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私を信じて 手を伸ばして

「寝る場所と食べ物と言われてもそんなの持ってないわよ。」

「僕、寝袋なら持ってるよ。1つだけど…。」

寝袋か。確かに地面で寝るよりゃいいだろうけどさ。それに、1つじゃな。

「2人で寝てもらってもいい?」

「葵は?」

「僕は見張りやってるよ。」

「見張りっていつ休むのよ。」

そうだよな。休まないんじゃきついだろうし。

「2日連続じゃなきゃ大丈夫だよ。」

「1人で無理しちゃだめよ。」

「1日くらい大丈夫だって。それよりもご飯はどうするの?」

ご飯か。食べ物なんて持ってないな。だって、オレの持ち物なんて悪霊退散用の粉だけだろ。

「やっと出てこれたのでしゅっ。」

『?』

妖精がいきなり登場した。

「ボクは蘭。華世界フリャワーワーリュドの妖精でしゅよ。」

「ふ~ん、でさ食べ物どうする?」

「食べ物でしゅか。これ、どうでしゅ?」

蘭ちゃんは、小さな袋を取り出した。

「おいしいね、これ。」

葵さんはもう食べていた。オレも食べてみた。ちょっと甘過ぎるけど、おいしいことはおいしかった。それに、すぐお腹いっぱいになった。

「じゃあ、そろそろ寝てもいい?葵、悪いわね。」

葵さんのなのに、オレたちだけが使うなんて悪い気がするよな。

「葵、本当に無理しないでよね。」

「大丈夫だって。」

オレと由里は寝袋に入った。狭いな。

「おやすみ…。」

そのまま、オレたちはすぐに眠りについた。

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