…大切な ''ひと'' はずっと近くにいてくれてたのです
「稚夏ちゃん!!」
「…健人!…どうしたです?」
稚夏ちゃんが出てきた。どうしたと聞いているが、オレが来た理由は分かっているのだろう。
「美希さんを助けられないのか?」
「…まだムリです。…美希との約束は守りたいのです。…私は嘘つきになんかなりたくないですから。」
どうゆうことなのだろう。美希さんとの約束?
「…私ももう少し頑張ってみるです。…だから2人は悪を退治してほしいのです。…美希に罪をなすりつけている、本当の悪を…、本物の魔王を…。」
「稚夏が!そんな、そんにゃぁ。ごめんにゃしゃい。分かりました。早く甘世界に戻りましゅよ。」
オレたちは、またまた光に吸い込まれてプルプルくんの上に落下した。
「あれ?上に着いちゃったじゃないの。」
「うむ、だが何もないぞ。」
プルプルくんの上には何にもなかった。
「あっちに穴みたいなのが開いてましたよ。多分、洞窟なんじゃにゃいでしゅか?」
「何?滑り降りればいいの?」
「そうだな。」
オレたちは、蘭ちゃんが指差していた方向へ滑り降りて行った。すると、隣に穴が開いていた。
「入る?」
「しかないであろう。」
「そうよね。」
さやちゃんは、洞窟の中に入って行った。それに続いてオレも由里を引っ張って入って行った。洞窟の中は薄暗く、とても気味が悪い。
「はわわぁ。な、何よここ。水が降ってくるわ。制服が濡れたぁ。」
「由里よ、少し静かに出来ぬか?」
「…ごめんなさい。」
さすがの由里も、7歳年下の子に言われて凹んでいる。
「あれ?奥に着いちゃいましたよ。何もにゃかったでしゅよね。」
「これ簡単に壊れるわよ。このまま貫通するとか?」
どんだけ壊したいんだよ。
「だが、あるかもしれぬぞ。」
「しょうでしゅね、ボクの力でも簡単に壊れちゃいましゅよ。」
オレも触ってみると、本当に簡単に崩れて行った。
「ちょっと、らむねのおうち壊さないでですぅ。」
どこかから少女の声が聞こえた。
「らむねが頑張って作ったのに壊すなんて酷いですぅ。」
さやちゃんよりちょっと小さいくらいの子が、由里に飛びついた。
「えっあぁ、ごめんなさい。えっと、らむねちゃんってゆうの?」
「ですぅ。らむねですぅ。お姉さんたちは誰ですぅ?」
「我はさやだ。そこにいるのが健人と由里。何と勇者のお方なのだっ。」
「勇者!?カッケーですぅ。凄いですぅ。」
「華世界の勇者がこの世界に来ている、という噂を聞かなかったのか?」
そんな噂があるんだ。てかオレたちって華世界の勇者だったの?
「えっ、じゃあやっぱりらむねの敵ですぅ。」
そう言ってらむねちゃんはオレに近づいてきた。
「らむねを突き飛ばして。そしたら、らむねはやられたふりするですぅ。で、たおしたってことにして進んでほしいのですぅ。あっちに抜け穴があるから、そっから出てですぅ。星様たちをお願いね。」
「何よ、健人に何をしたの?。」
オレは、訳が分からなかったが、らむねちゃんを押した。すると、らむねちゃんは吹っ飛んで行き、動かなくなった。
「健人?何があったのだ。」
「よく分からねぇが、あっちに抜け穴があるらしい。行ってみよう。」
「うん。」
言っていた方向に行くと、小さな穴が開いていた。
「これ?」
「だと思う。」
由里はその中に入って行った。続いてさやちゃんも入っていき、最後にオレも入って行った。結構狭いな。1分くらいそのまま進むと、由里の声がした。
「抜けたわよ。」
さやちゃんも抜け、オレも由里に掴まりながら何とか抜けた。
「何かしら、これ。」
そこには小川が流れていた。でも流れている水は、炭酸水のようにあわあわしていたのだ。
「飲めるのか?これ。」
「いや、飲まない方がいいと思うわよ。」
そうだよな、それで腹でも壊しちゃぁあれだもんな。
「あっ、お魚だ。」
「食べれるのか?それ。」
「分かったわ。さやちゃんお腹空いてるのね。」
「ん?なぜ分かったのだ。」
さやちゃん分かりやすいな。そのとき、どっかから音楽が流れてきた。
「flowerのライブ忘れてたですぅ。」
凄いスピードでらむねちゃんが隣を走り抜けていった。
「行ってみる?」
「ん、あぁ。」
オレたちは、音楽が聞こえた方へ行ってみた。するとそこには、たくさんの人がいた。
「アイドルかなんか?」
「さぁ。」
「オレも分からぬ。」
アイドルのライブでもやっているのかな?舞台の上には3人の少女が立っている。
「みんなー、大好きだよっ!」
『ももちゃ~ん!!』
「今日はホントにありがとね~!」
『うおぉー。ゆっかった~ん!!』
「お前らもっと気合い入れろ。」
『はいっ!花恋様っ!!!』
『行っくよ~!』
『はいっ!はいっ!はいっ!はいっ!はいっ!』
こんな感じです、はい。オレだって分かんないんだよ。
ももちゃんと呼ばれた子は、栗色でふわっふわの長い髪が特徴的だな。(オレ的には1番好み)
ゆかたんと呼ばれた子は、左側に髪の毛を結って、舞台の上を跳びまわっている。
花恋様と呼ばれた子は、黒髪のショートカットで、眼鏡をかけているのかな?
まぁ、こんな感じなんです、はい。




