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プレアデスの伝説 姫たちの建国物語  作者: のらしろ
第六章 新たな仲間

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第123話 植民都市





 これまた上空に上がればすぐに陸地を見つけ、近づいて港を探すと、これもすぐに見つかる。

 港からバレないように、近くまで飛んでも、ギリギリ目視できる距離までくらいしか近づけなかったが、一応港内に停泊している船を見る限り戦闘状態にはなさそうだ。


 俺はそれを確認後に、巡視船に戻り、陸地から見つけられないよう、10km位の距離まで近づいた時に、曳航をやめてこの付近でフランたちからの連絡を待つことにした。

 帆船はこの後数時間かけて、港に向かいフランの外交が始まる。


 祖国に対して敵対とまでは言わないが、決して友好的でない外交になるので、俺はフランに心配ないかと聞いたら、フランはあっさりと「心配ありません。

 もし私達に敵対するようでしたら、守様、すぐに攻撃をお願いします」だって。

 流石にこれを聞いたときには少し引いてしまった。



 曳航索を外して、帆船を巡視船から解放しても、その場にいたままだ。

 あれ??

 そういえば、さっきから吹いていた風が止まったようだ。

 時間帯が悪かったらしく、ちょうど海風から陸風に変わるタイミングで、無風になっていた。

 どうせすぐに風向きが変わり吹き出すだろうから待てばいいが、本当にエンジンがないというのはこういう時に困るな。

 学生時代に訓練で乗っていた帆船にもエンジンは付いており、入出港時には帆を畳んでエンジンで行っていた記憶があるが、動力は帆に受ける風頼みって、それだけで苦労しそうだ。

 あ、出港時には潮位も関係していたか。

 追い風でもない限り、満潮から干潮に変わる時間帯を狙ってだったか、座学では習ったが、とにかく自然現象を使えるだけ使っての出港だったな。

 そんな昔を思い出していたら風向きが変わり、いい感じに吹いてきたので帆船はゆっくりと動き出した。



 無線でフランから『守様。行ってきます』とだけあったので、俺は返事に「無理せず、とにかく安全第一だよ」とだけ返したら、ケリーから「それは過保護というものでは」と呆れられた。

 後は、フランからの外交の成果を待つだけだ。


 外交の他に、フランの兄に秘密のお願いもあるので、そちらも気にはなるかな。

 流石に、聖女様を探してほしいと外交的にお願いは出せない。

 なにせ、敵対している教国では主任侍祭を聖女様にしようとする勢力が幅を利かせているくらいなので、カミサマより神託を受けた姫など認めようがない。


 そうなるといくら敵対しているとはいえ、こちらで『この方が本当の聖女様です』などと言えるはずもない。

 本気でガチにやり合うというのなら、それも大義として掲げることはできそうなのだが、商売第一主義のフランの祖国には合わないし、そんな宗教戦争のような大義では誰も付いてこないだろうしな。

 それでいて、教国の方は神敵にでも認定して死に物狂いで攻めてきそうだ。


 世俗にどっぷりとハマっていそうな聖職者たちだからこそ、名目を掲げて必死になるのは、俺の元いた世界でも歴史を紐解くまでもなくそこら中にあった話だ。

 人の性とも言えそうなことなので、誰もそんな危ない橋などわたりたくはないだろうし、そもそもそこまでして探す理由も俺達に果たしてあるのだろうか。


 まあ、ソフィアからのお願いでもあったし、秘密裏には探すことをするが、公にしていいことなど無いから、今回のフランの外交が大切になる。

 間違ってもフランの言う通り『敵対したから攻撃します』なんてことはしないつもりだ。


 にしても、遅い。

 ここまでくだらないことを考えていてもまだ目の前に帆船が帆を膨らませて動き出したばかりの状態でいた。

 この分ならば、フランの外交の結果が出るのは明日以降になりそうだ。


 俺の計画では夕方前に入港して、その場で地元政府と会談を簡単に済ませてからフランの実兄に会ってお願いするだけの予定で、翌日簡単な外交を済ませてこの場を離れるつもりだったが、この分ならば、数日は足止めされそうだ。

 そうなると、あまりに暇になりそうなので、俺達の行動計画を見直すか。



 とにかく、巡視船も停船した状態なので、艦橋も暇であるので、隣の海図室でケリーとこの後について話し合うことにした。

 

 話内の結果、時間の有効活用がしたいとのことで、無線のつながる範囲、半径20~30kmくらいの距離圏内での探索を巡航で行い、現在作成途中の海図のデータを集めることにした。



 また、十分に距離を取ったところで、ヘリを飛ばし、上空からの探索も合わせて行うことにして、今日のところは、まだ日が高いうちからさっさと休むことにして、みんな集めて食堂で少し贅沢な夕食を摂った。



 とっても、冷食の品数を増やしただけだったが、それでもみんな喜んで食べていた。

 ここで酒でも出せば、まだ盛り上がるのだろうが流石に、巡視船内には酒は積んではいない。

 一応、この船は軍艦扱いだし、俺達もその用途で使っているからそのあたりはきちんとしている。



 この船にはドワーフたちを乗せていないのもそれが守られている理由になっているだろうが、俺も仕事をしながら酒を飲みたいわけでもないので、問題ない。



 ケリーたちはどう考えているか知らないけど、まさかドワーフ以上に酒好きでもなさそうだし、問題はないだろう。



 翌日に、早速計画通り一旦沖に出てから、航路と思しきエリアには近づかないよう十分に注意しながら、周りを探索していく。

 俺は、騎士の一人を乗せて上空から、船とは反対方向に向かい、漠然と周りを調べて回った。


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