「料亭:川床」と お料理ロボットセン&ユウ ロボットの装束
りょう君から提供されたデータは きちんとチップの中に納まっていた。
データコピーを手伝ったときに 私の頭の中に入ってきた情報とチップに入った情報は、同じ内容だった。
なんとなんと 超人として身に着けた能力の中には そういうことを確認する能力もあった。
魔力と電力を相互変換できるように、電子情報も 己の魔力を使って把握できたんだあ!とびっくりした。
うぁ 新世界万歳!です。
その結果、りょう君がイメージする りょう君の「お食事処」の全体像もつかめた。
それに基づいて、淡水湖から海に向かって川が流れだすあたり、つまりアヒル養殖場の対岸に、
りょう君のお食事処を建てた。
「料亭川床」の誕生です!
◇
「料亭川床」は、りょう君のすまいである「川の船宿」(=りょう君が以前から使っていた船宿を模した建物)とも渡り廊下でつながっており、
りょう君が保存食などを作る作業場ともつながっています。
りょう君がこれまで使っていた船宿は 再び彼のマジックボックスの中に戻りました。
本来それは、テントのように りょう君が行く先々で仮住まいするために使用していたものだそうです。
(一般名詞としての「船宿」「川床」と、固有名詞としての「海のお食事処:船宿」「料亭川床」というぐあいに二通りの使い方があって、読者様には紛らわしくしてすみません。
ただ システム設計に頭をつかっているときは、個性的な固有名詞が頭に浮かばないのです。
浮かんでもすぐに消えていくので、うっかり個性的な名称をつけてしまうと、後から思い出せなくて
記録を見ても これ 何を指しているの?と我ながらわからなくなってしまう><
そして人外の仲間たちもまた、その手の名称に疎くって、新しい固有名詞を考えだして覚えるよりは
知っている言葉と結び付けて呼び名を決めて覚える方が簡単なのです。m(__)m)
なんかこう、仲間内だけで通じるタイプの呼び名が多くて、ごめんなさい。
マジで難加工なんです><)
◇
りょう君のアシスタントとして、新たなお料理ロボットも付けました。
ロボットの名前は「ユウ」りょう君の命名です。
ニュータイプロボット「ユウ」の中には、前回 りょう君から提供されたデータも、
「セン」が持つ料理情報のコピーも、収まっています。
ユウは りょう君の趣味で、着物を着ています。
いやぁ 速乾防染タイプの衣装を開発しちゃいましたw
パッと見た感じ 結い上げた髪に見える頭巾もかぶせました。
肌も 人間っぽい色合いに、
元は 白系ロボットの外観だったんですが、メイクアップバージョン「和風」誕生です。
機能的には、船宿にいるセンと同じ、ニュータイプロボです。
というか センもバージョンアップして、調理関連の情報はユウと同じものを持っています。
最初、りょう君は 自分用のお料理ロボットはいらないと言ったのですが、
りょう君が持っている調理技術を、料理担当のほかのロボット達にも学ばせ、
それらが持つ情報を使って、私専用のお料理ロボットを作る時にも利用して、私の食生活も向上させたいと言ったら、
「せめて 外見を わしがなじみのある人間のようにしてくれ」と言われて出来上がったのが、和風バージョン「ユウ」なのです。
さらに、管理用白系ロボット「フナヤド2号」愛称「ツー」もいます。
なぜ、愛称が産まれたかと言えば、りょう君が システマティックな名称や外観に忌避感を示すからです。
それゆえ「海のお食事処船宿」に設置した管理ロボット「フナヤド」にも、
「フナヤド1号」⇒「イチゴウ」⇒「いちご」の発想で 「いちご」という愛称ができました。
私としては ロボットの固有名詞のバリエーションが増えると システム設計が面倒になるので避けたかったのですが、仲間内での通称使用は 許容することにしました。
やっぱり「気分にかかわる雰囲気」も尊重すべきところは 大事にしたいもの。
そのくせ 場所の名称には、こだわりも関心もない、りょう君。
・ちなみに、どうして 管理用白系ロボット「ツー」を置いたかと言えば
りょう君は どちらかといえば、川を上り下りしながら あちこちで漁をしてその場で調理するタイプのように見受けられましたので、ユウは、りょう君と行動を共にして、アウトドア的なお料理スタイルも学習。
一方 「ツー」には、「料亭川床」に常駐して事務仕事だけでなく保安要員としても働いてもラ王と思ったからです。(基本的に うちの敷地内の各建造物には 管理ロボットを置いてましたし)
◇
「料亭川床」の偵察に来た トビウオ妖精の目を通してユウを見た海坊主と、
海坊主から話を聞いたピーターは、
自分達の所にいる、センとフナヤドにも、ビキニやかわいい系の水着スタイル、色っぽいパレオなどを着せたいと言いだしました。
というか 最初から そういう要望は出ていたのですが、
「そこまで 手が回らない」と突っぱねていたのです。
しかし、「りょう君ばっかり ずるい~」とピーターに言われ・・
・現実問題として、白系ロボットの関節部の隙間に潮風がはいってべとべとした被膜となってロボットの表面にくっつく可能性は 予期はしていましたが、
その汚れを洗い落とすことが、予想以上にめんどいことになっていました。
なので、「セン」と「フナヤド(イチゴ)」に、防染目的のスキンをかぶせました。
すると 案の定、外見がヌードっぽくなったので 服を着せることに。
(というか 最初からスキンの必要性は感じていたのですが、そうなると服も必要になるだろうと思うと服のデザインを決めるのがおっくうになって その問題をスルーしていたのでした、(;'∀') )
しかし こうなったら仕方がない、えーいままよ!
とばかりに 「セン」と「フナヤド(イチゴ)」のメイクアップに取り掛かりました。
◇
「セン」は立て襟・タブルボタン・長袖・尻をすっぽりと覆う丈のコックコート(上着)に、黒のズボンと長靴、短いつばつきの白い帽子
「フナヤド1号・2号」は紺色の袖なしワンピ(事務職の制服っぽいもの)にしました。
この衣装を、今後スキン装着型ロボットの基本外見(制服・標準服)にしようかなぁ・・
◇
一方 そのころは海坊主は・・・
「ふっ ふっ ふっ 「海のお食事処」にいる2体のロボットに向けて、霧状の海水をさり気にふきつけたり、潮風を送った甲斐が あったというもの」
と 自分の拠点でほくそえんでいたのでありました。
その傍らで ピーターは
「次なる目標は イチゴにかわいい柄のワンピースを着せること!
最初から色っぽい ビキニやパレオ姿を持ち込むのに 彼女が抵抗を示すなら」
なんて 言っておりました。
この二人、別にすけべなわけではなくて、元いた世界の海岸の風景から、
「海辺で働く人は そういうファッションをするもの」といった発想に染まっていただけでありますw
◇ ◇ ◇
ところで、私は 物心ついた時から コミュニケーションに気を遣わなければならない家族に囲まれていたので、まあ 特別支援対象になりそうな夫相手でも 結婚相手としてやっていけるだろうなと思ったわけですが、それでも10年 20年とたつうちに、「やっぱり普通に話が通じる人と暮らす時間が減るのはしんどいなぁ」と思うようになりました。
(正直に言えば 大多数の人との話し方パターンに関する記憶が薄らいで、逆にそういう フツーの人と話す時に 一般的なコミュニケーションパターンを頭の中で再確認しないといけなくなるというトホホ現象が発現><。
たとえて言うなら 歩行障害のある方と一緒に歩くことに馴染んでしまうと、歩く速度がずいぶんゆっくりが当たり前になってしまって、一般人と一緒に歩くときに その方の速度に合わせて速く歩くことに努力を要するようになるのと同じです。
私は もともと 「飛ぶように歩く」という言われるくらい 歩くのが速かったのですが。
それが ハンディキャッパーと共に過ごす間に、意識して そっとゆっくり歩くことを覚え、
さらに 常に傍らを歩く人の安全確保と快適さ維持のために いろいろ気を遣うことが習慣化してしまったのです。
その結果、一人で外歩きするときは 気楽さのあまり、自由に自分のペースで外界情報に接することに感激してしまってハイになったり、立ち止まって外界の目まぐるしさに驚きを感じるのと、同じことが、
「会話パターン」にも生じたのでした。
さらに、自分にとって自然なペースの10分の1くらいの速度で対処することに過剰適応してしまって
自分本来のペースで動くギアがさび付いてしまって、本来の自分にもどることに努力を要するようになったり><)
それでも 夫の形質を引き継いだ息子もしっかりと育て上げて成人させ、
まあ 日常的に コミュニケーションを 「相手に理解てきる・相手が受け入れやすい形にアレンジする」話し方を実践することが身にしみこんでしまっていたので、金太ロボットのような手間暇かかるロボットの相手も、
割と日常的にこなしていたのですが・・
海坊主・ピーター・りょう君とおしゃべりしながら 料理をしたり 食卓を共にしているうちに
なにも 不自由な思いをしてまで 金太に合わせた生活をする必要ないよなぁ、
私も センのようなお料理特化型ロボットが欲しい!
というところから一歩進んで、
私専属の 「眷属魔法とロボット工学とを融合させたニュータイプロボ」を作ろう!
と思い始めました。
(最初は それは 金太への裏切りになるのではないか? と胸が痛んだのですが
とうとう 昔 夫との対話に苦労したときの夢を見るに至って、
あかん これでは 昔の苦痛に縛られ続ける人生がはじまってしまう。
そんなの嫌だ!
と考えを改めたのでした。)
もちろん 最初に作った 大部分のロボットは このまま使い続けるつもりです。
でも 問題児金太を 無理して使い続ける必要はないわぁ、と吹っ切れたのでした。
それでも なにかしら 使い道を見つけて使ってあげる努力はしようかなぁ
でも こちらが 何かを教えなければいけないような役割からは、外す!
役割が見つからない場合は 解体の道もやむなし!
と、情にひきづられながらも割り切った考え方が浮かぶようになりました。
◇
というわけで、近いうちに センとユウの 調理データも活用できる 新たなお料理ロボットを作って
私の専属としたいなぁと思っております。




