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プレアデスの伝説 姫たちの建国物語  作者: のらしろ
第六章 新たな仲間

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133/146

第133話 聖女様のお迎え







 巡視船には、上陸組を率いたフランやダーナの他にケリーが俺たちを出迎えてくれた。

 そう、このオスプレイもどきがここを飛び立ってからすぐに撤収にかかり、かなり前にきれいに撤収を終わらせていたのだ。

 本当に有能な人だ。

 一々俺が説明しなくとも今回の行動を理解して自分から動ける。

 俺たちを出迎えてくれたケリーが俺に指示を求めて来る。


「急ぐ必要はないけど、帰ろうか」


「はい、すぐに船を動かしますね」


 そういうとケリーはすぐに艦橋に向かった。

 残った俺たちは、まずは回収組にねぎらいの声をかける。


「お疲れさまでした。

 後で慰労の会を開くけど、ひとまずは部屋に戻って休んでくれ」


「守様は……」


「俺にはまだやることが残るが、君たちはもう十分に仕事をしてくれたので、休んでほしい……いや、疲れた体を癒すことは仕事だと思って、休んでくれ」


 今回の護衛のリーダーを任せていたゾランやその補佐をしていたボルグは俺の指示でも、他が仕事をするのに休んで良いか悩んでいるから、俺が彼らの後ろから押して、無理やりにでも部屋に戻した。


 で、フランやダーナの他に、ソフィアとそのソフィアが探していた聖女様が残った。

 まずは色々と話を聞かないといけないが、聖女様も初めてのことばかりで驚いているだろうから、女性たち三人に聖女様を任せて、一旦艦長室にでも連れて行ってもらい、彼女たちから説明してもらう。


「ソフィア、聖女様を部屋に案内して、我々について説明を頼めるかな」


「任せてください」


「ダーナとフラン。

 ソフィアたちを連れて一旦艦長室に入ってもらい、そこで聖女様を休ませながらソフィアと一緒に色々と俺たちのことについて説明してもらえるかな」


「はい、守様」


「任せてください」


 ここまでしてやっと、聖女様救出??作戦は終了して、拠点に戻ることにした。


 

 俺は一人艦橋に向かい、ケリーと話をする。

 俺が、艦橋に着くころには、すでに船は動き出しており、小さな湾内での回頭も終えて、外に向け進路を取り、速度を上げていた。


 夕食の時間になり、艦橋にケリーたち数人を残して、食堂に他の者たち全員を集めた。

 今回は食事の準備を率先してやってくれるミーシャたちは連れてきてないので、俺がすることにした。

 久しぶりに、ここの食堂を使う。

 と言っても、ここは冷食が中心になるので、準備と言ってもそれこそメニューを選んで温めるだけなのだが、フランが俺に「唐揚げがいいですよ。

 初めての人にはあれは驚きですので」と言ってきた。

 

 俺はフランの言われるままに唐揚げの準備を始める。

 そういえばフランたちに最初にごちそうしたのって唐揚げだったか……あれ、残りの食事だったかな。

 

 まだ、あの時には乗員たちの食事まであったから、それを食べさせたっけ。

 あれ、それはミーシャだけだったか。

 まあ、忘れたけど、フランはその唐揚げのおいしさに驚いたのだろう。

 確かに、冷食の唐揚げでもバカにはできない。

 俺も好きだから別にそれでもいいが、簡単だしな。


 で、フランが驚かせたいのがソフィアと聖女様らしい。

 ソフィアはフェリーでもっとおいしいものを食べていたはずなのだが、それでもフランはこの船の唐揚げを彼女らに食べさせたいらしい。


 で、まずは聖女様をお迎えに上がり歓迎の意を唱えてから、ソフィアもだが、護衛たちの献身に感謝の言葉を添えて、食事会が始まった。


 ここに連れてきた連中は、初めてのものが多く、それでもフェリーでおいしいものを食べたことがあるはずなのだが、それでもおいしさに驚きながら喜んでいた。


 この船は軍艦扱いなので酒がないのが残念だ。


 連中には戻ったら慰労会をするので、その時にしこたま酒をふるまうことを約束して、今日のところは聖女様の歓迎を前面に押し出して、話をしていく。


 と言っても俺は聞き役で、主にソフィアとフランが聖女様に説明している。


 部屋で休ませてからもいろいろと話しているはずなのだが、それでも俺を前に使徒様だとか大魔導士様だとか、やたらと物騒な名が聞こえてくるのはなぜなのだ。

 俺は少なくともフランにも、いや、ソフィアにもしつこいくらいに説明したはずなのだが、わかってもらえなかったということなのか、いまだにふとそんな話が聞こえてくる。



 今ではケリーたちもすっかりこの船に慣れているので、俺たちが食堂で歓迎会をしていても船は動かしてもらっていた。

 今までだと、いったん停船させてみんなでという形にしていたけど、本当の歓迎会は村に戻ってから……村じゃないか、一の浜という名をつけた首都?になるのかな、まあ、そこで住民全員という形になるはずだが、その前に彼らの慰労も兼ねてフェリーで主だった者たちだけの歓迎会が行われることになるだろう。


 すでにダーナが無線でしきりに連絡を取り合っているようだ。

 俺は政に関して完全に任せているので、口は出さないが酒ばかりを飲むまつりごとってなんだろう……まあ、住民も少ないためか、今のところ問題は聞いていないが、そろそろ島全体を俯瞰してどうしていくかも相談していく必要はありそうだ。


 何よりそろそろ天使族の村も整備が終わっているはずだし、当然そこまでの道も整備が済んでいるはずだ。


 ちょうど人族の聖女様が来たことだし、一度聖女様だけを集めて話し合いも持ちたい……これは俺が考えていることではなく、フランたちの意見だけど、俺には異論はない。


 そんな感じで船は順調に一の浜に向け航海を続けている。


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