僕はきっと、みんなと一緒に、平和な世界を掴み取ってみせるよ
「何よ、ここ。何か暗い。」
「えっと、僕のせいじゃないよね。」
確かに葵がいない時は凄い明るかったけど、別に暗いのが葵のせいってことはないでしょ。でも何なのかしらね。私達は、今森の中にいた。
「由里、どうするか。とりあえず、歩けるか?」
「歩けるわよ!」
薄暗くて、怖いけど、でも「歩けるか。」は酷いんじゃないかしら。私だってそこまでの怖がりじゃないんだから。
「街が見えましたよ。早く行きまそう。」
上で見ていた蘭が、下りて来て言った。
「街があるのか。早く行こう。」
さやが早歩きで行った。私も、早く街に行きたかったので、早歩きで行った。
「うむ、本当だ。街が見えた。」
「えっ?あっ、本当だわ。光が見えてきたぁ。」
やっと、やっとこの薄暗くて怖い森から出れるのね。私は、走り出してしまった。
「ちょっと由里!危ないから走るなよ。」
「そうだよ、急ぐ必要ないでしょ。」
健人と葵に止められたけど、私は「もう少し。」と走ってった。そして、森を出て街に足を踏み入れた時、私は光に吸い込まれて、砂漠のようなところに落下した。
「痛っ!くはなかった。」
あれ?健人達は?皆とはぐれちゃったのかしら。どうしよう。
「ゆりりんじゃないですか。こんなところで何をしてるんです?」
「えっと、雛乃ちゃんだっけ?」
私は、自分の言葉に驚いた。雛乃って誰?私そんな人知らないわよ。
「はいっ、ひなは雛乃です。ゆりりんはこんなところで何してるんです?」
ゆりりん?って私のこと?よく知らない人にそんな呼ばれ方したくないんだけど。
「どうかしました?」
「えっと、ここはどこ?雛乃って誰?」
「いやいや、記憶喪失の人風に言ってますけど、絶対におかしいです。雛乃って誰って何ですか?雛乃は名前ですよ。自分で言いましたよねぇ。」
元気な子ね。でも質問には答えて欲しいわ。
「ここはどこなの?」
「ひなも分からないんです。いきなり光に吸い込まれて、そしたら人間の姿でここに落ちたんです。」
人間の姿で?人間じゃないの?この子。それよりも健人たちを探さなきゃ。
「ひな、一緒に旅してた人とはぐれちゃったんです。」
「私もなのよ。」
「じゃあ、一緒に探しませんか?ひな、怖かったんです。誰にも会えないで、1人なんじゃないかって。」
「私もよ。一緒に行きましょう。」
何かよく分かんないけど、まあ、早く健人に会えるように頑張んないと。雛乃ちゃんだって悪い人じゃないと思うし。信じて、みよう…。
「でも、探すってどこを?」
「分かんないです。」
そうよね。どこを見ても砂が続いてるだけ…。えっと、とにかく頑張ろう。ってことか。
「歩くんですか?」
「まぁ、それしかないんじゃないの?」
「ですよね。」
でも、歩いて探すってほぼムリよね。暑いし、広いし。
「あの、人影を探しませんか?どっちに進めばいいのか分かんないんですど…。」
「そうね。」
どっかに人影が見えたらそっちに向かう、と。じゃあ、どこも何も見えなかったら、ずっとここにいるってことなの?
「えっと、ゆりりんって、アニメ好きですか?」
「えっ!あっ、うん。」
いきなり変な質問するからビックリしちゃったじゃないの!何なのよこの子。
「じゃっ、じゃあ、BLは好きですか?」
「えぇ、まぁ。」
ホントに何なのよ。私は腐女子です、って告白しちゃったじゃないの。
「凄いです。すっごいです。ひなと気、合いますね。」
でもこの子凄いわね。私だったら「BL好きですか。」なんて質問できないわ。
「あっ!日が沈んで来ています。まだ1日なんて経ってないと思うんですけど。」
そうよね。朝8時に出発して、森は、多くても3時間は歩いてないと思うわ。で、ここに落ちてからも、2時間は経ってないわよね。じゃあ、遅くても午後1時。日が沈むには早いわ。どうゆうことかしら。この砂漠は時間がずれてて、私が落ちて来た時点で夕方だった、とか?
「あっ!!」
「何ですか?何か分かったんですか?」




