大切な ''もの'' はずっと近くにあったのよ
「な、なぜなのだ。」
「おかしいわ。」
オレたちは困り果てていた。真っ暗ではないが、あのプルプルしたのがオレたちの前にそびえ立っているのである。
「どうするのよ。」
「オレに言われたって困るよ。」
「これは明らかに上まで続いてましゅよね。ボクは見に行っても別に構いましぇんが…。」
「前みたいにうまくいかないであろう。」
どうするか。
「前の奴みたいに吸い込まれないわ。だから、中に入るのも登るのもきつそうよ。」
まぁ、吸い込まれたとしても登るのはきついがな。
「いっそ壊してみる?」
「でも、壊れるのか?これ。」
確かに攻撃とか吸収しそうな体してるよな。
「おいっ、お前ら。」
どっかから声がして、怪物が上から滑り降りてきた。
「美希様から伝言だぜ!」
そう言って、怪物は少女に姿が変わった。どっかで見た少女だな。誰だっけ。
「花子だよ、もう忘れたのか!て、あれ?アタシ名前教えたっけ。」
「花子って、何通もウザったい手紙出してくる…。」
思い出した。美希さんのところに行ったとき森にいた少女だ。
「手紙?何のことだ。」
「えっ。」
花子って書いてある手紙が箱に入って結構現れたよな。人違い?でも、話し方も一緒だよな。
「アタシの名前を使うなんて許せねぇ!ちょっとその手紙見してくんねぇか。」
由里は、手紙を渡した。
「ん?結構高度な技術使ってやがるな。これ、預かっといていいか?調べとく。」
「いいわよ。」
「それよりも、美希様からの伝言だ。『早く戻って来て下さいまし。奴が動き始めたんですの。タスケテ。』だ、そうだぜ。そっちからも何か言いたいことあるか?まぁ、アタシと一緒に来てくれるんならそっちの方が楽でいいけどさ。」
奴ってゆうのは稚夏ちゃんのことだろう。動き始めたって…?
「花子じゃにゃいでしゅか。」
「蘭、様?どうして。えっ、すぐ戻って来て下さいよ。」
蘭様?どうゆうこと。
「我はよく分からぬが、ここにいても何もない。そちらへ向かおう。」
「分かった。行くぜっ!」
オレたちは、光に吸い込まれて塔の前に落下した。
「健人さんに由里さんに、もしかして…蘭?」
「姉様、久しぶりでしゅね。」
姉様?どうゆうことなのだろう。
「我はさや。9歳だが子供ではないぞ。おぬしらの名は何だ?」
「私は宮崎美希、ここの姫で17歳ですわ。」
「ボクは妹の宮崎蘭、12歳でしゅ。」
蘭ちゃんって美希さんの妹だったんだ。それに、12歳なの!?
「とにかく、稚夏のところに行きましょ。」
「アタシが送ってやろう。」
オレたちは、また光に吸い込まれてあの花畑に落下した。




