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プレアデスの伝説 姫たちの建国物語  作者: のらしろ
第六章 新たな仲間

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第128話 ベースキャンプ?




 今回の移動には、ソフィアが上陸組として乗り込んでいるが、その相手役にフランも巡視船に同乗しており、また、上陸組の元上司に当たるダーナも巡視船から彼らを見送るために同行してきた。

 俺の国?の方は大丈夫かって、政を司る二人が国を不在にしてと、俺は思ったのだが、あそこにはダーナの代理としてドワーフ族のダートンがいるから大丈夫だそうだ。

 それに何より、今のそこは建設ラッシュが続いており、政の殆どがそれ絡みだそうだ。

 なので、親方でもあるダートンがいれば足りるらしい。



 いつも不在の俺が言うのも何だが、ダーナやフランがいいのなら、俺は何も言わない。 

 いや、言えないのだ。

 何せ、あそこのトップが俺になっているが、俺がいつまでもふらふらとあっちこっちに出歩くのを二人は認めてくれているのだ。 

巡視船はそれこそあっという間に、目的地まで来ている。

ここからは上陸地点を探りながら進んでいくが、ケリーに周りの警戒をより注意深くするように頼んでおいた。

 一応レーダー監視だけでも問題はないとは思うが、それでも小舟などでも見つかるといろいろと面倒になりそうだと俺は考えていた。



 陸から10KMは距離を取りながら海岸線に沿って、ゆっくりと船を進めていく。



「私が、このあたりについて詳しければ……」

「フラン様、それはこのあたりの領主でも難しいのでは」

 フランが自国の地理に不案内なことを恥じていたところで、すぐにケリーから慰めがはいる。

 ケリーもあまり詳しくないようだ。

 一応言い訳があるらしく、ケリーたち騎士にとって、海岸線は守備範囲外らしい。

 もともと、街の警備や街道筋の治安を担当するのが仕事で、海岸線については地元からの陳情でもあれば、それでも最初に対応にあたるのは地元の役人くらいで、貿易で国を支えているにしてはいささか……。



 まあ、これも令和日本人の感覚なのだろう。

 俺が、海上警備庁に入庁以前から海と生活していたものだから、地元の海岸線については詳しかったが、都会に住む者たちにとっては、ほとんど同じようなものか。

 せいぜい有名観光地などで、上陸できそうかどうかを知るくらいだ。

 あ、そもそも軍事オプションの上陸がどうとかなんか普通は考えないか。

 質問を変えて海水浴ができそうな海岸はと聞かれれば、地元近くなら答えられるくらいか。

 それがこの世界とまで言わないが、フランたちには無理だ。

 何せ、普通は海水浴などしないらしい。

 いや、船乗りだって泳げないのがいるくらいで、海の中に入るのはせいぜい港や船から落ちる間抜けくらいだとケリーなどは言い張る。



 多分に自分にできないことへの裏返しなのだろうが、そういう環境下では、自国とはいえ海岸線がどうなっているか知らないのは当たり前のようで、だから俺たちは、その海岸線を探りながらの航海を続けていた。



 地図もあまり役に立たないのだが、大体の場所を特定できたので、その近くまで行き、上陸地点から歩いてすぐに目的の村まで行けそうな場所を探しているけど、ここは崖が続く海岸線だ。

 なかなか上陸地点が見つけにくい。



「ドローンを飛ばすか」

「守様のあの秘技ですか?」

 ドローン操縦が秘技扱いは少し勘弁してほしかったが、俺はこういう崖の続く海岸線でも、上陸できるような場所があるのを知っていた。

日本でも関東近県にも、海上にある洞窟の先に砂浜があるような地形など、陸上からはわかるのだが、海上から見ただけではわかりにくい場所が存在することを知っている。

 ここにもないはずはない。

俺は、いつものごとくドローンを飛ばして、入り組んだ海岸線の奥まで調べていくと……二つ目に見つけた。



 上空からドローンで調べても上陸できる砂浜が、これまたこじんまりと存在していた。

 そこから崖を上ることになりそうなのだが、ここは地元の漁師がごくたまに使うのか、獣道のようなものまであるのがカメラを通して見つかったので、上陸地点をこの場所に決めた。



 海岸線が入り組んでいるので、ギリギリまで船を近づけることで、この巡視船もある程度隠れそうなのもよさそうだ。



 計画だと日が沈んでからと考えていたが、ここならだれも見ていないのがドローンで確認できたので、早速上陸させる。

 上陸には俺もフランやダーナまでもが上陸地点までボートで向かい、捜索隊を見送ってから分かれる手はずにした。



 明るいうちの作戦開始だったこともあるので、俺は彼女らの行動を許可したのだ。

 これが予定通り暗くなってからの行動開始ならば絶対に許さなかったが、この明るさなら危険もあるまい。



 しかし、この判断が後々生きてきた。

 何より上陸地点が良かった。

 上陸するのに他からの目をあまり気にする必要のない地形に、すぐに崖の上に上がれる道まであり、さらにその上に広がるのが森だ。

 

 そう、俺たちはひとまずゴムボートをすべて出して、巡視船に最低限だけ残して昼の明るいうちから上陸していく。

 上陸後に、砂浜にゴムボートを引き上げてから、テントやほかの機材を取り出して、砂浜にベースキャンプを設営していく。

 身軽な獣人の一人に、通信アンテナ用にケーブルリールを持たせて、崖の上にある森の木に、登ってもらい、木の上にアンテナを設置してもらった。

 このアンテナが優れモノというより立地が良かった。

 地上高が稼げる木の上にアンテナを設置したことで、ゾランに持たせる無線機も十分な距離まで使えそうだ。

 多分だけど、目的の村あたりからでも砂浜に通信は届きそうだ。

 それに、崖の上にあるので、巡視船との通信もかなり良くなることが期待できる。



 夜までかかったが、ベースキャンプも設置できたので、俺とフランとダーナは、他の巡視船待機組と一緒に巡視船に戻っていった。



 戻りが夜になったので、計画とは真逆になってしまったが結果オーライだ。

 

  

 

 

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