかった。
「そうだね……、構わないよ。」
しかし悪世界の王である私もいちごのことは信頼しているようで、少し迷ったようだけど了承した。
「ありがとうございますな。」
いちごは私に軽く礼をすると、呪文を唱え始めた。呪文が唱え終わると、私は強制的に悪世界に送られたようだった。
「殿、沢山箱が届いています。それと、訪問者がいます。」
箱って何? 訪問者って誰だろう。てか何も見えないから誰が喋ってるのかも分かんないんだけど! 私を動かしている誰かに、私自身の視界は奪われてしまったってことなのかな。でもまあ声から察するに、多分仁志くんだろうね。でも何でこのタイミングで、私の視界を? 悪世界に来たら見えなくなった、ということは悪世界に何かあるのかな? 何か、私に見て欲しくないものが……? ……あー、訳分かんない。
「仁志くん、これをすぐ。」
やっぱり仁志くんだったんだ。でも、これって何なの? 今言った『これ』という言葉が差しているもの、それが私に見せたくないものだね。
「私は届け物と尋ね人の確認をするよ。」
尋ね人はちょっと違うんじゃないかな? あっ、光が見えてきた。うん、よく見えるぞ。
「この箱の中を確認しよう、皆箱を開けて。」
待ってるんなら、箱を優先してあげないとダメでしょ。
『はっ!』
皆が一斉に返事して、一斉に箱を開けた。
「じゃあ入ってたものをこれに書いて、私まで届けてくれよ? 片付けもヨロ。」
私はひらひらと手を振って、客室に向かってくれてるみたいだ。
「待たせちゃったかな?」
客室には、愛華くんと沙羅くんと佳子くんが待っていた。
「王様、どうしましょう。」
愛華くんがそう言ってきた。
「どうとは何かな?」
私は私用の椅子に座り、そう問い掛けた。まあ確かに、どうって何って話だよね。
「勇者が消えたのよ。」
沙羅くんも椅子に座り、堂々と足まで組んで言ってきた。てか2人は立っているのに、何この人だけ座ってんの? 座り方が偉そうだしさ。
「どこの世界にも気配が感じられないんだ……です! どっこにもないんだぜ? です!」
そんなこと言われたって、さっきまで本世界にいた筈なんじゃないの? 姿を実際に見たわけじゃないけど、華世界チームのところで確かに名前を……。佳子くんは頑張って説明してくれてるけど、どこにも気配が感じられないなんて可笑しいよ。勇者自信に技術はないんだから、誰かが勇者の気配を消してるってこと? それか気配を感じることのできないようなところに、勇者は行ってしまっているのか。
「恐怖世界の奥にいて見つからなかったなんてことがないように、隅から隅まで探したんですよ?」
でもどこかに、ストロベリールームみたいなのを誰かが作ってるかもしれないしさ。
「もしかしてと思って、人間世界も捜してみたわ。でも無理だった。」
他に隠れやすい世界なんて……。まさかまだ私が知らない世界とか?
「これ以上邪魔されちゃ堪んない、です!」
『きゃ~っ!!』
佳子くんが頬を膨らませた時、誰かの悲鳴が響き渡った。
「誰かな? ……そうだね、ちょっと待っててよ。私が確認してくるからさ。」
私の口はそう言い、部屋を出て悲鳴が聞こえた方へ歩き出した。
「こんにちは。」
私はそう言ったんだけど、もうこんにちはじゃなくてこんばんはとかの時間じゃないかな。
「ふぇ? こんにちは。」
しかし相手も、こんにちはと返してきた。……てか、どこにいるのさ。
「痛っ! 何だ? ここ。」
姿が見えた、由里くんと健人くんと蘭くんかな。妖精に気付いた私は天才!
「何しに来たの? いい加減にしてよね。それとも、ここで一緒にお仕事する? くくっ。」
お仕事? 勇者たちも蘭くんも、この世界では働け無さそうだけど……。でもさ、変な感じでしょ? 私が言った言葉の真意が、掴めないんだよ。自分の意思で発した言葉じゃないけど、自分の口から出た言葉なのにね。
「お仕事って何? 何するの?」
由里が目をキラキラさせている。やる気がある、そう取っていいのかな。
「そうでしゅね……。協力しゅりゅこと自体は構いましぇんけど、下で働くのは遠慮しゃしぇて貰いたいのでしゅ。」
さ行よく噛むね。だってさ、噛んでるのってよぉく聞いてるとさ行ばっかりじゃない? そうだよね。
「……。」
ってあれ? 私、何も言わないの? 何でだろ。
「……あ。」
声出る、私が私に戻ってるんだ。どうすればいいの? いちごと2人きりの時と、それか……1人の時? それくらいしか私にしてくれないのに……。何で今ぁ? 私が他人と会話するのが苦手なのは分かってる筈。そんなことさせたら私が雄哉だって、ばれるのは分かってる筈。
「どうしたのよ。」
由里くんが、恐らく変わった私の雰囲気? に首を傾げていた。
「じゃあ、一緒に協力して頑張ろう♪」
協力することは構わないって言うから私はそう言ったのに、蘭くんに呆れられてしまった。え~、何でさ。
「すぃー、良かったあ。」
私の隣にいちごが現れた、何が良かったの?
「雄……王様、ここは私に任せて下さいな。」
いちごは私が私の時には雄哉って呼ぶんだけど、今は蘭をちらっと見てから王様と呼び直した。
「……。」
ってそっか、いちごは邪魔だからどっかいってと目で訴えている。ここで1人いつものように解説していても、私の体は動かないんだよね。いちごが目で、私の事を急かしている。分かった、分かったよう。仕方がないので私は、取り敢えず客室に戻った。
「何の話してたんだっけ?」
私は椅子に座ると、忘れちゃったのでそう問い掛けた。
「勇者がいないのですよ。」
あぁ、そうだったね。でも勇者って、今会った人達のことを言うんじゃないのかな。
「勇者? それって由里くんと健人くんでしょ? 今さっき会ったんだけど。」
いないって言われてもね……? だってさ、思いっ切りいたんだよ。
『は?』
ちょっと待って、3人揃ってそれはないでしょ。私はこれでも、一応王様なんだよ?
「あ、失礼しました。……しかし、気配は感じませんよ?」
うん、私も感じない。序でに言えば、本当に失礼だと思う。
「気配を消す薬とか魔法とか、何かないの? 調べてみてよ。」
どう? 私ちゃんと、悪世界の王様っぽく出来てるかな。
『はい。』
どうにか逃げ切ったみたいだね。さていちごは? 私がそう思ってドアノブに手を掛けると、力を入れていないのに開いてしまった。それに私は、いきなり引っ張られたからそのまま転んでしまった。
「大丈夫ですかいな。」
いちごが外側から開けたのかな……? わざとじゃないんだよね。いちごなら私がドアノブを持った瞬間に、丁度ドアを思い切り開けるなんてことも出来るだろうし。私としても私だから悪戯したとかじゃ?
「鼻ぶつけた……、痛い……。」
私は手で鼻を押さえながらも、どうにか立ち上がった。
「いちご、聞きたいことがあるの。私の部屋で話そう。」
でも私は優しいから気にせずに、いちごのことを疑ったりもせずにそう言った。
「すぃー、了解ですぞ。」
いちご? 何で私の方を見て、クスクスと笑っているのかな。何か付いてるの? 私は急いで自分の部屋に行き、鏡を確認してみた。何これ、洋服泥だらけじゃん。




