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第28話 駄目魔女のお茶会。僕はコーヒーが好きです


 アリス魔法学園を家でして、不良ジャバウォックと化したお兄様ブーちゃんらしめた後。


 僕が放った〖深淵遊戯アビス・レクリエーション〗の中でビリーブードハッスル並みに激やせするようにそのグロテスクなお肉をけずってあげたんだ。


 優しよね。僕って。こんな可愛い顔の弟を愚弟とか言うブーちゃんに対して強制ダイエットを施してあげたんだからさ。


 それでお兄様ブーちゃんの身体に無理矢理組み込まれていた神器『邪竜刀戲じゃりゅうとうぎ』は勿論回収。ブーちゃんは鎖で巻き付けて〖深淵遊戯アビス・レクリエーション〗ごと『誓書ホノリウス』の中に入れてね。


 精神カウンセリングもやっていこうと思うんだ。


 迷カウンセラー 『誓書ホノリウス』君のそれはそれは凄いカウンセリングで腐りきって歪みきったお兄様ブーちゃんの心を癒してあげるんだよ。良かったね。お兄様ブーちゃん


 今までの記憶が吹っ飛ぶくらいカウンセリングされて生まれ変わるよ。やったね。ブーちゃん。


 そして、カウンセリングが終わったらスカーレット領地にでも解放してあげたいな~! きっとホロウも喜ぶだろうし。皆がWIN!WIN!だね。


 しかしさぁ。神器『邪竜刀戲じゃりゅうとうぎ』。本来は黒くてかっこいい形なのに。宿り手がブーちゃんだったから悪影響を受けて気持ち悪い形に変貌しちゃってたね。


 そして、今は不思議鏡国ミラーワールドの空をレッド君で移動中なんだ。


「神器『邪竜刀戲じゃりゅうとうぎ』。契約者シン・セイフライド……これで契約終わりですね。そして、僕の膝の上から退いて下さい。アレクシア」


 シャクシャクシャクシャクシャクシャク……モグモグモグモグモグモグモグモグッ!


「ウゥゥ~! シン君。ごめんなさいなの。シン君1人で戦わせちゃったのよ~!(モグモグ) それに退くのは脚下なのよ~!」


 いつの間に僕のポケットに入っていたポッキーを両頬いっぱいに頬張ほうばっているんだい? アレクシア。


 それと僕に服にポッキーに食べかすが飛び散っているよ。アレクシア。


「……いいから退いて下さい」


「や~! 最近のシン君は私に冷たいのよ。冷し中華みたいなものなのよ。懐かしいのぉ。シン君が去年の夏に良く作ってくれた冷し中華みたい冷たいのよ~! また食べたいのよ~! 冷し中華」


 アレクシアはポッキーを食べ終えると甘える様に僕のすり寄って……いや。これ甘えているんじゃないや。ただお口の回りの食べかすいているんじゃないのかい? これ?


「冷し中華?!……あれが始まりだったと? そんな?! 僕があの時始めた冷し中華が原因だったなんて」


 このアリスフィアの世界。流石、日本のゲームだっただけに。日本料理とかも普通にあるんだ。


 たしか設定だとエド国から伝わって来た料理という設定でね。


「アレクシア。すみません。また暑い夏になったら。冷し中華をアレクシアの為に作ってあげますから許してくれますか? 最近。僕が色々な料理を作る様になってそれをつまみ食いする様になった。アレクシア」


 それで朝昼晩とちゃんとご飯を食べるから最近のアレクシアはえてきてるんだよね。


 気のせいか。今、僕の膝の上に座るアレクシアは先月よりも重く感じる様な。


「シン君の冷し中華また食べられるの? 仕方ないの。今日は冷し中華に免じて退いてあげるのよ。シンく~ん」


「……ありがとうございます。アレクシア」


「はいなのよ。シン君~!」


 ………そういえば。さっきのブーちゃんとの戦闘中。アレクシアが寝言で。「冷し中華が食べたいの~♪」とか言っていたっけ? 何で冷し中華なんだい? アレクシア。


『キュラ?! キュララ!!』


「あっ! 本当ですね。レッド君。シン様、アレクシア様。あそこです。あそこで人みたいな方達がいっぱいいます」


 何だか最近ライチ師匠かしつつあるアレクシアとコントを繰り広げている間に。周囲の探索を任せていたレイラちゃんとレッド君が何か見つけたみたいだね。



「夜のお茶会! 楽しいお茶会! 狩りが始まる楽しいお茶会~♪ 今日の獲物は子供が3人と子竜が1匹~!」


「捕まえたら。その身体でお菓子を作ろう。そして、あの娘に食べさせよう~♪」


「チクタクチクタク~♪ あ~♪ 待ち遠し待ち遠し。狩りの時間が待ち遠し~♪」



「白兎にハットの老人ですか……それにあれは魔女? ふむ。レッド君。あの人達向かって炎のブレスです」


『キュララララ!……ギュラッ!!』


 レッド君は超高温度の火の玉ブレスを下に居る変な人達に吐いたよ。



「狩り~! 狩り~! 今日は楽しい狩…」

「頭は飾りでテーブルへ~♪」

「絶望の顔はスパイスに~♪」


ドゴオオオォンン!!


「「「ギャアアアア!!!」」」


 そして、下に居た変態さん達は数人を除いて消し炭になったよ。凄いね。レッド君。まだ子供なのに凄い殺傷力がある攻撃ができるなんて。なんて頼りがいがあるんだろう。


「皆。居なくなっちゃったの」


「あっ! いいえ。アレクシア様。あそこに黒焦げの人がいます」


「降りましょうか。それで何でここに居るのか聞き出しましょう。駄目人間に」


 そうして僕達はお茶会の広場みたいな場所に降り立つ事にしたんだ。



「……ぐぇ? な、何んすか? もう~! やっと私のいこいの場を見つけたんすよ~!」



 あ~! この声。やっぱり赤い帽子と赤いドレスを着ていたから本人か分からなかったけど。駄目人間《ライチ師匠》だったよ。


「何してるんですか? ライチ師匠。こんな場所に」


「その声は……クソガ……じゃなくてシンの旦那さん? 何でここに居るすか?」


 貴婦人が着る様な赤いドレスを着たライチ師匠が麦茶? 飲茶ヤムチャスタイルだっけ? その倒れ方で地面に倒れ込んでたよ。


「くっ! シンの旦那。アンタのせいで私の人生はむちゃくちゃっすよ。あんたが私に日銭ひぜにを渡したせいで。私はこんな格好で楽しい人生を送る羽目になったんすっ!」


 なら良いじゃん。この頭の可笑しい夜の世界で楽しく暮らせば良いじゃん。ホストで狂ってたんだからね。狂う《マイナス》×狂う《マイナス》が中和されてプラスにてんじるよ。きっとさ。


「わぁ~! ライチ先生に似てるモンスターなのよ。私達に敵意剥き出しなのよ。やっつけるのよ。レイラちゃんっ!」

「はい。アレクシア様。ライチ先生にとても似たモンスターを退治しましょう。ライチ先生をっ!」


 それでアレクシアとレイラちゃんは何でライチ師匠を殺る気満々なの? どんだけライチ師匠にイライラをつのらせてたの? 何で武器を構えちゃったの?


 ……あ~! そういえば上級クラスの担任ライチ師匠で。始めての授業はギャンブルのレクチャーとかされたってアレクシアがプンスカ怒ってたね。


 たしか僕が所属する補欠合格組のクラスは。アルナント先生による。楽しい魔法適性検査だったね。


 何でもね。〖時間は1秒も無駄にしない。お前達がいくら落ちこぼれ合格であろうとけして見捨てん。卒業までに魔法使いの精鋭として私が徹底的に育ててやろう〗とか言ってクラスの全員に英才教育を始めたよ。


 アルナント先生みたいな人ができる先生何だろうね。


「……なんですか。これ? 今日は駄目人間のエレクトリックパレードですか? お兄様ブーちゃんに続いて。今度は駄目人間《ライチ師匠》のご登場なんて。ここの黒幕さんの人を見る目は腐ってるんですかね?」


「ムガーッ! 何す? 何すか? 久しぶりの師弟の感動的な再会なのになんすか? その口の聞き方はっ! 私はシンの旦那をそんな風に育てた覚えはないすっよおぉぉ!! 火魔法『火球連ファイヤーチェーン』」


 マジかい。この教師。魔法学園で受け持った生徒達に何のためらいも躊躇ちゅうちょもなく攻撃したよ。


 攻撃はいくつもの火球がくさりみたいに繋がってアレクシア達に向かっていくね。


「アレクシア。レイラちゃん。僕の後ろに……」


「行くのっ! レイラちゃんっ!」

「はい。アレクシア様っ!」


 あれ~? 主人公アレクシアとレイラ《ヒロイン》ちゃんの初めての共同作業がライチ師匠狩りかい? とんでもない初体験だね。2人共さぁ。


「『黄金伐採』なのよぉ!」

「〖冥拿土メイナード〗です!」


 あれあれ? 2人とも神器を普通に使いこなしている? いや。アレクシアは自分自身の専用神器だから分かるけど。レイラちゃんは僕が貸した神器なんですけど? 『冥土順序使女メイドオーダーメイド』の神器適性が僕より高いってことかい?


「ひぇっ! 長年教えをこいて来たお師匠様に向かって。何普通に攻撃してるんすか? 御二人共!!」


 ………いやいや。真面目に教えていたのは家庭教師をしていた数ヶ月だけで。その後はオーフェンさんが魔法の指南をアレクシア達にしてたじゃん。


 そして、ライチ師匠の魔法攻撃は2人の攻撃で簡単に防げたね。ていか普通に2人共強くないかい? 僕が居ない時とかに隠れて修行でもしていたのかな?


「『黄金断片』」

「『冥土切メイドリッパー』ですっ!」


「くっ! 師匠が弟子に勝てるわけないんすよおぉおお! 何せ私はここで絵の鍵を手に入れたんすからね。神器発動『不思議な絵鍵ワンダーテクスチャキー』」


「ライチ師匠が神器を?……それにあれは?」


 ライチ師匠がふと赤い帽子を手に取ったよ。そして、その帽子の中から何とかハーツに出てくる位の大きさのかぎを持ったボロボロの人形が現れたんだ。


『ギギギ……何だ。お前か雇い主。俺を金で雇った主。チャッキーの俺になんか用かよ。雇い主』


「教え子達が私に反旗はんきひるがして来たっす。チャッキーさん。皆まとめてやっつけて。私色に再教育してあげるっすよ~!」


『あ~? 再教育だぁ?!………ガキが3人と子ドラゴンが1匹? 汚ねえ竜はどこに行ったんだ? 侵入者は奴が始末担当だろうが』


 喋る人形。チャッキーかい。たしかあれは装備するとゲームでは戦闘時。相棒キャラとして攻撃の支援をしてくれるんだよね。


「クソガキ達に殺られちゃたっすよっ! それであのお方は私達にお茶会の準備を始める様に行ってきて。その準備中に不意打ちで空の上から火の玉をぶち込んで来たんすっよ! 酷いっすよねっ! チャッキーさん」


『何? 不意打ちだぁ?……何て卑怯な奴等だ。俺が三枚下ろしにして……』


 チャッキー君が僕達に向かって手に持っている大きな鍵を構えようとした瞬間だったよ。その悲劇が起こったのはね。


「粉砕なのぉぉ!!」


ズバァァアンン!!


『オンギャアアア!!!』


 アレクシアの専用神器『女神ヘルメス金斧アクス』の強烈な一撃が炸裂。チャッキー君はそのボロボロの身体を真っ二つに切り分けられたよ。悲しいね。


「チャッキーさんっ! 何してるんすかっ! 活躍する前にヤられちゃちゃうんなんてっ! 役立たずにもほどがあるっすよっ!」


「これで成敗です。ライチ先生に似た偽物さん。『冥土霊刀メイドレイトウ』」


ズバァァアンン!


「オンギャアアアっす!!!」


 レイラちゃんの一切の容赦がない渾身の一撃がライチ先生が着ていた赤いドレスに襲いかかったよ。あの渾身の一撃は痛いだろうね。


 そして、ライチ師匠は……ただの屍の様に地面に倒れちゃった。


「………『赤薔薇衣装』と『絵鍵の番人』回収しようと」


 呆気なく終わった戦闘の後。とりあえず。僕は落ちていた2つの神器を回収させてもらおうかな。


 ありがとう。2人とも凄く面白い戦闘コントが見られたよ。



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