私には仲間がいる だから怖くないわ
蘭ちゃんは、また飛んで行った。そして、すぐに帰ってきた。…怪物を連れて。
「ちょっ連れて来ても困るよ。僕、魔力残ってないんだからさ。」
「我もいつも自滅するんだから本番では使うなって希に言われてるし、そもそも魔力ほとんどないんだって。」
「手出したって攻撃なんてしてくれないじゃないの。」
怪物はどんどん近づいてくる。
「由里!危ないっ!!」
オレが由里の手を掴むと、その瞬間に強い光が出てオレの手の中に箱が現れた。
「ちょっ、ひでぇ。」
怪物は逃げて行った。
「何?その箱。」
「手紙が入ってる。読むぞ、『アタシをそんなボッコボコにして何が楽しいんだ。このくそっ、次こそ仕返ししてやるかんなっ!花子』だってよ。」
「あっ宝石増えてるわ。」
そう言って由里がプルプルくんに触ると、光で何も見えなくなって家の中に出た。
「お帰りっ。貴方達凄いわね。攻撃したりされたりしたらそれだけでもヤバかったかもしれないのに…。」
「ありがとっ、ごほっ。」
「ヤバかったって?」
どういうことだろう。咳とかしてるし、もしかして病気なのかな。本人が弱いとか言ってた気がしたし…。
「…何でもないよっ!私元気だかりゃっ!!」
広子さん…。
「そう、元気ならよかったわ。…えっと、で、これからどうするの?学校とか。」
由里が頑張って話題を変えてくれた。でも、確かに学校どうしよう。
「授業出た方がいいと思うわ。だから、休憩の時間とかに来て頂戴。忙しいと思うけどお願いできる?」
休憩の時間か。でも10分=1日ということは1日あるんじゃん。
「じゃあそうするわね。あと、家に帰ってから学校に行く時間までの間も。」
「ありがとう。次は林檎なんだけど、もう夜だし休んでいくといいわ。」
もう夜か。まぁ、オレたちの世界じゃ昼間かもだけど…。
「あたしご飯作ってくるね。勇者さんがいるんだし頑張っちゃうよ。」
女性が、部屋の奥のキッチンに向かった。
「林檎は弱くてもたちが悪いと思うわ。気を付けてね。何せ本人の性格があんなんだもの。」
「ひどくねっ!」
「だよね、雪ちゃんひどいよね。」
霞さんと話してるのが林檎ちゃんか。
「健人、由里。僕、次は一緒に行かないよ。広子様、辛そうだからさ。」
「分かったわ。」
葵さん来ないのか。…しょぼーん。
「出来たよっ舞ちゃん特製スペシャルディナーです。」
舞ちゃん…。思い出した、舞香さんだっ!
「勇者さんたち頑張って下さいね。では、いただきます。」
実柑さん?が食べ始めた。
『…。』
みんなが無言の中食べた。
「みんな、もっと明るくしなきゃマイに失礼だよ。」
沙都子ちゃんが言った。
「そうですよ。みなさん笑ってください。」
翔子ちゃんも頑張っている。オレも協力した方がいいかな。でも、笑ってられないもんな。
「ごちそうさま。私、お風呂入ってすぐ寝るわ。」
雪さんが部屋を出て行ってしまった。
「みんなも食べ終わったみたいだね。片付けるよ。」
みんなが黙ってしまい、舞香さんが食器を片していく音以外何も聞こえない。
「健人、由里。あんたたちもさっさとお風呂入っちゃいなさい。いっぱいあるから好きなの入ってていいわよ。」
雪さんはそう言うと、いなくなってしまった。
「では、我は風呂に入ってくるぞ。」
さやちゃんに続いて、オレたちも部屋を出て行った。そして、本当にいっぱいあった風呂の気に入ったものに入った。温泉じゃあ。気持ちいいわぁ。オレは、ゆっくりと入ってのぼせかけてから出た。気持ちよかったわぁ。オレは、用意された部屋につくとすぐに倒れて眠りについた。




